ファッション
2020/10/14 18:00

ファッションを学ぶ。暮らしが変わるーーWithコロナ時代のシームレスシューズ【GetNavi FASHION LABO -ゲットナビ ファッション ラボ- VOL.07】

仕事から休日までカバーできる”ニューノーマル”なキレイめ靴をプロが指南!!

ステイホームやテレワークの浸透により、ビジネスシーンにおけるドレスコードはより多様化。「仕事用」「休日用」というアイテムの棲み分けは、ますます曖昧になっていきそうだ。そこで今回は、平日も休日も、出社もテレワークも履ける“ニューノーマル”なキレイめシューズをご紹介。場所や相手などTPOに合わせ、緩急付けてスタイリングしよう。

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私がレクチャーします!

スタイリスト

四方章敬さん

メンズファッション誌を中心に活躍する人気スタイリスト。クラシカルななかに流行を取り入れたクリーンなコーディネートを得意とする。

【CHECK】オンオフ自在!! シームレスシューズの選び方3か条

・レザーソールではなくスニーカーソール

・キャンバスアッパーではなくレザーアッパー

・カラーものではなく黒・茶・ネイビー・白

「スニーカーソールなら歩きやすいうえ見た目に軽快さが出て、機能素材のセットアップにも好相性。一方、アッパー素材はレザーを選ぶことでドレッシーな印象を確保できます。色はあくまで落ち着いた無難なものが鉄則です」

 

服装の“硬軟”に合わせて靴も細かく使い分ける時代へ

テレワークが普及し、毎日の出社が必須ではなくなったことで、平日と休日、仕事着と普段着の線引きは曖昧に。服装のテンションが変われば、当然、合わせる靴にも変化が必要だ。スタイリストの四方章敬さんは、次のように語る。

 

「これからの靴選びは、ビジネスでもカジュアルでもシームレスに使える“きちんと感とカジュアル感の塩梅”がカギ。TPOや服装の硬軟のグラデーションに合わせ、細かく使い分けるのがベターです」

 

これまでビジネスシューズは革靴、それも紐ありの短靴が原則だった。しかし、ノーネクタイやジャケパンに合わせると足元だけがおカタく見えて浮いてしまうことも。

 

「特に夏はスニーカーソールで足元を軽快にするのがオススメ。テレワーク推奨のこのご時世ならトライしやすいはずです」(四方)

 

【DETAIL】パンツの丈とソックスの有無

見た目が革靴の場合は、セオリー通り、ハーフクッションでソックスの着用がマスト。スニーカータイプは、9部丈で素足を見せると“抜け”が生まれ、バランス的に収まりが良い。

 

【SAMPLE 1】ドレス由来のモンクデザインと白いラバーソールで絶妙バランスに

ヒロシツボウチ

ダブルモンクスニーカー

3万6300円

(問)オリエンタルシューズ

 

2本のバックル&ベルトで甲を留めるダブルモンクストラップタイプのスニーカー。アッパー全体のシボ革と、軽量性に優れたイタリア製ラバーソールで、エレガントかつ活動的な印象だ。

 

↑アバハウスのジャケット2万900円、同パンツ1万2100円(アバハウス 原宿)、アーバンリサーチのTシャツ6050円(アーバンリサーチ ルミネ新宿店)、バッグはスタイリスト私物

<POINT>

「Tシャツやテーパードシルエットのイージーパンツでユルく見えすぎないよう、ドレスシューズ由来のディテールであるダブルモンクで引き締めたスタイル。でも白ソールで軽快に」(四方)

 

【SAMPLE 2】タイドアップに難なく馴染むラバー製ローファー

ナノ・ユニバース

SQUALL PROOF×BMZドレスシューズローファー

1万2100円

(問)ナノ・ユニバース カスタマーサービス

 

レザーのような上質なツヤやシワ感を備えた、ラバー素材の防水仕様ローファー。アッパーとソールはつなぎ目のない一体成型のため、水が内部に染み込む心配が少なく雨天時も心強い。

 

↑マッキントッシュ フィロソフィーのジャケット4万4000円[9月発売]、同パンツ2万4200円[9月発売]、同シャツ1万4300円、同タイ1万5400円(SANYO SHOKAI カスタマーサポート)、チーフ・ソックス・傘はスタイリスト私物

<POINT>

「近年、ローファーはビジネスシーンでの着用も“アリ”な風潮に。タイドアップできちんと感を強調したいときは、見た目がおカタくなりすぎないようジャージー素材のスーツが好相性です」(四方)

 

【SAMPLE 3】紳士靴の老舗によるモカシンデザインのオールラウンドシューズ

三陽山長

YAMACHO MADE TM モカシンシューズ

4万9500円

(問)三陽山長 日本橋髙島屋S.C.店

 

高級紳士靴の老舗が手がけたモカシンシューズ。長時間の歩行を想定し、ややゆとりあるラスト(木型)を採用した。地面をしっかりと掴むラバースタッズ付きのビブラムソールも特徴だ。

 

↑ビーミング by ビームスのジャケット3万5200円、同シャツ1万450円(ビーミング ライフストア by ビームス コクーンシティ店)、デサントのパンツ1万2100円(洋服の青山 池袋東口総本店)、時計・ベルト・ソックスはスタイリスト私物

<POINT>

「カジュアルな印象が強いモカシンデザインは、スーツよりも軽装感のあるノータイのジャケパンくらいがバランス良好。素材の上質さがスタイリングを絶妙に格上げしてくれます」(四方)

 

【SAMPLE 4】スポーツシューズの機能を盛り込んだ“走れる革靴”

アシックス

ランウォーク 1231A114

2万4200円

(問)アシックスジャパン お客様相談室

 

スッキリとしたシルエットの外羽根プレーントゥシューズ。高機能インソールや衝撃緩衝材が、革靴とは思えない快適な着用感を実現する。ゴアテックス素材の採用で、雨天時も快適だ。

 

↑デサントのジャケット2万7500円、同パンツ1万2100円(洋服の青山 池袋東口総本店)、アバハウスのニット1万5400円(アバハウス 原宿)、ソックスはスタイリスト私物

<POINT>

「アシックスならではの歩きやすさ・走りやすさが魅力。機能性素材のセットアップと合わせるのがいい塩梅です。インナーはグレーのハイゲージニットでワントーンでまとめて上品に」(四方)

 

【SAMPLE 5】艶めくパテントレザーが目を引く大人顔スニーカー

ドクターマーチン

DANTE PATENT

2万900円

(問)ドクターマーチン・エアウエア ジャパン

 

エナメル加工が施された艶やかなパテントレザーをアッパーに使用。ドクターマーチンのアイコンともいえるバウンシングソールが、歩行時の衝撃をスムーズに吸収・軽減する。

 

↑ビーミング by ビームスのニット1万1000円(ビーミング ライフストア by ビームス コクーンシティ店)、マッキントッシュ フィロソフィーのシャツ1万4300円(SANYO SHOKAI カスタマーサポート)、グローバルワークのパンツ5390円(アダストリアカスタマーサービス)、メガネはスタイリスト私物

<POINT>

「黒のニットとスラックスを合わせて、パテントの光沢感をアクセントにしたワントーンコーデ。黒の持つ引き締め効果により、シルエットをシャープに見せることができます」(四方)

 

【SAMPLE 6】定番「2750」をスムースレザーでドレッシーに別注

スペルガ ×デザインワークス

別注レザースニーカー

2万2000円

(問)デザインワークス 銀座

 

昔ながらのヴァルカナイズ製法で作られるイタリアのローテクスニーカーを、上質なホワイトレザーで別注。インラインの定番キャンバスモデルと比べてよりドレッシーな印象だ。

 

↑ユニクロのジャケット6589円、同パンツ4389円(ユニクロ)、ビーミング by ビームスのTシャツ3740円(ビーミング ライフストア by ビームス コクーンシティ店)、中に着たアーバンリサーチのTシャツ6050円(アーバンリサーチ ルミネ新宿店)

<POINT>

「白スニーカーも、キャンバスではなくレザーアッパーを選ぶことで汎用性アップ。ラフな休日着にはもちろん、自転車通勤などアクティブな出社スタイルにもハマります」(四方)

 

【SAMPLE 7】フランス靴の代表格が手がけるグルカサンダル

パラブーツ

パシフィック

3万7400円

(問)パラブーツ青山店

 

通気性を確保しながら足全体を包み込むストラップデザインが特徴のグルカサンダル。油分含有率が高くツヤのあるベジタブルタンニンレザーを使用することで、上品な雰囲気も備えている。

 

↑ビーミング by ビームスのニット1万1000円(ビーミング ライフストア by ビームス コクーンシティ店)、グローバルワークのシャツ4290円[8月中旬発売](アダストリアカスタマーサービス)、マッキントッシュ フィロソフィーのパンツ2万900円(SANYO SHOKAI カスタマーサポート)、ソックスはスタイリスト私物

<POINT>

「内勤の日には、こんなレザーサンダルを取り入れてみるのもアリ。ソールと色味を揃えたブラウンのソックスを合わせることで、イージーでありつつきちんと感もキープできます」(四方)

 

 

文/井上泰佑 撮影/島本一男 スタイリング/四方章敬 モデル/中園健太(HEADS)

 

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