ロボット掃除機の分野では、トップランナーのルンバを、パナソニックと日立が独自機能で猛追しています。集じん性能と走行性能のバランス感や、お手入れのしやすさなども考慮しつつ、好みに合わせて選びましょう。家電コーディネーターの戸井田園子さんが、使い勝手を重視して性能を5点満点でチェックしました。
【チェックした人】
家電コーディネーター 戸井田園子さん
テレビや雑誌、Webなど幅広い媒体で活躍しています。
マッピング技術で室内を把握する機種がトレンド
最近のロボット掃除機のトレンドは、走行制御性能の向上です。家電コーディネーターの戸井田園子さんは次のように語ります。
「ルンバやルーロなど、カメラでマッピングして空間を把握するタイプが増加。一度の走行で効率良く集じん可能になってきました」
今回取り上げた機種では、集じん力では独自のローラーと強力モーター搭載のルンバがリード。
「ただ、掃除能力は集じん力と走行性能で決まります。その意味では、最大112畳を効率的に掃除するルンバも、ゴミが溜まりやすい所を学習するルーロも優秀。minimaruはランダム走行型ながらゴミの取り残しが少ないです。メンテナンス性はダストボックスのゴミ圧縮機能が付いたminimaruが◎」(戸井田さん)
【その1】先進のナビ技術とパワフルな吸引力で広大なフロアを掃除
アイロボット
ルンバ980
実売価格13万5000円
先進的なナビゲーション技術で最大112畳を効率良く掃除するルンバの最上位機。吸引力は従来機の最大10倍で、カーペット上で吸引力を上げる機能も搭載します。スマホアプリやスマートスピーカーを介した操作にも対応。
【JUDGE】
集じん性能:☆×5
走行性能:☆×5
独自機能:☆×4.5
メンテナンス性:☆×4.5
総合的な掃除力が高く信頼できる機種
「集じん力はもちろん走行性、判断力など総合的な掃除力が高く、どんな場所の掃除でも安定感がある。ローラーブラシはラバー製で毛が絡みにくく、手入れがラク」(戸井田)
【その2】間取りやゴミの多い場所を学習し部屋を効率良く掃除
パナソニック
ルーロ MC-RS800
実売価格10万8780円
SLAM技術で走行軌跡を地図化して、掃除時間を従来機より約50%短縮。3種の障害物検知センサーで家具ギリギリまで近づいてゴミをかき出します。ゴミの溜まりやすい場所を学習し、そこだけを素早く掃除するモードも装備。
【JUDGE】
集じん性能:☆×4.5
走行性能:☆×5
独自機能:☆×4.5
メンテナンス性:☆×4
運行の“見える化”で掃除に安心感あり
「部屋の隅を一周してからルート走行で床面をもれなく掃除、吸い残しがなく安心です。ハウスダスト発見センサーや『ゴミマップ』など安心感につながる機能がうれしい」(戸井田)
【その3】小型サイズに加え独自のAI技術でキビキビ掃除!
日立
minimaru RV-EX20
実売価格11万8510円
高密度実装技術を用いた小型ボディに独自のAI技術を採用し、キビキビと掃除。さらに、ゴミが多い場所を検知すると戻って掃除します。スマホを使って遠隔操作やスケジュール予約、留守中の掃除履歴の確認などが可能。
【JUDGE】
集じん性能:☆×4.5
走行性能:☆×4
独自機能:☆×4.5
メンテナンス性:☆×4.5
コンパクトさが日本の住宅では有利
「コンパクトで小回りが効き、家具が多い日本の住宅では有利。充電台に戻るとブラシを逆回転して絡んだホコリを取る機能やゴミ捨て頻度が減るゴミ圧縮機能も◎です」(戸井田)