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掃除機
2018/1/18 20:30

「ロボット掃除機のために片付け」ってヘンじゃない? 「コードレスの雄」17年ぶり新モデル投入で、業界に物申す!

エレクトロラックスから、ロボット掃除機「PUREi9(ピュア・アイ・ナイン)」が発売されます。発売日は2018年3月2日。実売予想価格は13万円前後(税抜)です。エレクトロラックスといえば、デザインに優れたコードレススティック掃除機で知られるスウェーデンのメーカー。今回、実に17年ぶりにロボット掃除機を発売するとのことで、大きな注目が集まりました。

 

同社によると、ロボット掃除機ユーザーの約9割が掃除前に床の上のモノを片付けており、事前準備にわずらわしさを感じているとのこと。また、コードや敷物の房を巻き込んでしまい、充電台に戻ってくれないというトラブルにも不満を抱えているといいます。そして、この不満を解消してくれるのが新製品の「PUREi9」とのこと。以下でその特徴をじっくり見ていきましょう。

↑ロボット掃除機「PUREi9(ピュア・アイ・ナイン)」
↑ロボット掃除機「PUREi9(ピュア・アイ・ナイン)」。本体サイズはW325×D280×H85mmで、質量は2.5kg

 

障害物と空間・位置情報を検知し、人間の目で見ているような動作が可能

「PUREi9」は、独自開発した新技術「3Dビジョンテクノロジー」を搭載。従来型のロボット掃除機とは異なり、統合されたシステムで部屋の空間、自分の位置、障害物を同時に3次元で認識するとのこと。前面の両サイドにから低出力レーザーを発信し、その反射を中央のカメラで読み取るというシステムです。さらに自らが360°回転することによって、部屋全体を立体的に認識。暗い部屋でもしっかりと障害物を認識できます。

↑左右に低出力レーザー、中央にカメラを搭載
↑左右に低出力レーザー、中央にカメラを搭載

 

↑レーザーが障害物や壁面に当たり、反射した光を中央のカメラで読み取っています
↑レーザーが障害物や壁面に当たり、反射した光を中央のカメラで読み取っています

 

レーザーとカメラを統合したシステムの役割は大きく分けて2つ。ひとつは障害物の検知、もうひとつは3Dマッピング機能です。これらによって、部屋全体の空間と自分の位置情報を認識。複数の部屋や広い面積を掃除する場合でも何度も同じ場所を通ることがないため、電池も長持ちするそうです。

 

全体が見え、障害物も認識できるので、まるで「人間の目で見ているような」動作が可能となり、障害物や床上のコード類を巻き込むことはないとのこと。また、3Dセンサーによって障害物の先まで把握することで、2.2cmまでの段差も立ち往生することなく乗り越えられるそうです。

↑前方にコードがあってもからまることはありませんでした
↑デモでは、コードがあってもからまることはありませんでした

 

掃除と急速充電を繰り返し、掃除を確実に終わらせる

エレクトロラックス・ジャパンの長岡慶一社長は、「当社は世界で初めて家庭用真空式電気掃除機を販売して以来、100年以上にわたって事業を展開しています。ロボット掃除機でも意地を見せたい。そのために、これまでのロボット掃除機にあった問題を解決しました。最初に自律性です。ロボット掃除機は、充電器で充電してそこから旅が始まりますが、掃除が終わったら充電器に帰らなければならない。その点、本機は、旅に出たけれど、『途中で引っかかってのたれ死んでいる』ということはなくなりました」

 

その言葉の通り、新モデルではスマート充電&掃除再開システムを搭載。充電が必要になると自ら充電台に戻って急速充電(2時間で90%充電)するとともに、運転時間に関係なく、お部屋全体がキレイになるまで継続してくれます。力尽きることなく、任務を最後まで遂行してくれるのは心強いですね。

↑充電中の様子
↑充電中の様子

 

吸引力を高め、サイドブラシと特大ロールブラシでゴミを逃さない

また、長岡社長は、掃除の性能についても言及。「ロボット掃除機の本質は、キレイに掃除ができること。いちど通ったところはきちんとキレイにしたい。本機は掃除性能を上げることにも成功しており、掃除時間を減らすことができます」と、その能力に自信を見せました。

 

では、以下で掃除能力に関する機能を見ていきましょう。吸引口から前面までの幅が約3cmと短く、20.5cmの特大ロールブラシを備えたフロントクリーニング構造を装備するのが特徴。サイドブラシは他社製と比較して毛量が多く、ゴミを逃さずにかき取ってくれそうです。また、三角構造「トライアングル・トリニティ・シェイプ」と独立したサイドブラシで、部屋の届きづらいコーナーもしっかりゴミを吸い取るとのこと。

↑裏側。ロールブラシが大きく、一度にたくさんのゴミを吸えるとのこと
↑こちらが裏面。ロールブラシが大きく、一度にたくさんのゴミを吸えるといいます

 

↑サイドブラシはふっさふさ!
↑サイドブラシはふっさふさ!

 

さらに毎秒10リットルものエアフローを生み出す高性能ファン(ブラシレスモーター)を採用し、一度通っただけでもしっかりとゴミを吸い込めるので、ダストピックアップ率も高いとのことです。

 

ダストカップ容量は700mLもあるので、複数の部屋を掃除しても最後までゴミ詰まりはなさそう。また、フィルターやロールブラシは水洗いが可能で、清潔に使えます。

↑ダストボックスも上に外れます
↑ダストボックスは上に外れます

 

↑フィルターは水洗いOK
↑フィルターは水洗いOKなのがうれしいポイント

 

また、専用アプリをインストールすれば、外出先からも掃除ができます。何より、アプリでロボット本体のソフトウェアのアップグレードができるので、ロボット掃除機を常に最適な状態で使えるのがうれしいですね。

↑専用アプリで外出先からも操作できます
↑専用アプリ画面。「開始/一時停止」「停止」や「スケジュール」ボタンなどがあり、外出先からも操作できます

 

↑哀川翔さんと高田真由子さんもロボット掃除機の性能に驚いていました
↑発表会に登場した高田真由子さんと哀川 翔さんも、本機の性能に驚いていました

 

賢い動作で音も静か。発売が楽しみ!

実際にデモを見てみると、「賢いロボット掃除機だな」という印象。障害物はうまくよけてくれますし、部屋の端までしっかりサイドブラシでかき取り、ゴミを吸い取っていました。コードも踏んづけてからまることがなく、微妙にボディをずらしながらサイドブラシでギリギリまで掃除していきます。

 

たしかに、これなら部屋を片付けていなくても、止まることなく充電器に戻ってくれそう。また、音が静かなことに驚きました。ダストボックスは上に持ち上げて簡単に外せますし、サイドブラシは磁石で固定されているだけなので、お手入れも簡単そうです。実売予想価格は13万円前後とややお値段は張りますが、発売が楽しみなロボット掃除機だと感じました。

↑狭い隙間も入り込みます
↑狭い隙間も入り込みます

 

↑脚まわりは念入りに掃除していました
↑脚まわりは念入りに掃除していました