パナソニックの食洗機の累計生産台数1000万台突破を記念して行われ草津工場の見学会。前編ではイメージとは違う食洗機の意外な事実についてご紹介しましたが、後半ではいよいよ工場見学へ出発です。
初代はまるで洗濯機!? 入り口には歴代の食洗機がずらり
工場内に入ると、これまでに発売された歴代の食洗機が。記念すべき第1号はサイズも大きく、見た目も中身も洗濯機のよう。ほかにも初期型の卓上食洗機やビルトインタイプの食洗機などが並んでおり、ひと口に食洗機といってもさまざまなタイプがあることを実感しました。
人によっては食洗機はなじみが薄いので「新しい家電」というイメージかも知れませんが、第1号が1960年に登場し、卓上やビルトインタイプも1960年代には発売されているので、電気炊飯器や電気冷蔵庫と比べてもそれほど新しいというわけではありません。
オシャレなショールームも併設!
ちなみに、草津工場がある施設内には超オシャレなショールームもあります。ここに訪れる人はビジネス関連の人が多いということもあり、パナソニックセンター東京に負けず劣らずの規模。冷蔵庫や掃除機、洗濯機、炊飯器などの白物家電をはじめ、デジカメやテレビなどのデジタル家電、ドライヤーやシェーバーなどの美容家電、さらには業務用の製品まで多数の製品が並んでいます。
冷蔵庫は外国や特定の地域でのみ販売している製品も並んでおり、それぞれの地域の文化や事情が読み取れて、個人的にはかなり面白かったです。また、余談ですが、ショウルームにはスターバックスを併設しています。
いよいよ工場内部に潜入! 意外に手作業も多い
今回見学したのは、ビルトインタイプの食洗機の生産ライン。ビルトインの食洗機はパーツを流用することで効率化をはかってい
いくつかの工程ではロボットによる組み立てが行われていましたが、意外にも多くは手作業による工程。うまく機械化と人力が組み合わされて、工場全体が動いている印象です。ネジどめするネジの本数をカウントするシステムや、運ばれてきたパーツのケースを取りやすく、さらに空になったケースを戻しやすくするように工夫されたカートなど、人的ミスを極力少なくするためにもちょっとしたシステムが使われていて、見学中は感心しきりでした。
「故障しないのが当然」を実現するチェック体制
最後には生産した商品に不具合がないか、それぞれのラインで製作した製品をピックアップし、テストをしていました。食洗機は水を使う製品なので、特に水漏れしないかに重点を置いて確認しています。
食洗機をはじめ、キッチン周りのものって、なぜか故障しないのが当然のように感じてしまいがち。ガスレンジやIHクッキングヒーターしかり、シンク周りしかり……。今回の工場見学では、それだけの品質を担保するだけの技術力を持って生産しているということがわかりました。十人並みの感想ですが、さすがメイド・イン・ジャパンといったところでしょうか。