約1万500ドル(約136万円)の価値がある未開封かつ初版の『Pokémon Yellow Version』(日本版は『ポケットモンスター ピカチュウ』/以下「ポケモンイエロー」)が、米国の税関で破壊されて台なしにされたと報じられています。
このエピソードは、Nightdive Studios(米国のコンピュータゲーム企業)CEOであるスティーブン・キック氏がTwitterで紹介したもの。「私の友人は、未開封でグレーディング(専門家による査定)された『ポケモンイエロー』の初版を受け取りました……。米国の税関でアクリルケースを壊され、シールを破って捨てられ、箱の前面が切り裂かれて」とコメントしています。
Friend of mine received this sealed and graded original copy of Pokemon Yellow…
US Customs:
Broke the acrylic case
Ripped and discarded the seal
SLICED the front of the box offMaybe they weren't fans of @TheWataGames ? pic.twitter.com/lGs1qC1RIF
— Stephen Kick (@pripyatbeast) January 19, 2023
「ポケモンイエロー」は中古価格も高めで、箱やカートリッジ、マニュアルが揃った状態であれば、eBayなどで数百ドルで売られることがあります。特に今回の商品は密封され、レトロゲームの格付け会社Wata GamesにA+の評価と10点満点中9.2点が付けられていました。
その価値がどれほどかと言えば、Wata Gamesの基準では「例外的に良好な状態」で、「シールがほぼ完ぺきに近い」だったということです。これとまったく同じ商品はeBayでは見当たりませんが、評価がA+でスコア9.4点と近いものは1万500ドルで販売中です。
レトロゲームの相場はゲームソフト本体のレア度もさることながら、箱や保護ケース、密封シールの状態がモノをいいます。たとえば保護ケースもシールも完ぺきな状態だった『スーパーマリオ64』は、156万ドル(当時の為替レートで約1億7200万円)で落札されたことがありました。
この見るも無惨な状態の「ポケモンイエロー」がどれほどの価値があるか不明ですが、おそらくA+9.2の評価を失ったことは間違いないでしょう。今後、こうした悲劇が繰り返されないように祈りたいところです。
Source:Stephen Kick(Twitter)
via:Gamesradar
●お詫びと訂正
初出時、1300万円と記載しましたが、正しくは130万円となります。該当部分を訂正するとともに、読者の皆様および関係者の皆様にご迷惑をおかけ致しましたことを、深くお詫び申し上げます。