象印マホービンは、自動で調理ができる圧力IHなべ「煮込み自慢」の新モデルEL-MB30を9月1日より発売しました。実売価格は3万5770円。あまり知られていないですが、実はこの「煮込み自慢」は、いま市場が拡大しつつある「ほったらかし調理家電」の先駆け。新製品の発表会では、まずその誕生の経緯からうかがいました。
調理代行の需要から生まれた初代「煮込み自慢」
そもそも家電は自動化を目指すものであり、実際、炊飯器や洗濯機、ロボット掃除機などは、ほったらかしにしていても、自動で家事の代わりをしてくれています。ただ、調理に関してはまだまだ人間の手で行うのが主流で、自動化していないケースも多かった。そこで2014年に開発されたのが「煮込み自慢」の初代モデル、EL-MA30だったというわけです。
いまや家庭は核家族でしかも共働きが増加し、ほったらかし調理家電は必須になっています。EL-MA30の世代別購入意識調査では、20代~40代の40%前後が購入したいと回答しており、まさに求められていた家電であったわけです。
さらに現在は、同社だけでなく、シャープ「ヘルシオ ホットクック」やティファール「Cook4me(クックフォーミー)」、シロカ「クックマイスター」など、各家電メーカーから「ほったらかし調理家電」が続々と登場。ひとつの市場ができあがるに至りました。
「おまかせ自動調理」「おまかせ予約調理」の搭載で使い勝手が向上!
さて、そんな「ほったらかし調理家電」の先駆者である「煮込み自慢」の大きな特徴は、圧力を1気圧と1.2気圧を交互に変える「可変圧力」、および煮崩れしにくい、1.2気圧のやさしい圧力で加圧する「一定圧力」で食材にしっかり味を染み込ませることができる点。さらに、煮込む温度を40℃~100℃まで10℃刻みで温度調節ができることにより、ヨーグルト、白みそなどが作れるほか、炊飯、パンの発酵、パン焼き、麺ゆでまでできてしまいます。
さらに今回発売したEL-MB30は「おまかせ自動調理」「おまかせ予約調理」「無水調理」「再加熱機能」「クリーニング機能」を新たに追加しました。「おまかせ自動調理」は約62種類のメニューから選択でき、ほったらかしにできる料理の幅が大幅に拡大。できあがりの時間を最大12時間前から予約可能な「おまかせ予約調理」、におい残りを抑える「クリーニング」機能搭載などで、使い勝手も良くなりました。
なお、「おまかせ自動調理」は料理に合わせてメニュー番号ガイドに従って番号を入力し、スタートを押すだけと超簡単。火にかけてずっと見ている必要がないので、安全なうえ、自由な時間も増えるはず。調理が格段にラクになって、しかも作れるレシピも大幅に増えるとは、まさにいいことずくめですね。
肝心の味のほうはどうでしょうか? 会場で無水調理した豚バラ大根とヨーグルトをいただきました。大根はおでん屋で1週間は煮込まれたように感じるほど味がしみていましたし、豚バラもほどよい柔らかさ。ヨーグルトも市販品と遜色ない味わいです。これほどのクオリティの料理が、まるで炊飯器でごはんを炊くがごとく、カンタンにできてしまうのは驚きです。本機があれば、もはや普通の鍋すら要らないかもしれませんね。
象印マホービン
煮込み自慢 EL-MB30型
●実売価格:3万5770円●サイズ/質量:W290×H375×D250mm/7kg●最大調理容量:1.5L●消費電力:1200W●コード長:1.9m●設定温度範囲:100/90/80/70/60/50/40(℃)