ファッション
バッグ
2020/11/19 18:00

商品はすべてガチの1点モノ! SDGsと機能美が同居するモンドデザインの戦略

日本国内での縫製に限定。その合理的すぎる理由とは?

ーー縫製は全て日本国内で行っているのですか?

 

堀池 そうです。日本の職人さんに頼むとたしかに相応の費用がかかります。そのことで「じゃあ安い海外の工場にオーダーしよう」というブランドは多いと思いますが、実はこれ悪循環なんです。「職人さんが高い」となると、受注する仕事は限られてくる。すると、そのような仕事を好んではじめたがる若者は少なくなり、日本での後継者もいなくなります。新しくはじめようとする人がいなくなるので、自然と日本の職人さんの人数が減っていく、その分費用もどんどん上がっていくという。

しかし、たしかに海外に比べればコストがかかる日本の職人さんは、技術力は高い。特にこういった個々に微妙に異なる素材を使った縫製は海外では出せないんです。一つ一つ目で見て判断して裁断・縫製していかなければいけませんので。そういった際、意思疎通もしっかりとでき、技術力が高い日本の職人さんは本当にありがたくて。こういった理由から日本国内の職人さんに限ってご協力いただいています。

 

ーーしかし、「廃タイヤチューブ、廃棄ビニール傘を縫ってくれ」と言われたら職人さんも驚きそうな……。

 

堀池 たしかにご協力いただけるところを探すのは、廃タイヤチューブの裁断・縫製、廃棄ビニール傘の分解・プレス全てにおいて結構大変でした。しかし、ご理解くださったいくつかの業者さんとお付き合いさせていただくことで、これらのブランドが成り立つようになり、良い流れができるようになりました。本当にご協力いただいている皆さんのお力です。

↑モンドデザインの試みにリンクしたパラシュート素材メーカー・藤倉航装とのコラボバッグ。パラシュート生地のキルティング×廃タイヤチューブが見事にマッチ「SEAL キルティングトートバッグ」1万7000円(税別)

 

↑テレビ番組ネットワーク・ディスカバリー・チャンネルとのコラボバッグ。マッコウクジラをモチーフにしたボストン型で、約30リットルの収納力。「SEAL Discovery Channelコラボ/ボストンリュックWhale L」2万2660円(税別)

 

SDGsともまた違う、モンドデザインならではの環境へ貢献

ーーこれまでのお話を伺うと、まさに三方よしですね。環境に良い素材を使い、国内の職人さんたちの技術継承への貢献もあり、もちろんユーザーの方に対しても環境や社会問題への提示にもなるような。

 

堀池 そう言っていただけると嬉しいです。現状では、「リサイクルだから」「再生品だから」という理由でご購入されるよりも、素材やデザインの見た目にご興味いただきご購入される方が多いです。しかし、コミュニケーションの流れで「実はこのバッグ、廃棄ビニール傘で出来ているんだよ」などの話に繋がって、その人たちの記憶に残り、環境の意識へ繋がる流れができたらすごく嬉しいなと思います。

 

ーー近年、日本でも浸透されつつあるSDGsの目線で見ても理想的な流れのように思いますが、意識はされていますか?

 

堀池 SDGsという概念が広まりはじめたのが最近なので、実はそれほど意識はしていないです。あくまでも「環境に貢献する」という、弊社を始めた当初からの理念に従っているだけ。ですので、今後も弊社のやり方で展開していけたら良いなと思っています。

 

ーー最後に今後の展望をお聞かせください。

 

堀池 今はまだ途中段階ですので、今後も様々な形での廃材の再利用を今後数年かけてやろうと思っています。また、2年くらい前から海外、特にヨーロッパでの販売を増やしていたのですが、最近はちょっと控えめだったんです。これも徐々に再開させ、数年かけて海外の人にも弊社の理念を具現化した製品を、お届けしていきたいと思っています。

↑モンドデザインによる廃材の再生・製品化へのフローを分かりやすく解説していただきました

 

紳士的でクールな印象の堀池さんでしたが、その実、これだけのフローを経て、製品として再生させるためには相当なアツい思いがないと絶対にできないことのようにも思いました。モンドデザインの試みによって生まれたSEAL、PLASTICITYの2ブランド、これからさらに注目を浴びる予感がします。ぜひ注目してください!

 

撮影/我妻慶一

 

 

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