家電
加湿器・除湿機・乾燥機
2017/1/28 15:00

加湿のしすぎにご用心! 冬の結露防止と部屋干しは 「除湿機におまかせ」が正解!

空気が乾燥している冬。部屋の中でも、放っておけば湿度20〜30%なんて極度の乾燥状態になってしまい、肌にも健康にもよくありません。そこで、加湿器を使ったり、お風呂から上がったときに浴室のドアを開放して湿気を部屋に送り込んだり、逆にこの湿度の低さを活用して洗濯物を部屋干ししたり……と対策をとっていることでしょう。ところが、「加湿することは大事です。でも、カーテンを開けてみて窓が結露していたら、逆の対策が必要なんです」と話すのは、家電コーディネーターの戸井田園子さん。

 

「除湿機を上手に取り入れて、冬を快適に過ごしましょう」という戸井田さんに、除湿機の選び方を教えてもらいました。

 

意外に知られていない!? 結露が起こるメカニズムとは?

「結露は、温度差と湿度によって生まれます。冷たい飲み物をコップに注いだとき、コップの外側に水滴が付着するのと同じ現象ですね。空気の温度が下がると空気中に含まれる水分量が少なくなるので、暖かい室内の空気に含まれていた水蒸気は、外気温との境界線である窓の部分で冷やされ、水滴として現れてしまうんです。夏は外気のほうが暑いので発生しませんが、冬は外気が冷たいので発生しやすくなります。

 

ちなみに、最新の省エネ住宅なら、断熱材サッシの性能が高まっていたりガラスも複層タイプになっていたりと、外気温が室温に伝わりにくいようになっているので、それほど結露が起きません。逆に昔ながらの木造の日本家屋なら、そもそも気密性が低くて外気温と室温の差が少ないので、こちらも結露の心配はあまりない。つまりその間の時代、1980年代から90年代に建てられた家は、ある程度気密性は高いのに断熱性が低いので、結露を起こしやすく、特に注意が必要なんです」

 

結露をほうっておくと家自体を傷める原因に!

↑外気温との差で起こってしまう結露。放っておくと、しつこい黒カビの原因になるだけでなく、家自体も傷めてしまいます
↑外気温との差で起こってしまう結露。放っておくと、しつこい黒カビの原因になるだけでなく、家自体も傷めてしまいます

 

「結露によって窓や桟が濡れた状態を放置しておくと、目地の部分だけでなく、その部屋の壁やカーテンにもシミやカビが発生してしまいます。湿度の高い環境ではダニが繁殖しやすいので、アレルギーの原因にも。また、窓の結露はあくまでサインです。結露しやすい家なら、見えない壁の中も結露しているはず。そうなると家自体の価値も下がってしまいますから、きちんと対策したいですね」

 

室温が下がるタイミングで除湿機をオン

「ワイパーで丁寧に水滴を拭き取ったり、桟に吸水性の高いふきんを敷いておいたり、それは面倒だし見た目にも美しくないですよね。除湿機を上手に使うといいと思います。

 

結露は、リビングや寝室など、人がいる空間で起きやすいもの。部屋にいるときは、快適に過ごすために暖房器具に加えて、加湿器を使っている人が多いでしょう。室温が上がっていると、空気中に含むことができる水分量も多くなります。そのため、暖房を切って室温が下がりだすと空気中に含みきれなくなった水分が行き場を失い、温度差が大きいサッシやガラス部分により多くの結露が起きてしまうわけです。そこで対策として、まずは湿度を上げすぎないこと。もし部屋にいる時点ですでに結露が起きているようなら、それは加湿のしすぎです! 湿度の目安は45%〜50%程度がおすすめ。それでも朝方には外気が冷え込むため、どうしても結露が発生しやすくなりますから、部屋を出るときに除湿機に切り替えるのが有効です」

 

3つの方式から目的に合わせて選ぼう

「除湿機には、コンプレッサー式とデシカント式の、大きくふたつの方式が存在します。コンプレッサー式は、空気を冷やすことで水分を取り除くもの。消費電力量が少ないので電気代が安く、除湿量も多くてパワフルです。ただし室温が25℃を下回ると働きが鈍くなるデメリットが。デシカント式(ゼオライト式ともいいます)は、乾燥剤に空気中の水分を吸着させて取り除く方法。低温での除湿力が高いので、冬場にも活躍します。ただしヒーターを使うので消費電力量は増えますね。また発熱するため、室温が8℃近く上昇します。それを逆手にとって、北部の寒冷地域での使用に特に向いているといえますね。もうひとつ、このコンプレッサー式とデシカント式を組み合わせたハイブリッド式の製品も。価格は高めですが、2方式のいいとこ取りで年中活躍します。目的や環境に合わせて選ぶといいと思いますよ」

 

除湿運転を利用して同時に部屋干しを

↑外気の汚れや防犯が心配なら断然、部屋干し。部屋をジメジメさせずに洗濯物をすっきり乾燥させるには、除湿機が必須
↑外気の汚れや防犯が心配なら断然、部屋干し。部屋をジメジメさせずに洗濯物をすっきり乾燥させるには、除湿機が必須

 

「例えば寝る前にリビングで除湿機をオンしたら、そのまま朝まで運転して、同時に部屋干しも完了させてしまいましょう。幹線道路に面していたり人目のある場所にベランダが向いていたり、という場合だけでなく、花粉が飛散するシーズンですし、最近はPM2.5など外気の汚れも気になるので、部屋干しする人が増えていますよね。除湿機が多くの場合“衣類乾燥除湿機”という名前で販売されているのも、それが理由。部屋干しは生乾きになりやすく、ニオイやカビが発生しやすいので、除湿機を使ってスピーディにしっかり乾燥させましょう」

 

Items

いいとこ取りのハイブリッドタイプ

20170128-i01 (3)
●本体サイズ=幅370×高さ580×奥行き225mm●本体重量=13.9kg●除湿方式=ハイブリッド式(コンプレッサー式+デシカント式)●除湿能力(1日)=11.5L/12.5L(50Hz/60Hz)

 

パナソニック
衣類乾燥除湿機
F-YHMX120(鉄筋23畳)

実売価格 6万3000円前後

夏場に強いコンプレッサー方式と、冬場も強いデシカント方式を融合したハイブリッドタイプで、1年を通して部屋干しや除湿に活躍する。またそのハイブリッドの効果で、最大除湿能力が12.5L/日とパワフル。周囲の空気を誘引しながら大容量で吹き出すことで、幅約165cmのワイド送風を実現しており、一列に幅広く干しても、端までしっかり風を届ける。その「ワイドモード」など送風パターンは4種類。

 

リアルタイムで乾きムラを発見

●本体サイズ=幅360×高さ534×奥行き210mm●本体重量=13.5kg●除湿方式=コンプレッサー式●除湿能力(1日)=11L/12L(50Hz/60Hz)
●本体サイズ=幅360×高さ534×奥行き210mm●本体重量=13.5kg●除湿方式=コンプレッサー式●除湿能力(1日)=11L/12L(50Hz/60Hz)

 

三菱
衣類乾燥除湿機「部屋干し 3Dムーブアイ」
MJ-120LX-W(〜30畳)

実売価格 3万9160円

独自の赤外線センサー「3Dムーブアイ」を搭載し、業界で唯一、洗濯物そのものの湿度をリアルタイムでキャッチし、濡れているものだけを狙って乾燥。上下160度、左右100度の広範囲を529エリアに分割して検知し、広範囲の湿った洗濯物には「全体乾燥」で一気に、生乾きや乾きムラには「集中乾燥」で狙い撃ち、と洗濯物の状況に合わせてかしこく対応する。

 

安心のロングセラーモデル

↑●本体サイズ=幅170×高さ553×奥行き365mm●本体重量=8.3kg●除湿方式=コンプレッサー式●除湿能力(1日)=5.6L/6.3L(50Hz/60Hz)
●本体サイズ=幅170×高さ553×奥行き365mm●本体重量=8.3kg●除湿方式=コンプレッサー式●除湿能力(1日)=5.6L/6.3L(50Hz/60Hz)

 

コロナ
衣類乾燥除湿機「Sシリーズ」
CD-S6316-P(〜16畳)

実売価格 1万9980円

必要な機能をコンパクトにまとめたロングセラーモデル。本体はスリムで重さも8.3kgと軽く、両手で持ち上げられる取っ手付きなので扱いが楽。除湿は「標準モード」と「節電モード」の2種類、衣類乾燥は、強風連続運転で素早く乾かす「速乾モード」と、弱風運転と送風運転を組み合わせることで運転音を控えめにした「夜干しモード」の2種類を搭載している。除湿機能はコンプレッサー式で、電気代は節電モード時に1時間あたり約3.5円と、低消費電力を実現した。

 

360度方向にぐるりと送風

20170128-i01 (6)
●本体サイズ=幅295×高さ550×奥行き295mm●本体重量=9.5kg●除湿方式=デシカント式●除湿能力(1日)=7L/7L(50Hz/60Hz)

 

象印
衣類乾燥除湿機「サーキュレートドライ」
RJ-XA70-WL(〜16畳)

実売価格 2万7800円

筒状の本体上部に付いたルーバーが360度回転しながら送風し、部屋の空気をかき混ぜながら、幅広い範囲に乾いた空気を届ける。その送風幅は360度のほか、横方向に180度/90度/60度と4
つの角度を選べるので、たっぷり洗濯した日は360度、少なめの日は風も集中させて、と量や干す位置に合わせ最適な風を送れる。冬場に強いデシカント式を採用している。

 

コジマ電機
http://www.kojima.net/
※価格は2017年1月18日時点の参考価格(税込)です。

 

取材・文=@Living編集部

 

Profile

20170128-i01 (8)

戸井田 園子

大手プレハブメーカーのインテリア研究所でインテリアコーディネートを担当したのち、商品企画部へ。その際に習得した、商品の性能・デザイン・価格などを総合的に比較して優劣を見極めるテクニックを活かし、インテリア&家電コーディネーターとして独立。情報ポータルサイト「All About」のガイドをはじめ、テレビ・新聞・雑誌など各メディアで活躍している。

 

何気ない日常を、大切な毎日に変えるウェブメディア「@Living(アットリビング)」

http://at-living.press

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