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2016/7/22 22:37

あらゆる食材が怖いくらいにヘタらない! 日立「真空チルド」が誇る「3つの技術」とは?

日立アプライアンスの冷蔵庫「真空チルド」シリーズといえば、チルドルームを真空状態にする「真空チルド」と、二酸化炭素を生成して食材の劣化を防ぐ「プラチナ触媒」を使った「新鮮スリープ野菜室」が大きな特徴でした。

 

今回発表された新モデルの「XG・WXシリーズ」は、この2つの技術を進化させたほか、肉・野菜の旨みや栄養を保つ「デリシャス冷凍」を新採用。先述の「真空チルド」「新鮮スリープ野菜室」と合わせ、「3本の矢」ならぬ「3つの技術」として打ち出しました。ではその3つの技術があると、具体的にどんな効果が得られるのでしょうか? 以下で詳しく見ていきましょう!

↑今回発表されたXG・WXシリーズ。左2製品が「R-XG6700G」右が「R-WX7400G」
↑今回発表されたXG・WXシリーズ。左2製品が「R-XG6700G」右が「R-WX7400G」

 

技術その1 「真空チルド」で肉も魚も鮮度をキープ

日立の冷蔵庫の最大の特徴は、名称にもなっている「真空チルド」の存在でしょう。チルド室とは、一般的には冷蔵庫よりも低い温度の冷蔵室のこと。多くの冷蔵庫は冷蔵室が約3~5℃、そしてチルド室は約0~1℃くらいに設定されています。このため、冷蔵室よりも肉や魚などの生鮮食品の鮮度をキープしやすいのです。

 

日立のチルド室の最大の特徴は、ルーム内の空気を真空ポンプで吸引し、室内の空気を0.8気圧まで抜く「真空チルド」機能です。空気を抜くことで庫内の酸素量を減らし、食材が酸化しにくくなるというメリットがあります。このため、普通の状態よりも鮮度や栄養素をキープ。また、完全密封状態で間接冷却するので、ラップなしでも食材が乾燥することがありません。

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↑真空チルド室は冷蔵ルーム下部にあります(上写真)。ハンドルを引くと「プシュッ」と空気が抜ける音とともにチルド室が開きます

 

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↑会場では、チルド室の「0.8気圧」のパワーがどれくらいのものか見せる実演実験も。真空ポンプでペットボトル内部が0.8気圧になるまで空気を抜くと(下写真)、ボトルがくしゃくしゃにつぶれました

 

もうひとつの特徴が、チルド室内に搭載された「プラチナ触媒」の存在です。これは、肉や魚からでるニオイの成分を炭酸ガスと水分子に分解する機能。今回発表されたXG・WXシリーズでは、炭酸ガスの発生量を従来製品の1.5倍までアップした「新プラチナ触媒」を搭載しています。炭酸ガスの量が増えることで、さらに酸素濃度を減らし、酵素のはたらきを抑えて眠らせるように保存が可能。食材の鮮度の低下を抑制します。

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↑真空チルド室の分解モデル。乾燥材のような袋に入ったプラチナ触媒が見えます。触媒なので交換の必要はありません

 

そして、チルド室の温度帯も特徴的です。前述したように、一般的なチルド室の温度は約0~1℃なのですが、XG・WXシリーズはさらに低温な約-1℃の「氷温」設定が可能です。実は肉や魚が凍る温度は約ー2℃。これらの食材がギリギリ凍らず、しかも鮮度がより長持ちする温度が-1℃なのです。ただし、-1℃だと、チーズやハムなどの水分の多い食材は凍ってしまうことも。そのため、XG・WXシリーズでは、約1℃の「チルド」にも変更可能です。

↑低い気圧と乾燥しにくい環境、酸化を抑制するプラチナ触媒、-1℃の氷温チルドと、さまざまな機能で食材を新鮮なままキープ。3日間保存した刺身は、通常の冷蔵室にいれたものは乾燥・変色しているのに対し、チルド室で保存したものはまだみずみずしい
↑低い気圧と乾燥しにくい環境、酸化を抑制するプラチナ触媒、-1℃の氷温チルドと、さまざまな機能で食材を新鮮なままキープ。刺身を3日間保存したところ、通常の冷蔵室にいれたものは乾燥・変色しているのに対し、チルド室で保存したものはまだみずみずしい状態を保っています

 

↑冷蔵室に入れたポテトサラダは3日で乾燥してガサガサ。しかも、マヨネーズの油が酸化して変色しています。乾燥しない真空チルド室ならラップなしでもポテトサラダがしっとりしています
↑冷蔵室に入れたポテトサラダは3日で乾燥してガサガサ(左)。しかも、マヨネーズの油が酸化して変色しています。乾燥しない真空チルド室ならラップなしでもポテトサラダがしっとりしています

 

↑3日間冷凍して自然解凍したマグロと、3日間真空チルドで保存したマグロの比較。解凍したマグロは色が変わっている上、大量のドリップが発生しています
↑3日間冷凍して自然解凍したマグロと、3日間真空チルドで保存したマグロの比較。解凍したマグロは色が変わっている上、大量のドリップが発生しています

 

技術その2 「新鮮スリープ野菜室」で野菜がシャッキリ

2つめの「鮮度を守る技術」が使われているのが、野菜室です。日立の冷蔵庫には、野菜室にも「新プラチナ触媒」を導入。この触媒は、野菜を老化させるエチレンガスやニオイ成分などを炭酸ガスに分解する性質があります。しかも、野菜室が炭酸ガスで充満すると、野菜は表面の気孔を閉じて呼吸活動が低下し、まるで眠ったような状態に。栄養素を消費が抑えられ、鮮度が落ちにくくなるのです。新モデルでは、従来は野菜庫の一部にしか適用されなかった新鮮スリープ保存効果を野菜庫のすべてに適用。さらに、従来製品より炭酸ガス濃度が1.2倍高くなりました。

 

野菜庫のもうひとつのヒミツが「うるおいカバー」の存在。うるおいカバーは、野菜庫上面を覆って庫内の密閉度をアップし、野菜庫内が乾燥することを防ぎます。新モデルでは、このうるおいカバーにパッキンを追加することで野菜庫内の密閉度をアップし、より野菜が乾燥しにくくなっています。

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↑たっぷりの野菜が入る野菜室。背の低い野菜を入れる上段スペース、キャベツなどの大物が入る下段スペース、そして手前に高さのある野菜や2Lペットボトルが立てたまま入る、たて収納スペースがあります。新モデルでは、これらすべてのエリアに新鮮スリープ機能が適用されます

 

プラチナ触媒のある環境とない環境で1週間保存したブロッコリーの状態を比較します。ブロッコリーのまわりには、野菜を老化させる「エチレンガス」を発生しやすいリンゴを配置。触媒なしのブロッコリーは茶色く変色してしまっています
↑プラチナ触媒のある環境とない環境で1週間保存したブロッコリーの状態を比較。ブロッコリーのまわりには、野菜を老化させるエチレンガスを発生しやすいリンゴを配置しました。触媒なしのブロッコリーは茶色く変色してしまっています

 

↑プラチナ触媒の有無で、炭酸ガスの濃度を測定。触媒なしが4000ppmほどなのに対し、プラチナ触媒があるブースは6000ppm近い炭酸ガス濃度がある
↑プラチナ触媒の有無で、炭酸ガスの濃度を測定。触媒なしが4000ppmほどなのに対し、プラチナ触媒があるブースは6000ppm近い炭酸ガス濃度があります

 

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↑新モデルは野菜庫のすべてのエリアで新鮮スリープ保存ができます。上段スペースで保存したしそ、下段スペースの小松菜、たて収納のアスパラガスを、それぞれ新鮮スリープ保存していない野菜と比較してみました。いずれも新鮮スリープ保存した野菜のほうがシャッキリと新鮮です
↑新モデルは野菜庫のすべてのエリアで新鮮スリープ保存ができます。上段スペースで保存したしそ(上写真)、下段スペースの小松菜(中写真)、たて収納のアスパラガス(下写真)を、それぞれ新鮮スリープ保存していない野菜と比較してみました。いずれも新鮮スリープ保存した野菜のほうがシャッキリとしていて新鮮です

 

技術その3 「デリシャス冷凍」で熱い食材も素早く冷凍

最後の技術が、どんな温度帯の食材も素早く冷凍できる「デリシャス冷凍」機能です。一般的な冷凍庫は底面が熱伝導性の低い樹脂製ですが、デリシャス冷凍のエリアにはアルミのトレーがセットされています。アルミは素早く熱を吸収するため、このトレーに接地した部分から素早く冷凍できるのです。

↑白い樹脂ボード(左)と、アルミ製ボード(右)に同じ大きさの氷を置いたものを比較。5分ほどでアルミ側は完全に溶けましたが、樹脂製ボードの氷はまだ残っています。アルミの熱伝導性の高さがわかります
↑白い樹脂ボード(左)と、アルミ製ボード(右)に同じ大きさの氷を置いたものを比較。5分ほどでアルミ側は完全に溶けましたが、樹脂製ボードの氷はまだ残っています。アルミの熱伝導性の高さがわかります

 

従来の急速冷凍スペースは、自動製氷スペース横の狭く深さのある引き出しスペースでした。しかし、深さのあるスペースは冷凍したい食材を積み上げる必要があり、アルミトレーに接地しない部分が増えてしまいます。そこで、新モデルでは大きなメイン冷凍スペースの上段にデリシャス冷凍エリアを移動。アルミトレーの平面部面積は2.3倍に拡大しました。ちなみに、食材を重ねて保存することは想定されていないため、高さはかなり浅くなっています。このため、保存容積は従来モデルの「急速冷凍」ルームとほぼ同じです。

↑従来の「急速冷凍」スペース(左)は、新モデル(右)では平面部面積が2.3倍広く。アルミスペースが広いので食材を「重ねて置く」必要がなく、全食材を一気に冷凍できます
↑従来の「急速冷凍」スペース(左)は、新モデル(右)では平面部面積が2.3倍広く。アルミスペースが広いので食材を「重ねて置く」必要がなく、全食材を一気に冷凍できます

 

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↑「デリシャス冷凍」スペースのある冷凍室下段は、3段のケースに分かれています。上段に「デリシャス冷凍」、中段に「小物ケース」、そして下段に「大物ケース」を確保
↑「デリシャス冷凍」スペースのある冷凍室下段(上写真)は、3段のケースに分かれています(下写真)。上段に「デリシャス冷凍」、中段に「小物ケース」、そして下段に「大物ケース」を確保しています

 

デリシャス冷凍の機能は、アルミトレーで素早く冷凍できるだけではありません。もうひとつの特徴が温度センサーの搭載です。デリシャス冷凍ルームは、炊き立てのご飯などの熱い食材を入れると、自動的に強い冷気をあてて急速冷凍するのです。実は、食品は-1~-5℃という温度になると、内部に氷結晶ができやすくなります。この結晶は食材の細胞を破壊するため、旨みや栄養が減少する原因となります。そこで、デリシャス冷凍は一般的な冷凍庫の半分の時間で食材を冷凍して(同社調べ)氷結晶の成長を抑え、一般的な冷凍と比べて食材劣化を抑えたといいます。

↑デリシャス冷凍した肉は、通常の冷凍をした肉と比較するとドリップが少ない。また、素早く冷凍できるので野菜の栄養価も高い
↑デリシャス冷凍した肉は、通常の冷凍をした肉と比較するとドリップが少ないです。また、素早く冷凍できるので野菜の栄養価も高い状態を保ちます

 

重い食材を入れても軽々使えるWXシリーズ

ところで、今回はXGシリーズとWXシリーズが同時に発表されました。両モデルの大きな違いは、電動引き出しの有無。最上位モデルとなるWXシリーズは、下段冷凍庫と野菜室がボタン一つで自動的に開く「電動引き出し」機能を搭載しているのです。また、WXシリーズのみ、業界最大容量(同社調べ)となる735Lという大容量モデルを用意しています。

 

ちなみに実売予想価格は、XGシリーズの容積量670Lモデル「R-XG6700G」が40万円、615Lモデル「R-XG6200G」が37万円、555Lモデル「R-XG5600G」が34万円、505Lモデル「R-XG5100G」が32万円、475Lモデル「R-XG4800G」が31万円、430Lモデル「R-XG4300G」が30万円です。また、上位モデルのWXシリーズは、735Lモデル「R-WX7400G」が47万円、670Lモデル「R-WX6700G」が44万円、615Lモデル「R-WX6200G」が41万円、555Lモデル「R-WX5600G」が38万円となります。

 

30万円以上と価格は高いですが、「3つの技術」により、冷凍室、チルド、野菜室のすべてに最新技術を搭載。あらゆる食材の鮮度を長く保ち、また栄養素も保つということであれば、この値段もリーズナブルといえるのかもしれません。

 

【URL】
日立アプライアンス http://www.hitachi.co.jp/
ニュースリリース http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/07/0721.html

 

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