お気に入りの腕時計で飾りたい。休日をアクティブに過ごすのであれば、 外装素材にこだわりのあるモデルをオススメする。今回は装飾品としての馴染みは深くない「ブロンズ」。近年ではエイジング素材として注目が集まっている。“育てる”感覚の楽しみはほかにない魅力であるし、個性ある赤銅色は夏にこそ着けたい。日常使用向けの銅合金ケースも登場。
※こちらは「GetNavi」2023年9・10月合併号に掲載された記事を再編集したものです。
経年変化するブロンズ製こそ大人の遊びウオッチの最適解
他人と異なる腕時計が欲しいならば、外装に「ブロンズ」を使ったモデルがイチオシ。これまでに紹介したマテリアルは耐久性や傷への強さが持ち味だが、十円硬貨でもわかるように銅は経年変化を起こし、独特な風合いが生まれるのだ。ベル&ロスのブロンズ・ダイバーズは、錫の含有量を上げて強度と弾力性を高めたCuSn8ブロンズをケースに用い、頑丈な作りとしている。さらには国際規格ISO6425で定められた潜水時計の基準に準拠しており、海のインストゥルメントとしても機能する。なお、銅は海水に強く、船舶や潜水器具に用いられてきた。そのようなストーリー性を含め、ブロンズとダイバーズは親和性が高く、夏に相応しい素材と言える。
コストパフォーマンスに優れるハミルトンもブロンズモデルを得意としており、ミリタリー調とヴィンテージ調を掛け合わせた2本を展開中だ。いずれも手巻き式のため玄人好みだが、今季は“育てる時計”にトライしてみては。
【その①】〝四角の中に丸〟の独創的発想とブロンズ素材がシンクロ
ベル&ロス
BR 03-92 DIVER WHITE BRONZE
個性を主張するCuSn8 ブロンズ製の角型ケースに、パールホワイト色の文字盤をセットした最新ダイバーズ。ブラウンに仕上げた陽極酸化処理アルミニウムリング付き逆回転防止ベゼルとともに、レトロなマリンルックを確立した。自動巻き。縦横42mm。300m防水。世界限定999本。
【その②】ハミルトン カーキ フィールド メカ ブロンズ
ハミルトン
カーキ フィールド メカ ブロンズ
ブロンズ製ケースとチタン製裏蓋を採用した、軍用時計をルーツとする3針モデル。引き通し型の革製ストラップを採用し、ラギッドなスタイルにまとめている。ハミルトン専用のキャリバーH-50を搭載。直径38mm。5気圧防水。
【その③】ハミルトン カーキ パイロット パイオニア ブロンズ
ハミルトン
カーキ パイロット パイオニア ブロンズ
第二次世界大戦中に米軍が使っていた懐中時計「モデル23」にインスピレーションを得てデザインされた手巻きウオッチ。ブロンズ表面はサテン仕上げで、針やインデックスも同色に揃えられている。カーフストラップ。直径43mm。