春の新製品の家電をプロがお試し。使ってみる「前」の印象と、使ってみた「後」の印象は、正直どうか? “買い”か、“様子見”か? 自宅で使って、本音でレビューしてもらいました。
その1【前】「4品同時調理」はさすがに無茶では? →【後】2段調理は工夫が必要だけど結構使える!!
【自動調理鍋】
ショップジャパン
ツインシェフ
実売価格2万1780円
左右の鍋で炊飯と料理作りを同時に行える電気調理鍋。付属の蒸し器を使うことで最大4品の同時調理も可能です。10種類のクイックメニューを搭載するほか、手動調理にも対応。
SPEC●クイックメニュー:炊飯、玄米、炊き込み、雑炊、おかゆ、煮込み、スープ、蒸し、ケーキ、ヨーグルト●手動調理:35~130℃、1分~12時間●サイズ/質量:W410×H210×D300mm/約5.2kg
【私がチェックしました!】
時間のかかる低温調理を「ながら」でできるのは魅力的
タイガー魔法瓶の「tacook」やシャープの「ヘルシオ ホットクック」など、2段調理に対応する電気調理鍋は以前からありました。このツインシェフは2つの内鍋で同時に2段調理ができるのがユニークな特徴です。炊飯とカレー、炊き込みご飯と豚汁を同時に作り、上の蒸し皿で野菜を蒸すという使い方をしてみました。
炊飯もカレーも豚汁もおいしくできましたが、問題は蒸し皿。炊飯なら30分以上、煮込み料理なら40分以上蒸すことになるため、例えばほうれん草などを蒸すとグズグズになってしまいます。上で蒸す場合は、じゃがいもや卵など、蒸し時間が長くても問題ない食材を選ぶ必要があります。
大きな魅力を感じたのは低温調理機能。温度は35℃から130℃まで1℃刻み、時間は最長12時間まで設定できるため、ローストビーフやサラダチキンなどを手軽に作れます。また、鍋が2つあるので、時間のかかる低温調理をしながらでも煮込み調理やスープ作りなどが同時に行えて、ひとつの調理にかかりっきりにならずに済むのはイイなと感じました。
2段×2で合計4品もの同時調理が可能!
2品同時調理だけでなく、炊飯・調理時の蒸気を使って蒸し調理ができるのが魅力。ただし炊飯だと30分以上、煮込みだと40分以上蒸されるため、葉物野菜などの調理には向かないようです。
炊き込みごはんと豚汁とポテトサラダが完成
左で炊き込みごはん、右で豚汁を作り、蒸し皿ではじゃがいもと卵を蒸してポテトサラダを作ってみました。あとは焼き魚などメインの1品を用意すればOKといった感じで時短でき、大満足!
ローストポークもトロトロの仕上がりに
豚肩ロースブロック肉を58℃で約12時間かけて低温調理し、ローストポークにしてみました。ほんのりピンク色ながら中までしっかりと火が通っており、絶品の柔らかさに。
その2 【前】「スマホで炊飯」にメリットはあるか!? →【後】帰宅に合わせてセットできて意外と便利
【IH炊飯器】
シャオミ
Mi IH炊飯器
実売予想価格1万999円 2月末以降発売予定(3月16日時点では発売を確認できず)
約1万円ながらスマホ連携機能を搭載。元・三洋電機の炊飯器責任者が開発した高度なIH技術で釜内に熱を均一に伝え、ごはんをふっくら炊き上げます。炊飯のほかお粥、煮込み調理などのコースも搭載。
SPEC●加熱方式:誘導加熱(IH)●定格電力:1130W●内釜:烈焔厚釜(材質:合金/0.94kg)●付属品:計量カップ、しゃもじ、おたま、蒸し器ほか●炊飯容量:1.0ℓ●サイズ/質量:W251×H200×D300mm/5.9kg
【私がチェックしました!】
スマホで炊飯開始できるから帰宅時間に柔軟に対応!
中国のスマホ大手であるシャオミが、Wi-Fiでスマホ連携する炊飯器を日本発売予定。ただ、筆者はスマホと炊飯器の連携に懐疑的……。帰宅後に炊きたてを食べるには炊飯予約で十分。本体操作で炊飯できるのにわざわざスマホを使う必要ないのではと。
ところが、実際に使ってみると意外に便利! そもそも朝出かける前に炊飯予約しても、予定どおりに帰宅できないことは多いもの。でも、夕食1時間前の遠隔炊飯なら予定はほぼ狂いません。これまで以上に”炊きたて”をジャストのタイミングで食べられるのです。
炊飯時間60分の通常炊飯ではふっくら柔らかい食感。個人的には「熟成炊き」で炊いたモチモチ感が好みでした。お米と水をセットしておけば、自分のタイミングで炊飯開始・炊飯予約が行え、「早炊き」モードを使う必要もありません。
ちなみに、調理モードは加熱時間のみ設定可能。例えば煮物を作る際にどんな分量で何分加熱するのかわかりません。今後、サイト内でのレシピ紹介や、レシピと連動したアプリでの加熱時間の自動設定機能追加を期待しています。
1万円ちょいながらそれ以上の味と食感に
開発に元・三洋電機~パナソニックの内藤 毅氏が携わり、価格1万円でもワンランク上の味と食感に炊き上がります。特に「熟成炊き」モードだと、圧力IH炊飯器に近いモチモチ感がありました。
内釜と内ぶたはともに洗いやすくお手入れ簡単
炊飯後に洗うパーツは内釜と内ぶた、蒸気口、しゃもじの4つ。内釜はノンスティック加工が施され、汚れがスルッと落ちます。内ぶたも構造がシンプルで凹凸が少なく、洗いやすかったです。
炊飯予約や調理時間は1分単位で設定できる!
Mi Homeアプリの炊飯操作画面に「早炊き」「お粥」などのメニューが並びます。炊飯予約は1分単位で設定でき、料理の完成する時間を狙って炊飯ボタンを押すより、あえて炊飯予約するほうが簡単にタイミングを合わせられます。
その3 【前】ノンフライヤーっておいしくできるの? →【後】美味&ヘルシー! 後片付けも楽チン
【ノンフライヤー】
レコルト
エアーオーブン
実売価格9900円
高温の熱風で、油を使わないヘルシーな揚げ物が作れるコンパクトなノンフライヤー。ロースト、グリル、ベイク、温め直しもでき、1台5役で使えます。カラーはクリームホワイト(写真)とレッドの2色展開。
SPEC●消費電力:1200W●定格電圧:100V 50/60Hz●容量:約2.8ℓ(Max Line 約2.4ℓ)●サイズ/質量:約W212×H266×D270mm/約3.1kg
【私がチェックしました!】
ヘルシーで味も十分イケる廃油の手間がないのもイイ
揚げ物、大好きです。ただ、40歳にもなれば油はなるべく控えたいところ。そこで使ってみたのが、レコルトのエアーオーブン。油を使わないのはいいとして、おいしく仕上がるのでしょうか? そんな不安を抱きつつ、調理開始。
付属のレシピ集28品から、注目したのは「クリスピーフライドチキン」。なんと、油を使う揚げ方に比べて838kcalもカットできるとか。いざ食べてみると、衣サクサクの中しっとりで納得の味! また、廃油に手間がかからないのもステキ。これも利点です。
ほかにはチャーシューを作り、天ぷらを温め直してみました。5つも機能を備えながら、ボディはコンパクト。ヘルシー志向の揚げ物好きには、実にアリです!
揚げずにサクサクさせる技ありレシピブック付き
揚げないぶん、コーンフレークを衣に代用してサクサク感を補うという技ありレシピ。これによって、通常より838kcalもカットできます。
余分な油をカットしつつ再加熱する機能もナイス
揚げ物の再加熱にも便利。天ぷらで試しましたが、衣はサクっと仕上がり、加熱によって余分な油は網の下に落ちるといううれしい結果に。
その4 【前】新しい抽出法でどんな味か楽しみ→【後】味も使い勝手も驚きの完成度でした
【コーヒーメーカー】
ネスプレッソ
ヴァーチュオ ネクスト
実売価格2万900円
新開発の抽出技術でかつてない厚みのあるクレマと香りが楽しめる一台。カプセルを回転させながら遠心力を使ってお湯を注ぎ、挽き豆全体を蒸らし、アロマと味を十分に引き出します。対応カプセルは25種。
SPEC●定格消費電力:1500W●抽出方式:セントリフュージョン(遠心力抽出法)●水タンク容量:約1.1ℓ●コーヒーの予熱時間:30秒●使用済みカプセル回収容量:8個●コード長:1.1m●サイズ/質量:W140×H318×D374mm/約4kg
【私がチェックしました!】
たっぷりのクレマによる濃厚な味と香りを堪能!
専用カプセルを使い常に挽きたての味が楽しめるネスプレッソに新たな抽出法を採用。高圧力式抽出でなく遠心力を利用することで抽出する過程で空気を含み、香り豊かなクレマ(泡)ができるのだとか。コーヒー好きの筆者は、その味に興味津々です。
操作はカプセルを置いてボタンを押すだけ。淹れたコーヒーはクレマがビールの泡のように分厚く、口にすると濃厚な味と香りが一気に広がりました。
また、対応カプセルの多くが抽出量230mℓ以上なのもイイ! 従来のカプセルは抽出量が少ないのが不満でしたが、これならたっぷりのコーヒーを満喫できます。抽出後にふたを開けると自動でカプセルが捨てられ、手入れも簡単。驚きの完成度を見せつけたヴァーチュオ、マジで欲しい!!
豆ごとに異なる抽出をバーコードで正確に実行
カプセル外周にバーコードを印刷。豆の種類で異なる複雑な抽出設定を読み込み、いつでも自動で最高の味わいのコーヒーに仕上げます。
カプセル式なので内部のお手入れはほぼ不要!
カプセル式で粉が飛び散らず、本体内のメンテはほぼ不要。使用済みカプセルは8個までホルダーに溜まり、まとめて捨てられます。
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