パナソニックから今年3月に登場した「ハンディ・スティック掃除機 MC-SBU1F」(実売価格1万7840円 以下ハンディ・スティック掃除機)。初めて見たとき、かなりコンパクトでデザインもとても掃除機には見えませんでした。やはり吸引力はイマイチちなんだろうか。バッテリーのモチも悪そう……。でも軽いしどこにでも置いておけそうだから、手軽に使えるかも……などと想像が膨らみ、とても気になる存在に。実際に使わせていただいたところ、予想以上に使いやすい! ということで、その使用感を以下でレビューしていきます!
とにかく軽い「ハンディ・スティック掃除機」の実力をチェック!
わが家では現在、いくつかのコードレス掃除機を使っていますが、なかでも使用頻度が高いのが、昨年の8月に発売されたパナソニックの「パワーコードレス MC-SBU820J」です。こちらは名前に”パワー”とつくだけあって、とにかく吸引力が強く、日常的な掃除はほとんどこれ1台でOK。ただメイン機並みの機能を備えているぶん重量感もあり、特に延長管を外してハンディクリーナーとして使った場合、棚の上や細かいスキマを掃除するには重くてコントロールしづらいと感じていました。
それに比べて、このハンディ・スティック掃除機の軽いこと! 本体重量は530gと500mlのペットボトルほどしかありません。そもそもハンディの状態で見ると掃除機には見えず、どちらかというと水筒を彷彿させます。さらに延伸管もノズルも非常に軽く、スティック状態で使っても重量はわずか750g。
見れば見るほど、触れば触るほど軽くてコンパクトなハンディ・スティック掃除機。パワーコードレスとどれほど違うのか、並べてみたところ……。そもそも存在感が全然違う(下写真)! 実際、重量はパナソニックの「パワーコードレス MC-SBU820J」(スティック時2.5kg)の3分の1以下です。
ハンディ状態で重曹を吸ってみたら意外にパワフル!
こうも軽いと、気になるのはやっぱり吸引力。床に撒いた重曹を掃除してみました。パワーは、HIGHモードとLONGモードがあり、今回はHIGHモードで試すことに。ちなみにリチウムイオン電池を3本搭載しており、満充電(充電時間約4時間)の状態でHIGHモードで約7分、LONGモードで約30分運転が可能と、サイズの割に長時間運転できるのが驚きです。
さっそく掃除してみたところ、予想以上の吸引力にビックリ! 重曹がスポポポ~ときれいに吸い込まれていく! 以下の動画を見ると、吸い込み口近くの重曹まで引き寄せられていることがわかります。
意外なほどパワフル! ただし、吸込口が狭いので、一度に掃除できる範囲が限られているのが惜しい点。これだけで重曹すべてを掃除するのは、結構大変かも。
「たてよこノズル」のおかげで広範囲も掃除できる
そんなときに使えるのが、「たてよこノズル」です。左右に自在に動くので、広範囲を掃除できるというのですが、そもそも吸い込み口も狭いし、そんなに吸えるのだろうか……。
しかし、実際に掃除してみたら、その心配も不要。下の動画のように、左右に半円を描くように動かすことで、床に撒き散らした重曹をキレイに掃除できました!
あんなシンプルな構造なのに、なぜちゃんとゴミが取れるのかしら? …と思い、たてよこノズルを手のひらに当てて吸引してみると、手のひらに風の流れを感じました。どうやら吸い込む力が中央と放射状の溝に沿って風の流れを生み出しているようです。さすが、計算し尽くされている!
もちろん、パワフルなコードレスに比べると吸引力は劣りますが、こちらは手軽に使えることをメインコンセプトとしながら、ゴミはきちんと吸うという掃除機の基本もしっかり抑えていると感じました。つまりメインほどのパワーがないからサブとして使う、ではなく、メインが苦手なところを得意とする“プロのサブ”という印象です。
家じゅうのスキマというスキマを掃除できる!
それでは、実際に家の中を掃除してみましょう。本機は見ての通り、本体に持ち手がないので好きな場所を握れるわけですが、これがかえって先端の位置をコントロールしやすくしていると感じます。想定される使用シーンは、テーブルや床に撒き散らされたパンくずの掃除、デスクで使った消しゴムのかすの掃除など。
さらに、付属の「極細すき間ノズル」を使えば活躍の場は広がります。ざっと見渡した限りでも、テレビやテレビボード、床と壁の境目や巾木、チェアの格子のすき間、扉の木とガラスのすき間、サッシのレール……と、本機が大活躍しそうなすき間ばかりではないですか!
洗面室やトイレ、クルマのすき間掃除にも便利!
また大きな掃除機が入らないすき間も、極細すきまノズルや、たてよこノズルをつけた状態でアプローチすることができます。とくに狭くてすき間が多い洗面室やトイレは、むしろこれくらいコンパクトなほうが扱いやすいと感じました。
またハンディ・スティックは、クルマのスキマ掃除にも便利です。車には、実にスキマが多く、一度ホコリが入り込んだら、取りにくいのが面倒なところ。座面などはパワーのある掃除機で掃除したいところですが、細かいスキマにはハンディ・スティック掃除機の極細すき間ノズルが役立ちます。
HIGHモードで掃除する際は充電残量に注意
ただしHIGHモードで掃除していると、7分はあっという間。掃除の途中で知らぬ間に電源が入らなくなってしまうことも。運転ボタンは1回押すとHIGHモード、2回押すとLONGモードになりますが、つい1回だけ押して使うことが多いので、短時間しか使えないように感じてしまいます。
とはいえ、実際は突然電源が入らなくなるわけではなく、充電残量がランプで表示されていて、確認ができるようになっています。こちらは、しっかりチェックしながら掃除したいところですね。
かわいいダストボックスにはゴミがギッシリ
いよいよゴミが溜まったらしく、ゴミすてランプが光っていたので、ダストボックスを開けてみました。下の写真の通り、かわいいダストボックスにはゴミがギッシリ。それなりに満足感を感じるゴミの量です。ちなみにダストボックスとフィルターは水洗いが可能なのがうれしいですね。
ストラップに引っ掛けて好きな場所にスタンバイできるのが便利
コードレス掃除機は、使いやすい場所に設置しておき、ゴミが気になったときにさっと使えるのが魅力。特にこのハンディ・スティック掃除機はコンパクトで軽いので、ストラップでサッと引っかけられるので、置き場所を選びません。我が家の場合、髪の毛やホコリが溜まりやすい洗面室や、食べ物のかすをこぼしがちなダイニングテーブルのそばがベストポジションかも。
目につく場所に設置しておくなら、見た目も重要。今回使ったのは、グレー系のグラファイトグレーですが、ほかにもビビッドなカーマインレッド、落ち着いたオリーブグリーンの計3色ラインナップされているので、好きな色が選べるのもうれしいですね。
パナソニック
ハンディ・スティック掃除機 MC-SBU1F
実売価格1万7840円
吸引力も期待以上、かつスキマにもハマるので手放せないモデルに
最初はあまりにコンパクトなモデルなので、吸引力などは期待はしていませんでしたが、実際は満足できるレベル。使えば使うほど、手放せない1台になりました! メイン級のスティックだと、どうしてもその重さに気後れを感じてしまうのですが、ハンディ・スティック掃除機はペットボトルと同等の軽さなので、使おうと思う頻度が高くなります。
また今まで見逃していたスキマにもぴたっとハマるので、スキマ掃除をきっちりやりたいときにも便利。しかも今回、あちこちのスキマを掃除してみて、いかに自分がスキマをおろそかにしていたかを実感しました。今後はハンディ・スティック掃除機を使って、目につきやすい場所だけでなく、スキマもしっかり掃除していく所存です!
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