【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】
土鍋ごはんはそのおいしさには定評がある一方、使い勝手や土鍋の手入れの手間がネックという人も多いです。「かまどさん電気」はそれらの課題を解消できているのか……? ここでは気になる操作性/メンテナンス性を検証していきます。
<操作性>
タッチパネルは快適だが、土鍋に水位線がない点に注意
本機のベースとなった炊飯用土鍋の「かまどさん」は、従来火加減調節が面倒だった直火炊き(ガス炊き)による土鍋炊飯を、一度中強火にかけたあと火を止めるだけ、あとはそのまま放っておくだけ…という工程に単純化し、大ヒット。「かまどさん電気」では、その手間をさらに減らしました。操作画面はタッチパネル式で、米の種類、炊飯メニュー、炊飯量、仕上がり(食感炊き分け)を選ぶだけ。
やや面倒なのは、金属製の炊飯器の内釜と比べて土鍋が重いことと、二重ぶたなのでふたを毎回二度セットする必要があること。また、土鍋に水位線がないため、専用の水カップで水の量を計って土鍋に給水する必要があることぐらいです。
使い始める前の作業「目止め」は「儀式」として楽しもう
ただし、炊飯後は二重ぶた(特に内ぶた)が熱いので、ミトンなどを使ってふたを取る必要があり、また取る際に蒸気が凝結したおつゆが垂れます。食卓にはふきんなどを用意しておいたほうがいいでしょう。
なお、本機を使い始める前には「目止め」を行う必要があります。これは土鍋表面の細かい気孔を米のでんぷん質で埋めて、水漏れを防ぐ作業のこと。と言っても、一度たっぷりの水でおかゆを炊いて水分を拭き取り、よく乾燥させるだけ。土鍋を使い始める前の“儀式”として、楽しむのがいいでしょう。ちなみに目止め工程で作ったおかゆは食べられます。
<メンテナンス性>
土鍋の扱いには注意が必要だが「乾燥モード」が便利
本格土鍋を使う本機は、それなりにしっかりした手入れが不可欠です。まず、土鍋と2つのふたがかなり重く、また焼き物であるため、取り扱いに気をつけなければなりません。特に土鍋は約3.5kgあり、洗う際に流しにうっかり落とせば、土鍋が欠けるおそれもあります。
また、洗ったあとの乾燥も重要。一般的な土鍋は、しっかり乾く前に使うと、土鍋内部で水蒸気が膨張し、割れてしまう心配もあります。また、どこでどのくらいの時間乾燥させればいいのか、初心者にはわかりにくいもの。そんな方のために、本機には「乾燥モード」が搭載されています。土鍋を洗ったら水分をよく拭き取り、炊飯器本体に土鍋をセットして「乾燥モード」を選択するだけ。30分の乾燥時間で、しっかり土鍋を乾かしてくれます。