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調理家電
2021/5/24 18:15

「ひとりテレワーカー」のランチを救う! 左右同時に調理できる「マルチ炊飯器」でアツアツほったらかし料理

テレワークを始めて1年以上が経ちますが、仕事と仕事の間の昼食の準備はやはり面倒なものです。そこで改めて活用を提案したいのが“ほったらかし調理”が可能な調理家電です。

 

とはいえ、ひとり分の食事を準備するだけなら、電気調理鍋を買うほどでもない……と感じる人もいるでしょう。そんな人にぴったりなのが、ソウイジャパンの「マルチ炊飯器 SY-110」です。このマルチ炊飯器では、2品同時調理が可能とのこと。今回はこちらを使って、テレワーク中の昼食作りに挑戦。また、オフィスでの使用も可能かどうかを検討してみました。

 

2つの容器で同時にスチーム調理が可能

マルチ炊飯器は、水蒸気で食材を蒸す調理家電です。大きな弁当箱のような見た目で、サイズは約幅250×奥行き130×高さ153mm、重さは約1.3kgとなっています。

↑幅は500mlのペットボトルとほぼ同じくらい。操作は本体前面のボタンを押して、調理モードと調理時間を設定する

 

フタを開けると、なかには陶器製の容器が2つ入っており、この容器に食材を入れて調理します。容器が陶器製なので、完成した料理をそのまま食卓に並べても、あまり違和感がないのが特徴です。

↑容器が陶器製なので、全体の重量が約1.3kgとやや重くなっている。フタには目盛りが付いており、そのまま冷蔵庫に保存する際に調理した日をセットしておける

 

実際に使用する際は、炊飯台となる本体に150~160mlの水を入れ、その蒸気で容器内の食材を蒸し上げます。蒸気の場合、100℃以上にならないので、少量のごはんの炊飯でもふっくら甘みのある仕上がりになるそうです。

↑本体に直接水を注ぐ。水がなくなるとエラー表示になり、多すぎると溢れるので注意

 

カレーとごはんを同時に調理

2品同時に作れるとのことですので、最初に「カレー」と「ごはん」を作ってみることにしました。カレーをイチから作るとなると火の番をしないといけないので、なかなかテレワーク中のランチに作ることはありません。

 

専用茶碗で炊けるごはんは80ml(約0.4合)~180ml(約1合)となっており、今回は1人で1合はちょっと多いので、お茶碗1杯分としてちょうどいい80mlで炊くことにしました。まずは、お米をといで専用茶碗に入れ、80mlの水を注いだら20分吸水させ、その間にカレーの準備をしておきます。

 

準備といっても、もうひとつの専用茶碗に、1cm角にカットしたじゃがいも、にんじん、玉ねぎ、お肉などの具材とカレールー1かけ、水約160mlを入れるだけ。これで準備は完了です。

↑専用茶碗をセットしたら炊飯台に水を入れ、「炊飯台フタ」を閉める

 

このとき注意したいのが、加熱中は専用茶碗に付属するフタを外しておくことです。筆者は最初使う際、間違えてフタをしたたま炊飯してしまい、ごはんが残念な仕上がりになってしまいました……。専用茶碗のフタはあくまでも保存の際に使うものとして覚えておきましょう。

 

さて、本体のメニューボタンを押して「蒸し米」に設定し、調理時間が40分になっているのを確認すれば、調理開始。あとは完成するのを待つだけです。40分経つと、ブザーが鳴り、自動的に2時間の保温機能に切り替わります。あとは、20分間ごはんを蒸らすと、カレーライスが完成!

↑こちらが完成したごはんとカレー。カレーはルーをよくかき混ぜてから食べる

 

カレーの味や仕上がりは大満足!

まずは炊きたてのごはんを食べてみたところ、たしかにふっくら炊きあがっています。普段柔らかめのごはんを好む筆者としては少し硬めに感じましたが、これは炊飯時に加える水の量を調整すればOK。柔らかめに仕上げる場合は、120mlの水を入れるといいようです。

↑標準の80mlの水を加えて炊飯すると、仕上がりは少し硬め。しかし、カレーとの組み合わせにはちょうど良かった

 

カレーのほうはというと、鍋で作るときのようなとろみは控えめですが、まさか蒸し調理で完成したとは思えない仕上がりです。今回、少し大きめに具材を切ってしまったからか、味の染み込みがやや物足りない印象だったので、食材の大きさは注意したいポイントといえるでしょう。

↑見た目は普段食べているカレーとほぼ同じ。1回で食べ切るのにちょうど良い量だった

 

全体的な味や仕上がりに関しては大満足! しかし、作り終えて気になったのは、調理に思いのほか時間がかかることでした。我が家の炊飯器は早炊きで45分なので、それよりも早いか同等の時間で作れるのが理想でしたが、吸水20分、加熱40分、蒸らし20分の計1時間20分かかってしまいました。あくまでも時短ではなく、“手間を軽減する”ことを目的に使うのが良さそうです。

 

ヘルシーにいきたい日は蒸し料理がぴったり

最近、筆者は白いごはんやパンを食べる量を少し減らしており、「主食以外の蒸し料理にどう使えるか」というのも気になるポイント。そこで、「蒸し野菜」と「鮭とささみの酒蒸し」を同時に作ってみることにしました。

↑冷蔵庫にささみも余っていたので、鮭と一緒に蒸すことにした(右)

 

蒸し料理の場合は、メニューボタンで「蒸し料理」を選び、調理時間を30分に設定します。調理が終わると蒸らしは不要で、そのまますぐに食べられます。

↑いずれの味付けも塩コショウとオリーブオイルだけだが、シンプルでおいしい

 

30分も蒸すと鮭とささみがパサパサになるかと不安でしたが、お酒を入れたおかげでふっくら仕上がり、ガスコンロを使って蒸すのとそう違いがないように感じます。始業前にセットしておき、予約調理機能を使って時間を設定しておけば、好きな時間ぴったりにアツアツの蒸し料理ができあがるのはなんとも魅力的。2品だけを考えればいいのも、毎日使うにはちょうど良さそうです。

 

会社に持ち出しての利用は悩ましい

テレワークでは大活躍しそうなマルチ炊飯器ですが、オフィスでの利用は人を選びそうです。とくに、電車通勤の人にとっては難易度が高いはず。容器が陶器製なので持ち運びに不安があることや、毎日持ち運ぶには少し重いというのがその主な理由。しかし、これはクルマ通勤の人なら問題ないので、容器に食材を入れておき、会社に着いたら予約調理を開始するといった使い方はできそうです。ただ、もし会社で使うなら、電源を使うので事前の相談は必要ですね。

 

なお、どうしても調理中にニオイは出るのですが、それは食べるときにも言えることなので、そこまで気にする必要はなさそう。火を使わないので安全性も高く、調理中は水がコポコポと沸く音が聞こえるだけなので、うるさくはありません。

↑フタに取っ手が付いているので、クルマ通勤ならこれでラクに持ち運べる

 

マルチ炊飯器の実売価格は5980円(税込)となっており、予約調理ができてこの価格ならお手頃ですね。筆者のようにテレワーク中のごはん作りに使いたい人はもちろん、家にほとんど調理家電のないひとり暮らしの人や、家のコンロが一口しかない人、また火を使うのが危ない高齢者の家庭などで役立つ調理家電になりそうです。

 

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