空気清浄機の購入にはJAPOCマークが一つの判断基準に
こうした花粉飛散情報をもとに、家庭内や外出時に自衛する必要があるわけですが、花粉対策グッズを選ぶ際に「JAPOC」マークが一つの判断基準になります。家電メーカーや繊維メーカー、製薬会社、研究機関などが参加する「花粉問題対策事業者協議会(JAPOC)」では、独自の試験方法に基づく性能測定を行い、自主認証基準に満たした製品に対して「JAPOC」認証の授与を行っています。家電製品では現在、象印マホービンやダイソン、パナソニック、ダイキンの空気清浄機が認証されています。約8畳の試験空間で約30分後に花粉が99%除去できることがJAPOC認証の条件となっているので、空気清浄機を購入する際には参考にしてはいかがでしょうか。
網戸やスプリングコートで花粉の侵入を防ぐ方法もある
このほか、あまり知られていないところでは、サンエスの空気清浄網戸、帝人フロンティアの花粉対策衣類繊維が認証を受けています。サンエスの網戸「ナノキャッチ」はネットとネットの間にフィルターを挟んだ3層構造の網戸です。外側のネットは隙間0.6mm以下でヒバ由来の忌避剤を浸透させているので微小昆虫が侵入できず、撥水性もあるので雨も弾きます。間に挟むフィルターにより花粉の捕集率は98.2%と、ほとんど花粉を通さないとのこと。ホコリも通しません。風の通過率は57%と、網戸本来の風通し機能も確保しています。
腰高窓、掃き出し窓用のサイズを用意しており、価格は一般的な網戸の2倍程度だそうです。発売してまだ4年のため、フィルターの耐久性のデータはなく、フィルターの交換時期は特に定めていませんが、4年使用してもほとんど汚れていないそう。花粉の時期が終わったら中のフィルターを外して通常の網戸として使用することもできます。
帝人フロンティアの「ポランバリア」は、花粉よりも細い繊維を使用し、凹凸ができるだけ少ない方法で縦糸と横糸を緻密に織ることで花粉が落下しやすく、隙間から花粉が侵入しにくい生地です。今年初めてクロコダイルブランドがスプリングコートで採用し、販売を開始しました。外出から帰ってきて、家に入る前に玄関前で軽く払えば表面の花粉が落ち、家の中への花粉の持ち込みを減らすことができます。
新型コロナウイルスの影響でマスクが手に入りづらく、花粉症に罹っている人は辛い毎日を過ごしていることと思います。家に花粉を持ち込まない、入ってしまった花粉を素早く除去するといった工夫により、せめて家の中だけでも快適に過ごせるようにしたいものですね。
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