ノーズレスだと腕や手首への負担が軽くなり、髪に近づけて使える
デザインを考えるにあたり、同社はまず「プロである美容師が満足するクオリティを持つドライヤーこそ、ユーザーに満足してもらえるドライヤーである」と考えました。というのも、美容師にとってドライヤーは意外と重労働。1日あたり多い人で1日20人近く、しかも髪の長い人だと1人あたり15分から20分、ドライヤーを使ってスタイリングするため、手首にかなりの負担がかかります。なかには腱鞘炎になってしまうこともあるのだとか。
そこで同社はまず、ドライヤーのノーズ部分をカットすることで、重量約400gという軽量化を実現。さらに、ノーズがあると吹出口を振りながら風を当てようとして手首に相当な負担がかかりますが、ノーズがなければ余計な遠心力もかからず、軽く感じます。髪や顔との距離が近くなるため、腕を高くあげることなく、当てたい場所に近距離でしっかり当てられるなど、使いやすさの面でもメリットがあるのです。
ヒーターとモーターの間を遮熱することで「Pフォルム」を実現
ただし、このアルファベットの「P」を思わせるフォルム(Pフォルム)を実現するには、ただノーズをカットすればいいという簡単な話ではありません。一般的に、ドライヤーはノーズ部分にヒーターを搭載することでモーターが高温になることを防いでいますが、BD-E1は円形モーターの上にヒーターを配置。そのぶんしっかりとヒーターとモーターの間を遮熱することで、モーターに熱が伝わることを防いでいるそうです。
ちなみに、同社が調査した範囲では、BD-E1のような外観のドライヤーは世の中に存在していないとのこと。現在、日本、中国、台湾、香港、韓国の5か国に向けて、意匠登録の手続きを進めているといいます。
美容業界から普及していく可能性もある
続いて、プロの美容師代表として、美容室の運営と商品企画を手がけるウィルクアント代表取締役の田中大祐氏によるデモンストレーションも行われました。ボサボサだったモデルさんの髪をスプレーで濡らしたあと、全体をドライしていくのですが、その使用感について「(ボディの)軽さにびっくりしました。ノーズレスだと使いやすさも違う」とコメント。また「手が疲れにくいので、女性やお子さんが使うにもよさそうですね」という感想も。
さらに田中氏は温度についても言及。「今の時期はオーバードライ(乾かしすぎの状態)になると、髪が乾燥して静電気で広がりやすいのですが、(本機だと)温度が低いのでオーバードライになりにくいですね」と感心していました。軽量で扱いやすく、髪と地肌にやさしいのに速乾。しかも置きやすく長寿命といった特徴から、まずは美容業界から普及していく可能性もありそうです。斬新なデザインもあいまって、話題の高級ドライヤーとして注目されることは間違いありませんね。
メーカー希望小売価格:2万8000円(税抜)
サイズ/質量:W110×H250×D60mm/約400g
定格消費電力:1000W
風量:2.2㎥/分
温風温度:約85℃(室温30℃風量「2」設定時)
協力:楽天市場