日中は秋晴れの強い日射しで汗ばむこともあるが、陽が落ちると急に肌寒くなる中途半端なこの季節。ガレージ作業が好きな筆者としては1日を通して快適空間を保持できる製品を探していた。そこで気になったのが、ハイブリッドで温冷使えるシロカの「加湿つき温冷風扇 シロカのなごみSH-C252」である。本稿では、同製品を使ってみた様子をお届けする。
シンプルな機能で使いやすさは抜群!
シロカと言えば、日常にさりげなくなじむシンプルなデザインが評判の小型家電メーカー。同製品も角を落とした優しいデザインは、どんな部屋にも違和感なく溶け込んでくれそうな「シロカらしさ」が感じられる。
操作パネルはシンプルで、電源のON/OFFと温風、冷風、送風、イオン、タイマー、スイングのみ。必要最低限に絞られた機能で、わかりやすい。付属のリモコンでも操作が可能だ。また、冷風運転でより風を涼しくするために給水タンクに入れる保冷剤が2個同梱されている。
本体背面には、天面の操作パネルとは別に主電源スイッチ、水フィルターユニット、水タンクを備えている。まずは主電源を入れてから操作パネル、もしくはリモコンでON/OFFを選択した上で、温風、冷風の切り替えを行う。風量は、温風で強・弱の2段階、冷風と送風で強・中・弱の3段階から選べるようになっている。
体に負担をかけない優しい涼風はエアコンとセット使いがおすすめ
水タンクを介すことにより、温風時は加湿機能として使えて、冷風時は気化熱を利用した自然な涼しさが提供される仕組みだ。夏場は付属の保冷剤を入れることで、より冷たい風が感じられる。ちなみに、水タンクの容量は5.5L。
今年の夏も酷暑、猛暑が続きエアコンをフル回転で使用していた人も多いと思うが、エアコンの冷気は涼しい反面、体を芯から冷やしてしまい体調不良の原因になることも。そんな時、エアコンの温度を高めに設定し、同製品と組み合わせることで体に負担の少ない快適な涼しさを得られる。気化式冷風の同製品は自然の冷風に近く、扇風機よりも涼しいのでおすすめだ。
冬場は燃焼系ヒーターと違い、部屋の空気を汚さないので安心して使えるのも大きなポイント。さらには火事や火傷なども気にしなくていいので、安全性も高いと言えるだろう。
ガレージライフの頼れる相棒として!
↑床のチェス柄にもマッチ
同製品を室内以外のシチュエーションでも活用できるのではと考えてみたところ、個人的におすすめの活用法はガレージや小型の倉庫での使用である。汗ばむ日中は冷風運転で稼働させ、陽が沈み涼しくなったらスイッチ一つで温風運転に切り替える。ガレージ作業に熱中してしまう筆者には、その手軽さが高ポイントだった。もちろん、キャスター付きなので移動がラクというのもうれしい。
冬場のガレージ・倉庫使用を考えてみる。燃焼系ストーブに比べれば熱量は大きくないが、火傷や火災のリスクが小さいので、オイルや可燃性の潤滑剤などが多いガレージでは安心だ。また、石油ストーブと違い換気する必要がないので、寒い日にガレージでバイクやクルマの整備をする時もシャッターやドアを閉めて作業できる。冬場の趣味の時間は快適になるだろう。
高齢者のヒートショック対策にもおすすめ
余談として、「SH-C252」は高齢者のいる家庭でも活躍してくれるだろう。冬場の脱衣所やトイレなど、室内の寒暖差が激しくなる場所ではヒートショックが懸念される。電源が取れる場所ならどこでも設置でき、移動も簡単な同製品は、そうした暖房の届かない場所にも置けるので、リスクを抑えることができる。また、シロカならではのシンプルな操作は高齢者にとって大きな味方になるはず。
同製品を使用してみた総合的な印象は、シンプル・イズ・ベストである。絶対的な熱量や冷量は石油ストーブやエアコンには及ばないものの、自然に近い暖かさや涼しさは満足できるものであった。なお、価格は1万6290円(税込 ※ヨドバシ.comでの価格)となっている。