家電
オーブン・レンジ
2019/10/4 18:00

オーブンレンジで、4人分のナポリタンが一気に…! 東芝「石窯ドーム」は「まかない力」が大きな魅力だ

東芝ホームテクノが2019年6月に過熱水蒸気オーブンレンジの最新モデル「石窯ドーム ER-TD7000」(実売価格13万1950円)を発売しました。新モデルでは食品がある領域だけをセンシングする「ねらって赤外線センサー」を新たに搭載し、食品の位置に合わせてより適温に温める機能を搭載したほか、ボウルに食材と調味料を入れて約1分の加熱で出来る「おつまみ1分メニュー」6レシピ、レンジに入れてボタンを押すだけの「スピード低温調理」3レシピを搭載したのが大きな特徴です。

↑石窯ドーム ER-TD7000。総庫内容量は30Lで、サイズ/質量はW498×D399×H396/約21kg

 

最高350℃のオーブン調理ができるのが大きな特徴

従来からの特徴を含めて注目したいのは以下のポイントです。

●他社にはない最高350℃のオーブン調理
●付属の深皿を利用した深皿メニュー
●「おつまみ1分」などの時短メニュー

 

他のメーカーのオーブンレンジは最高温度がだいたい300℃までなのに対し、東芝の石窯ドームER-TD7000/TD5000は350℃まで対応するのが大きな特徴の一つ。350℃で運転できるのは最大5分までで、その後は230℃に切り替わるのですが、予熱が早くて高火力で焼き上げることから、自宅でパンを焼く人などに人気のモデルになっています。

 

また、同石窯ドームER-TD3000 モデルは全国展開する料理教室のABCクッキングスタジオで採用されており、ABCクッキングスタジオによるオリジナルレシピを共同開発しています。

↑庫内上部が石窯のようなドームのように丸くなっているのが大きな特徴です

 

↑ER-TD7000の操作部

 

付属の深皿を利用した深皿メニューを多数用意

ER-TD7000は、通常の角皿に加えて深皿が付属しているのも大きな特徴で、それを活用した「深皿メニュー」が多数用意されています。先ほど紹介した「350℃オーブン」機能も活用したABCクッキングスタジオのレシピとして、「オーブンナポリタン」を作ってみました。

 

オーブンナポリタンはオーブンだけを使って作るスパゲティナポリタンのレシピです。水に浸してふやかしたスパゲティに具材やソースをかけて焼くだけ。最後に混ぜ合わせればスパゲティナポリタンができあがります。

↑深皿にスパゲティや具材などをセットしたところ

 

↑予熱してから約30分ほど待つとできあがります

 

↑混ぜ合わせれば完成

 

予熱に約20分、調理に30分前後の時間がかかるものの、4人分のナポリタンを一気に作るためには鍋と大きなフライパンを使って調理する必要があります。その点、本機だと最後に混ぜ合わせるだけの手軽さなので、家族が多い家庭なら重宝するでしょう。

 

深皿を利用した時短メニューとして「漬け込まない鶏の照り焼き」も作ってみました。こちらは鶏肉に片栗粉はまぶすものの、調味液に漬け込むことなくすぐに焼けるというもの。やはり漬け込んだ方が味もしみ込んでおいしいのは確かですが、こちらも4人分を一気に、かつ手軽に作れるのは魅力です。

↑キッチンペーパーを敷いてから鶏もも肉とネギを並べ、調味液をかければ準備完了

 

↑こちらもしばらく待つだけででできあがります

 

↑漬け込まない鶏の照り焼きを盛り付けたところ

 

「おつまみ1分」などの時短メニューが便利

各社とも「時短調理」には力を入れているなか、ER-TD7000も新たに「おつまみ1分」メニューを搭載しました。

 

「にら玉」を作ってみたところ、卵にニラと調味料を合わせて混ぜ、約1分10秒加熱してからしょうゆとごま油を合わせて混ぜるだけでできあがり。食感の面ではやはりフライパンでサッと作った方がおいしく仕上がるのは確かですが、手軽につまみが作れるのは便利です。

↑できあがった「にら玉」

 

「えのきバターしょうゆ」はえのきとちくわ、調味料を混ぜ合わせてレンジで約1分20秒温めればできあがり。どちらも料理に慣れていない人がチャレンジするにはぴったりですね。

↑「えのきバターしょうゆ」ができあがったところ

 

「スピード低温調理」で茶わんむしも失敗せず短時間でできる

ER-TD7000は食品がある領域だけをセンシングする「ねらって赤外線センサー」を新たに搭載し、食品の位置に合わせてより適温に温める機能を搭載しました。これを利用することで、新たに「スピード低温調理」3レシピを搭載しました。

 

スピード低温調理というのは、電子レンジ調理ながら従来の「低温蒸し」のような機能を実現するというもの。東芝の石窯ドームシリーズは35℃から95℃までの低温スチームで調理できる「低温蒸し」機能がウリの一つで、茶わん蒸しなどもこれを使うことでうまく調理できるというのが特徴でした。しかし低温蒸しは時間がかかってしまうのが難点…ということで、低温スチームではなく電子レンジ調理を使いつつ、ねらって赤外線センサーで温度をセンシングしながら適温での調理を実現したそうです。これによって「スピード茶わん蒸し」の場合、従来に比べて約半分の約12分で調理できるようになりました。

 

実際に作ってみると、レシピは具がカニかまぼこだけというかなりシンプルなものではあるものの、中にスが入ることもなく、うまくできあがりました。具材のアレンジは難しいかもしれませんが、手間なし時短でもう1品を作りたいという場合に活躍するでしょう。

↑「スピード茶わん蒸し」ができあがったところ。具はカニかまぼこだけというシンプルなものですが、ふわっふわに仕上がりました

 

アプリがないのは残念だが、深皿メニューは大きな魅力

このほか、東芝ならではの特徴として350℃オーブン以外に低温スチーム機能もあります。低温スチーム機能はシャープのヘルシオやパナソニックのビストロなどにもありますが、東芝は35℃から95℃まで(最長25分)5℃単位と幅広く、茶わん蒸しのほか、野菜の低温スチーム調理などにも使えます。しかし茶わん蒸しなどはレシピが用意されているものの、野菜の低温スチーム調理などのレシピは少なく、せっかくの機能をレシピとして使いこなせていない印象を受けました。

↑フライパンで焼き目を付けてから、約80℃のスチームで約14分蒸してできあがる「牛肉の洋風たたき」。せっかくの機能なので、もっと前面に押し出して誰もが使いこなせるようにしてほしいものです

 

また、レシピサイトで検索はできるものの、オフィシャルのスマホアプリが用意されていないのも少し残念に感じました。スマホからレシピサイトを見ればいいといえばそうですが、アプリもあるとよりアクセスしやすいように思います。このあたりは、今後の進化に期待したいところですね。

↑スマホでレシピサイトを開いたところ。これ自体の使い勝手は悪くありませんが、アプリも用意されるとさらに使いやすいように思います

 

ただ、ER-TD7000は他社にはない深皿メニューが大きな特徴で、フライパンで大人数の料理を作るのに慣れていない人でも簡単に作れるのは大きな魅力に感じました。まあ、大家族になるまでには料理に慣れていくのでしょうが、たとえば来客があったときや、いきなり料理を当番制で作ることになって、あたふたしているお父さんなどには便利だと思います。

 

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