2020年のマスト用語「5G」をゼロから知りたい人のまとめ/連載「ゼロから知れる5G」2019振り返り

ink_pen 2020/1/6
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2020年のマスト用語「5G」をゼロから知りたい人のまとめ/連載「ゼロから知れる5G」2019振り返り
友納一樹
とものうかずき
友納一樹

翻訳学校を卒業後、文章を書きたい!と思いライターに。ガジェット関連のニュースやレビューを中心に執筆している。好きなものはサッカーと音楽と文学。コンテンツ制作会社「TEKIKAKU」所属。

2020年の春に商用サービスが開始される「5G」。2019年4月に周波数の割り当てが発表されてからは、各キャリアが5Gサービスにおけるビジョンや新料金プランを発表。さらに、5G通信を体験できるプレサービスもスタートしています。

 

この【ゼロから知れる5G】の連載でも、5G関連の用語やキャリアのねらいなどを紹介してきました。本稿では、筆者が取材・執筆するなかで知って驚いたこと、実感したことを振り返っていこうと思います。

 

5Gは社会を支える新技術

連載の第1回は、そもそも「5Gってなに?」というところから始まりました。筆者も新世代の通信技術であることは知っていましたが、執筆するまでは、何がどう変わるのかいまいちピンと来ておらず……。

 

感じたのは、5Gが新たな社会基盤の1つになりうるということ。通信が速くなって動画視聴やゲームプレイが快適になるのはもちろんですが、それは個人の生活の範囲を出ません。5Gは自動運転や遠隔医療といった「IoT社会」の基盤となる技術です。生活や社会を大きく変えられる5Gの可能性に驚いた第1回でした。

【ゼロから知れる5G】第1回/5Gってなに?最近よく耳にする「5G」という言葉。インターネットに関連する言葉と漠然と知っている人もいれば、「5」って何? 「G」って何? という人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ズバリ「5Gって何?」というテーマのもと、「5G」という言葉の意味から、実際に何ができるようになるのかをざっくりと紹介します。

 

電波の道も混雑する! 「周波数帯」について

第2回では「周波数帯」について解説しました。周波数帯は電波の通り道で、この道の幅(=帯域幅)が広いほど多くのデータが行き交うことができます。

 

ときどきサッカー観戦でスタジアムに行くのですが、ハーフタイムになるとたくさんの人が一斉にスマホを見るので、全然つながらなくなります。多くの電波が行き交えば、それだけ道が混雑して通信が遅くなる、という説明は(我ながら)なるほど! と納得しました。

 

【ゼロから知れる5G】第2回/5Gの速さのヒミツ&キャリアのねらいとは?急激に注目を浴びている「5G」をゼロから知っていく本連載。今回は「5G」に向けた大手キャリアの取り組みについて、「周波数帯」と「基地局」の2つのキーワードから紹介します。

 

これが未来のスポーツ観戦

第4回では、ドコモが5Gプレサービスとして開催したラグビーワールドカップのライブビューイングを取材してきました。第1回で5Gで実現することを紹介したものの、まだ実感はできていませんでした。

 

しかし、このライブビューイングは未来のスポーツ観戦そのものでした。複数の視点を自由に切り替えられる「マルチアングル視聴」は、そのスポーツに詳しい人もそうでない人も試合にのめり込める新しい観戦方法です。観て楽しむだけでなく、その映像をトレーニングに活用するといった使い方もできるはず。マルチアングル視聴はいろんなスポーツ放送に導入してほしいです! ぜひお願いします。

【ゼロから知れる5G】第4回/5G時代のスポーツ観戦を知る! ラグビーW杯ライブビューイングで未経験の感動を得た現在開催中の「ラグビーワールドカップ2019日本大会」。大会サプライヤーであり日本代表のオフィシャルサポーターでもあるドコモは、先日開始した5Gプレサービスの1つとして、5G通信によるライブビューイングを開催したり、スタジアムに5G体験ブースを設けたりするといった取り組みをしています。

 

一長一短の「サブ6帯」と「ミリ波帯」

周波数帯についてさらに掘り下げたのが第6回。5Gでは「サブ6帯」と「ミリ波帯」が使用されますが、恥ずかしながらこれらの周波数帯について詳しく知りませんでした。

 

しかし、サブ6帯は運用しやすいが帯域幅が広くない、ミリ波帯は広い帯域幅を確保できるが遠くまで届きにくいというそれぞれの特徴を知って、何においても一長一短なのだなと感じました。ただ、この2つの周波数帯を活用するのが5G。通信というものにぐっと興味を持つことができたのが、この第6回でした。

【ゼロから知れる5G】第6回/高速・大容量通信を支える周波数帯「サブ6帯・ミリ波帯」について話題の「5G」をゼロから知っていく本連載。最近ではKDDIが新しい料金プランを発表したり、ドコモがプレサービスを開始したりと、来春のサービス開始に向けて着々と準備が進んでいます。今回は5Gを理解するうえで理解しておきたい「サブ6帯・ミリ波帯」について解説していきます。

 

真の5G時代はまだ先

5Gについて取材や調べ物を続けていると、5G時代が目の前まで来ているように感じます。ただ、2020年春からまるっと5Gに変わるわけではないんですよね。まずは都市部やスタジアムなど人が集まる場所に5Gの設備が導入されていく予定です。

 

なので、いきなり5Gに変わって大丈夫? とか、スマホ買い換えないとダメなの? と思っている人は安心してください。まずは、5Gネットワークがあるところに行き、5G通信を体験する、というかたちになるはず。将来的には5G対応のスマホが発売されたり、5Gだからこそ楽しめるコンテンツが登場したりして、いつの間にか5Gが当たり前になるのだろうなと思います。

 

【ゼロから知れる5G】第10回/5Gの運用方法「NSA/SA」って何?話題の「5G」をゼロから知っていく本連載。今回は「NSA/SA」という用語を紹介したいと思います。この「NSA/SA」、5Gを支える技術というよりは、5Gネットワーク自体の「運用方法」を指す言葉なんです。意味を知ると、2020年春から5Gがどのように始まるのかがわかるはずです。

 

2020年はいよいよ5Gが始まります。5Gのスタートに向けて、用語解説や5Gサービスの取材などをどんどん続けていきたいと思います。

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