日本のeスポーツシーンにおいて、人気が高いカテゴリーに対戦格闘ゲームがあります。「ストリートファイターV」を筆頭に、「鉄拳7」「ドラゴンボール ファイターズ」「ギルティギア Xrd REV 2」などなど。先日、人気3D対戦格闘ゲーム「DEAD OR ALIVE」の最新作「DEAD OR ALIVE6」のリリース発表もあり、ますます盛り上がりそうです。
この盛り上がりを受け、これから対戦格闘ゲームを始めてみようかという人、あるいは「スト2」や「バーチャファイター」などで腕を鳴らし、もう一度始めてみようという人も多いのではないでしょうか。
そこで「アケコン」です。
アケコンを使うメリットとは?
アケコンは「アーケードコントローラー」の略で、その名の通り、アーケードゲーム筐体で使用されているコントローラーを模した、コンシューマ向けゲーム機やPC向けのコントローラーです。ゲームセンターで対戦格闘ゲームをプレイしたことがない若年層や、ゲームセンターがほとんど見かけなくなった海外では、ゲーム機付属のゲームパッドを使う人も出てきていますが、それでもアケコンを使う利点は大いにあります。
ひとつはレバー操作によるコマンドの入れやすさです。対戦格闘ゲームは細かく、的確なコマンド入力を必要とするので、十字キーやアナログスティックよりもアケコンのほうがコマンドを入れやすく感じます。これは個人差があるのでパッドのほうがやりやすい人もいると思いますが、ナナメ入れや同方向2回連続入れなどは、レバーのほうがやりやすいでしょう。
ボタンに関しても同時押しがしやすくなっています。テーブルの上にボタンが配置されているので、ピアノを弾くような感覚でボタンを押せます。押し方次第でより多くのボタンを押すことも可能。パッドでも同時押しは当然できますが、さまざまな組み合わせがある場合、押しにくい組み合わせが出てしまうこともあります。
慣れてしまえばパッドでも十分という人もいるので必須ではないですが、eスポーツ大会に出場するトップランナーの選手たちの多くはアケコンを使用しており、大会には自分のアケコンを持参して戦っています。なんとなくアスリートの愛用品としての佇まいもあるので、そういう意味でも使ってみたくなりますよね。
アケコンの選び方
アケコンを購入する前にチェックしておきたい項目がいくつかあります。
ひとつは、対応マシンについてです。現在ではPS4(PS3)、X360、WindowsPC向けが主流となっています。どのハードで遊ぶかをまず確認しましょう。
PS4で使う場合は、いくつか追加でチェックポイントがあります。まずはタッチパッドの有無。アケコンを使うようなゲームではあまり使用しないボタンですが、例えば「ストリートファイターV」のトレーニングモードで頻繁に相手の動きを変えたり、リセットしたりするのには便利だったりします。
PSボタンとShareボタン、Optionボタンのロックもある意味重要です。もしくは、本体のサイドに配置され、基本、プレイ中に触れなくなっているかどうか。これらのボタンを間違って押してしまうと、ゲームがポーズ画面になったり、メニュー画面になったりしてしまいます。eスポーツイベントでは、これらの行為が即失格となるので、ロックがかからないものは大会に持って行けないという人もいます。
PCで遊ぶ場合は、信号の入力方式がXInput対応かDirectInput対応かで、設定方法が変わってきます。DirectInputは従来からあるコントローラーの形式で、XInput形式は比較的新しく、Xbox360のコントローラーをベースにしたものです。
XInput形式のコントローラーはDirectInput形式と互換性があるので、DirectInput形式のゲームも遊べます。またWindowsVista以降のOSでは標準搭載しているので、基本的にUSBを挿すだけですぐに使えるのも特徴です。
逆にDirectInput形式のコントローラーで、XInput形式のゲームを遊ぶには条件があります。例えばsteamの場合は、「フルコントローラサポート」もしくは「部分的コントローラサポート」で対応しなくてはなりません。対応していない場合は「Xbox360 Controller Emulator(X360ce)」をインストールして使います。
あとはボタンの配置であったり、サイズであったり、連射の有無であったり、そういった点を考慮して、自分にあった一台を選ぶのがベストです。