三菱電機の「置けるスマート大容量」といえば、充実した冷凍機能で人気の冷蔵庫。反面、いままでは「野菜庫」の機能にはあまり特徴がありませんでした。ところが、今回発表されたフラッグシップモデルの新製品「WXシリーズ」は、この野菜庫が飛躍的に進化。なんと、野菜を保存するだけで栄養素が増える機能が搭載されたのです。
保存するだけでビタミン量がアップする?
畑の野菜は光を浴びて光合成をして栄養を貯めこみます。そのため、冷蔵庫に保存された野菜は、通常は栄養を取り込むことはできません。このため、冷蔵庫のなかの野菜は、蓄えてあった栄養を消費し、どんどん栄養が減っていきます。
この問題に着目して、新モデルであるWXシリーズは「朝どれ野菜室」機能を搭載。これは、野菜庫内にLEDを照射することで、庫内の野菜の光合成を促す機能です。もちろん、使用するのはただのLEDではなく、「葉緑素が吸収しやすい波長」の赤、「光合成を補助する波長」の緑、そして「目覚まし効果があり、光合成速度を上げる波長」の青色の3色のLEDを使い分けます。
しかも、野菜を効率よく成長させるため、一日のサイクルに合わせて、照射時間や照射する色などを調整。たとえば、朝の2時間は「赤、緑、青」のLEDを点灯して野菜を起こして光合成を促し、昼の10時間は「赤と緑」のLEDを照射、そして夜は12時間消灯することで、野菜を寝かせ、効率よく栄養を蓄えられるといいます。
ちなみに、同社でキャベツを3日間冷蔵庫で保存したところ、「朝どれ野菜室」機能を切った野菜庫のキャベツはビタミンCの量が約4%減少。一方、「朝どれ野菜室」機能を使用したキャベツはビタミンC量が18%アップ。なんと、保存前よりもビタミン量が増えるという結果になったそう。また、ビタミンCだけでなく、野菜の甘みのもとである糖(グルコース)も約11%アップしたといいます。
栄養がアップするだけではなく見た目も鮮やかに!
この「朝どれ野菜室」機能でアップするのは野菜の栄養素だけではありません。なんと、長時間LEDを照射することで、葉野菜の「緑化」も促進します。キャベツなどは、半分に切ると日に当たらない中心が白いものですが、5~7日間「朝どれ野菜室」機能を使用した野菜庫に保存したところ、中心が緑色に変化していました。緑の濃い野菜は見た目も美しく、料理をおいしく見せるので、これはかなりうれしい機能です。
密閉構造のおかげで葉野菜が長持ち
従来モデルと比較して、葉野菜が長持ちするのもWXシリーズの特徴です。これは、仕切りによる密閉構造のおかげ。庫内を密閉して、野菜の水分蒸散量を抑制することで葉物野菜の乾燥を44%抑えます。このため、傷みやすい葉物野菜もシワシワになりにくいそうです。
「氷点下ストッカーD」搭載など冷凍庫機能も充実!
三菱電機の冷蔵庫の特徴ともいえる「氷点下ストッカーD」や「切れちゃう瞬冷凍」も健在です。とくに「氷点下ストッカーD」は0~-3℃という「ぎりぎり凍結しない温度」で食材を保存。肉や野菜を硬く凍結することなく、約1週間保存することができます。
解凍の手間が不要な「切れちゃう瞬冷凍」がうれしい!
また、約2~3週間保存したい食材は約-7℃で冷凍する「切れちゃう瞬冷凍」が便利です。ここで冷凍した食材は、凍っているのにサクッと包丁で切れる硬さになります。このため、冷凍してある肉や野菜をカットするのに、いちいち「解凍」という手間や時間をかける必要はありません。忙しい人にとっては、かなりうれしい時短機能です。
このほか、給水タンクはもちろん、フィルターから製氷皿まですべて洗える「まるごとクリーン清氷」など、WXシリーズはとにかく便利な機能がいっぱい。食材が傷みやすい本格的な夏を前に、買い替えを検討してみてはどうでしょうか。
ちなみに、このWXシリーズは8月25日発売予定。すべてオープン価格ですが、内容積700Lタイプで市場推定価格が43万円、600Lで38万円、517Lで34万円、470Lで33万円前後(いずれも税抜)です。
【URL】
三菱電機 http://www.mitsubishielectric.co.jp/index.html
ニュースリリース http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2016/0719.html