ヘルシーで血の巡りがよくなる!
管理栄養士オススメの鉄レシピ6
ここからは、忙しい人でも作りやすい時短で簡単な鉄補給レシピを、お手軽な順に6種類ご紹介していきます。
1. 朝食代わりやブレイクタイムに「豆乳グリーンスムージー」
(1人分/エネルギー93kal・鉄分2.2mg・たんぱく質4.7g)
夕食時間が遅いことや時間がないなどの理由で、朝食を抜きがちな方の鉄補給にぴったり。「鉄分の豊富な小松菜と豆乳に、甘くてエネルギーになるバナナを加え、氷水で薄めることでさっぱりと飲めます。普通牛乳に比べ豆乳は約60倍の鉄分を含むんですよ!」(管理栄養士・岡本正子さん、以下同)
【材料(1人分)】
・小松菜30g
・バナナ…1/2本
・豆乳…1/2カップ
・水…1/4カップ
・氷…2~3個
【作り方】
1. 小松菜をザクザクと適当に切る。
2. バナナは2~3等分に手でちぎる。
3. ミキサーにすべての材料を加え、攪拌する。
2. ヘム鉄食材で鉄分を大幅アップ!「カツオのりゅうきゅう」
(1人分/エネルギー120kal・鉄分2.0mg・たんぱく質19.4g)
カツオは鉄分の吸収率が高いヘム鉄の食材です。お刺身を使えば調理が簡単に。「『りゅうきゅう』とは、九州の郷土料理です。鉄分の豊富なカツオとごまにビタミンやミネラルの豊富な野菜を合わせることで、栄養バランスはバッチリ。加熱調理いらずでヘルシーなので、疲れて帰宅した遅い夕飯にもいいですよ」
【材料(2人分)】
・カツオ(刺身またはたたきでも可)…150g
・かいわれ、青ネギ、ミョウガ、にんじんなどお好みの野菜(3〜4種)…各10〜15g
・すりごま…小さじ2
<たれ>
・醤油…大さじ2
・酢…大さじ1
・しょうが…適量(約20g)
【作り方】
1. カツオを厚めにスライスし、混ぜた<たれ>に漬ける。
2. かいわれは半分に切り、青ネギは小口切り、ミョウガ、にんじんを千切りにする。
3. (1)をお皿に盛り、(2)のかいわれとにんじんを上にのせる。
4. すりごまを振り、(2)の青ネギとミョウガを散らす。
3. 非ヘム鉄の宝庫!「高野豆腐のひと鍋あんかけ煮」
(1人分/エネルギー121kal・鉄分2.8mg・たんぱく質9.4g)
鉄分やカルシウムを豊富に含む高野豆腐は、鉄不足解消に欠かせない食材です。「乾物調理は面倒な印象があるかもしれませんが、ぬるま湯を使えばわずか1~2分で戻ります。高野豆腐だけではなく、きくらげや小松菜も非ヘム鉄が豊富。水溶き片栗粉でとろみをつけることで、食べ応えがあります。夕食やお弁当、リモートワーク中のランチなどに、ちょこちょこ食べられるように常備しておきましょう」
【材料(2人分)】
・高野豆腐…2枚(32g)
・にんじん…1/4本(40g)
・しめじ…1パック
・きくらげ…2枚
・小松菜…2株
・にんにく、生姜…少々
・だし…1カップ
・薄口醤油(醤油でも可、その場合は少量の塩を追加)…大さじ1
<水溶き片栗粉>
・水…小さじ4
・片栗粉…小さじ2
【作り方】
1. 高野豆腐はぬるま湯で戻し、拍子切りにする。
2. にんじんは拍子切り、しめじは石づきを取りほぐす。きくらげは熱湯で戻して3〜4枚に手でちぎる。小松菜はサッと茹でて、3cm幅にカットする。
3. にんにくと生姜はみじん切りにする。
4. 鍋にしめじ、高野豆腐、にんじんの順に重ね、その上に、にんにく、生姜を散らす。
5. だしと薄口醤油を加えて蓋をし、中弱火でコトコトと10分ほど煮る。
6.<水溶き片栗粉>を回し入れ、とろみがついたら小松菜を加えてサッと混ぜ合わせる。
4. 鉄分とカルシウムたっぷり!「切り干し大根と枝豆のはりはりサラダ」
(1人分/エネルギー112kal・鉄分1.9mg・たんぱく質4.7g)
切り干し大根のコリコリとした食感が引き立つ簡単サラダです。「切り干し大根は生の大根とは比べものにならない栄養の豊富さで、鉄分やカルシウム、ビタミンB1やB2も取れます。切り干し大根から旨味や甘味が出るので、だしや砂糖を入れなくても充分おいしい。枝豆とツナも鉄食材です」
【材料(2人分)】
<たれ>
・切り干し大根…25g
・にんじん…20g
・塩茹で枝豆(冷凍可)…30g
・ツナ缶(オイルタイプ)…1缶
・塩…ひとつまみ
・オリーブオイル…小さじ1
【作り方】
1. 切り干し大根はさっと洗い、3cmほどに切って鍋に入れ、ひたひたより少なめの水(分量外)につける。
2. 拍子切りにしたにんじんを鍋に加え、蓋をして中火にかけ、4分ほど蒸し煮する。
3. 塩茹で枝豆はさやから出す。
4. ボウルに(2)と(3)、ツナ缶を汁ごと加え、塩とオリーブオイルを加えて全体をよく混ぜ合わせる。
5. ダイエット中のスイーツにも最適「ドライフルーツヨーグルト」
(1人分/エネルギー148kal・鉄分0.4mg・たんぱく質4.5g)
ドライフルーツがゴロゴロと入ったボリューミーなデザートです。「ドライフルーツがヨーグルトの水分を吸うことで全体にもちもちして、噛みごたえが出ます。無糖ヨーグルト1パックにドライフルーツを入れて、冷蔵庫に常備しておくのがオススメです。鉄分含有量は少なめですが、毎日続けやすいのが魅力です」
【材料(2人分)】
<たれ>
・ドライマンゴー…20g
・無糖ヨーグルト…1カップ
・プルーン…4個
・レーズン…大さじ2
【作り方】
1. ドライマンゴーを包丁で刻む。
2. 無糖ヨーグルトと1)のドライマンゴー、プルーン、レーズンを混ぜ合わせ、一晩冷蔵庫で寝かせる。
6. おいしくてもちもち、鉄分たっぷりごはん「発芽酵素玄米」
(1人分/エネルギー:304kal、鉄分1.2mg、たんぱく質8.0g)
玄米を超える栄養素とおいしさで、近年注目されている酵素玄米。岡本さんは、鉄分補給にイチオシだと言います。「酵素玄米はもちもちしておいしいので、玄米が苦手な方でも食べやすいのが特長です。また、発酵させているので消化や吸収がしやすいのもうれしい。小豆も鉄食材です。食べきるまで10日間ほど保温をし続けるのがオススメですが、3日ほど保温した後にラップにくるんで小分けし、冷凍保存をしてもOKです」
【材料(作りやすい量)】
・玄米…3合
・小豆…大さじ2
・塩…小さじ1
【作り方】
1. 玄米と小豆を合わせて、よく洗う。
2. 塩を加え、圧力をかけて炊く(玄米モードで炊飯)。
3. 1日1回、軽くまぜながら、炊飯器の保温で3日間保温すれば完成。その後も食べ切れるまで、炊飯器で保温し続ける。
鉄分豊富な食事を心がければ、血の巡りがよくなります。体が疲れにくくなり、ふらつきやめまい、イライラなどのマイナートラブルが改善され、肌のコンディションもアップするなど、メリットしかありません。鉄補給を意識して、貧血に悩まされない日常を手に入れたいですね。
【プロフィール】
管理栄養士・国際薬膳師 / 岡本正子
東京・国分寺にある矢島助産院に勤務する傍ら、雑誌・講習会・講演会などで活躍。3人の子育てをしながら、40歳のときに栄養士の道へ進む。その後、管理栄養士、国際薬膳師の資格を取得し、現在に至る。食材の持つ色や食感、甘味や旨味を生かした身近な食材で薬膳を楽しむレシピが好評。毎日の食事や日常の様子を綴ったブログを毎日更新している。
https://blog.goo.ne.jp/siawasegohan_2009