日立グローバルライフソリューションズのオーブンレンジ「ヘルシーシェフ」シリーズの最上位モデル「MRO-W10X」(実勢価格10万7670円)が2019年6月に登場しました。メーカー各社が夏前に投入する過熱水蒸気オーブンレンジの最上位モデルは17万〜18万円と高価なモデルが並ぶなかで、かなり値ごろ感のある価格になっているのが日立の大きな特徴の一つです。
新ヘルシーシェフの大きな特徴は、以下の3つ。
●すっきりとしたスタイリッシュなデザインに一新
●スマートフォンアプリと連携し、レシピの確認や転送が可能
●クックパッドの“殿堂入り”30レシピを自動メニューに搭載
それぞれ見ていくことにしましょう。
すっきりとしたミニマルなデザインに一新
まずはMRO-W10Xのデザインや基本的な特徴から見ていくことにしましょう。
カラーはメタリックグレーで、ブラックとグレーを基調にしたシックかつシンプルな色合いが目を引きます。ハンドルはドアと一体化しており、ディスプレイは見やすいフルドット液晶を採用。液晶左右にある6つのボタンでメニューを選び、ダイヤルリングで選択して決定ボタンで進めていく操作スタイルです。
カラータッチパネル液晶ディスプレイを搭載する他社モデルに比べるとシンプルですが、後述するようにスマホアプリでメニューを選んだりもできるので、特に不都合を感じることはないと思います。ダイヤルリングは操作に応じて青くなったりピンクになったりするのが少し派手派手しく感じますが、通常状態ではアイランドタイプなどのオープンなキッチンにも溶け込むデザインのように思います。
外せるテーブルプレートとフラットな天面などで手入れがしやすい
ヘルシーシェフシリーズの大きな特徴の一つが「Wスキャン調理」です。これは庫内上部に配置した赤外線センサーで食材の温度を計測するだけでなく、庫内下部に3つ配置した「トリプル重量センサー」によって食材の重さを量ることで、より正確に熱を加えられるというものです。
重量センサーを利用するため、庫内の下部には取り外して丸洗いできる「外して丸洗いテーブルプレート」を採用。側面は明るい色のシリコン系塗装で汚れを見つけやすく、ヒーターが露出していないフラット天面など手入れがしやすいようになっています。
ジョグダイヤルで選択するシンプルな操作
操作はシンプルです。ほとんどの家庭でメインの使い方になるご飯やおかずの温めは、「あたため スタート」(以下、スタート)ボタンを押すとサブメニューが表示されます。スタートボタンの周囲がジョグダイヤルになっており、回すことで「おかずのあたため」「ごはんのあたため」など目的のメニューを選び、再びスタートボタンを押すことで調理を開始します。
得意技の「解凍」を刺身で試したら、ちょうどいい具合に
ヘルシーシェフの得意技の1つが「解凍」です。トリプル重量センサーと赤外線センサーのWスキャン調理を採用しているため、赤外線センサーだけでセンシングするのに比べて正確に調理時間を設定できるというのが強みです。
マグロの刺身で解凍をテストしてみました。ここで重要なのは、刺身などが入っていたパックをそのまま使って解凍することです。お皿などに移し替えて解凍するとお皿の重量が加わってしまい、火が通り過ぎてしまう恐れがあるためです。
液晶の左側にある「解凍」ボタンを押してメニューを表示し、「刺身・切り身の解凍」を選んでスタートします。解凍具合は「強」から「弱」まで5段階で設定できるのですが、今回はやや弱(中と弱の間)でスタートしました。
約4分強で解凍が終了。まだ少し凍っている部分はありましたが、包丁で簡単に切れるくらいでした。ドリップが出ることもありませんでしたし、生焼けになっている部分もなく、ちょうどいい具合でした。