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2020/11/2 18:30

20秒に1台売れてます! 欧州で圧倒的人気の万能調理器「サーモミックス」を使ってみた

長い間、ドイツではある万能調理器が売れ続けています。それが「サーモミックス」。その人気ぶりは国境を超え、筆者が住むスペインでもかなり浸透しており、隣国のポルトガルでは4割の家庭で使用されているとも言われています。しかし欧州とは対照的に、日本ではサーモミックスをあまり見かけません。そこで本稿では、実際にこの調理器を10か月間使ってみた筆者が、その機能や使い方、メリット・デメリットをまとめ、読者のサーモミックスへの関心を少しでも高めてみたいと思います。

 

サーモミックスとは?

↑欧州で大人気のサーモミックスは要チェック

 

まずは、サーモミックスの基礎的な部分を説明します。ドイツのフォアベルク社が1961年から販売しているサーモミックスには、きざむ、混ぜる、こねる、泡立てるなど12の基本的な機能があります。最新モデルでは発酵機能や真空調理機能なども追加されました。操作はシンプルで、「タイマー」「温度」「スピード」の3つをそれぞれ調整しながら使う仕組みとなっており、これらでほぼあらゆる料理を調理することが可能です。

 

サーモミックスには、あらかじめ調理工程をプログラミングしたレシピ集アプリ「Cookidoo」が搭載されています。サーモミックスが普及している国々から計4万2000種類ものレシピが集められており、レシピを選んだら、塩を加えたり、加熱したり、各工程をステップ・バイ・ステップで調理の工程を進めていき、すべてのプロセスが終わると料理ができあがる仕組みです。

 

サーモミックス本体の価格はアプリ込み1325ユーロ(約16万5000円)で、アプリレシピは初めの6か月間は無料ですが、その後は年間36ユーロかかります。高価なものですが、世界で20秒に1台売れていると言われているサーモミックスは、個人だけでなくレストランで業務用としても使われている万能調理器なのです。

 

サーモミックスのメリット

↑できるものなら何でも作るよ

 

ここからは、サーモミックスの長所を述べていきます。一番のメリットは、調理過程をずっと見ている必要がないため時間に余裕ができるということ。次のステップへ行くお知らせ音がなるまで、やりかけの仕事や家事をそのまま続けられ、煮込み料理のように加熱調理時間が長いときは、料理をしているのを忘れるほど、ほかのことに集中できます。

 

料理の知識がなくても簡単に調理できるのも大きなメリットのひとつで、料理初心者でも上手に調理することができます。サーモミックスはタッチパネルで選んだレシピの手順を一歩一歩自動で進めてくれるので、初めてトライするレシピでも指示通りに進めていけば、確実にうまくできるでしょう。筆者の周りでは、料理が不得意だった男性がサーモミックスの購入をきっかけに料理を楽しんでいるケースが増えています。

 

さらに、キッチンが散らからないというのもポイント。サーモミックスが仕事をしてくれている間に出した食材などを片づけることができるので、キッチンを整理しやすくなります。「きざむ」「まぜる」「炒める」などの作業をミキシングボウル1つでできるので、汚れものも少なく、洗浄機能もあるため片付けも簡単で、汚れがひどい場合はそのまま食器洗い機にも入れられます。このような点で、狭いキッチンに困っている方にサーモミックスはオススメと言えるでしょう。

 

サーモミックスのデメリット

優秀なサーモミックスですが、デメリットがないわけではありません。Cookidooアプリ機能については、液晶パネルの対応言語が英語・中国語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・スペイン語で、これらの言語がわからない日本人にとっては使いにくいでしょう。また、同アプリのなかには、自分で料理したほうが早いと思われるようなレシピも含まれています。凝った料理が多く毎日の食事のためのシンプルなレシピが比較的少ないという印象もぬぐえません。

 

調理器本体のデメリットとしては、すべての工程を全自動でできず、工程ごとに「次へ」のボタン操作が必要となる点。レシピの難易度が高くなればなるほど、このボタンを押す回数も多くなります。パンやピザの生地作りは自動ですが、オーブン機能が付いていないため、最終的にはオーブンに入れる必要があるのも少し不便と言わざるを得ません。

 

欧米では人気があるサーモミックスですが、日本ではあまり普及していないようです。アプリが日本語対応していないことに加え、代理店がなく海外直送でしか入手できないため、最低でも送料込みで26万5000円という高額になってしまうこともその一因でしょう。ただ、楽天市場やアマゾンなどで購入することができます。

 

また、欧風レシピが中心で日本食の種類が少ないことも、日本人にとっては物足りなさがありそう。ヨーロッパでは料理や掃除などの家事は効率やスピードを重視する傾向が強いのですが、日本は丁寧さや質にこだわりがあることも要因の1つかもしれません。ただ、最近は日本も共働き家庭が増加し、調理時間の時短が重視されるようになったため、万能調理器の需要も増えていくのではないでしょうか。

 

まとめ

↑自宅の料理がもっと楽しくなる

 

改善すべき点をいくつか挙げましたが、実際に筆者がこの10か月間サーモミックスを使ってみたうえでの感想は「買って大正解」でした。野菜をきざむだけや混ぜるだけのちょっとした作業も含め、ほぼ毎日使っています。料理をしながら、ほかの仕事も進められるので時間に余裕ができ、ステイホーム状況下で本当に重宝しています。

 

昨年導入されたCookidooアプリはその後も頻繁にアップデートを実施しているため、今後さらに使いやすくなっていくでしょう。日本でもサーモミックスが普及し、世界中の豊富なレシピを手軽に楽しめる人が増えることを期待したいと思います。

 

執筆者/Ayumi Nakai

 

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