掃除機と農業のつながりとは?「大規模いちご栽培」に挑むダイソンの大胆な発想

ink_pen 2025/7/10
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掃除機と農業のつながりとは?「大規模いちご栽培」に挑むダイソンの大胆な発想
佐藤まきこ
さとうまきこ
佐藤まきこ

大学時代に細胞培養の研究を専攻した後、メディア・広告の世界へ。雑誌編集者や広告のプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのプランナー、エディターとして活動中。ハワイ、オアフ島在住。Instagram: @hawaii_milestone

電気機器メーカーのダイソンが、英国でいちごを栽培している? そんなニュースに驚いて調べてみると、そのいちご農場には、掃除機や空気清浄器など、同社ならではのテクノロジーが活用されているようです。

↑掃除機といちご栽培はどうつながる?(画像作成/ImageFX)

いちごの栽培が行われているのは、英国中東部にあるリンカンシャーという農村地域。しかし、一般的ないちご畑が広がっているわけではなく、巨大な温室があるのみ。その中には、高さ5メートル、長さ24メートルにも及ぶ巨大な歯車のような装置が設置されています。

歯車は360度にわたって、いちごの苗が植えられるようになっており、ゆっくりと回転しながら、すべてのいちごに均一な光が照射される仕組みになっているのです。

さらに温室内にはさまざまなテクノロジーが活用されています。紫外線照射ロボットが温室内を巡回し、いちごの葉にカビが発生していたら、それに紫外線を照射して、カビが広がらないようにするそう。

また、作物に有害なアブラムシなどの害虫を防ぐため、害虫の天敵となる昆虫を別のロボットが巡回しながら適宜いちごに放つそう。それによって、農薬の使用量を必要最小限に抑えているというのです。

いちごの収穫も16本のロボットアームによって完全自動化。これらの方式によって、少ない土地でも、いちごを効率的に栽培できるというのです。

ちなみに、敷地内では穀物を分解して発生したガスを使ってタービンを回し発電。その電力を使い、余熱は温室の温度維持に使われており、雨水もいちごの栽培に使えるよう回収しているそうです。

ダイソンによると、この温室では毎年1250トンのいちごの生産が可能とのこと。「物を育てるのは、モノを作るのと同じ」であり、農業に進出したのは自然の流れだったと同社は考えているようです。

身近な家電のテクノロジーが、食の世界でも活用されるとは、世界に驚きをもたらすことになったかもしれません。

【主な参考記事】

Yanko Design. Giant wheels and robots help Dyson farm strawberries in the UK. July 8 2025

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