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炊飯器
2016/11/18 13:36

IHヒーターが分離する炊飯器はアリかナシか? アイリスオーヤマ「銘柄量り炊き」を試したら「一人暮らし最強の友」と判明!

アイリスオーヤマから炊飯器「銘柄量り炊きIHジャー炊飯器3合 RC-IA30」(実売価格2万4624円)が発売されました。この炊飯器は米の量と銘柄に合わせて水の量を微調整できることが特徴。それだけでも驚きですが、さらに、ご飯を炊いた後にはおひつとIHヒーターに分離して使えるとのこと。両面ホットプレートなどのユニークなアイテムで知られるアイリスオーヤマらしいアイデア製品で、発売当初から話題になっていました。では、その話題の製品、早速使ってみることにしましょう!

 

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「おひつ」と「IHヒーター」に分離するのがユニーク

本機は、最大炊飯容量は3合の少量タイプで、本体はコンパクトです。大きな特徴のひとつは、下部が最大火力1000WのIHヒーターとしても使えること。ごはんが炊けたら、そのままハンドルを持って上に持ち上げるだけで、スッと炊飯器部分は外れます。上下分離して、上部はおひつ、下部はIHヒーターとしてそれぞれ別に使うことができるのがユニークですね。

↑IHヒーターとおひつに分離したところ。フックなどはなく、すぐに外れます
↑IHヒーターとおひつに分離したところ。フックなどはなく、すぐに外れます

 

↑内釜は3層構造(アルミ+ステンレス+銅)の厚釜を採用。IHの高火力を釜全体に広げ、銅の高い熱伝導で炊きむらを少なく、極厚釜の蓄熱効果でふっくら炊き上げます。
↑内釜は3層構造(アルミ+ステンレス+銅)の厚釜を採用。IHの高火力を釜全体に広げ、銅の高い熱伝導で炊きむらを少なく、極厚釜の蓄熱効果でふっくら炊き上げます

 

↑ボタンや画面は大きく、操作も簡単です
↑表示やボタンが大きく、操作は簡単

 

5cc刻みで水が計量できほとんど誤差なく給水できる!

同社によると、米は銘柄によって、おいしく炊き上がる水量や火力が少しずつ異なっているとのこと。そこで、本機は銘柄に合うぴったりの水量と炊き加減になるよう、銘柄別の必要な水量を教えてくれる機能を搭載。さらに、銘柄を選んで炊飯すれば、火力も微調整してくれます。

 

計量炊飯は、先にメニューで白米を選び、米銘柄を選びます(無洗米でも米銘柄を選べます)。米銘柄は全国の31銘柄32品種のお米を炊き分け可能。代表的な6銘柄の「こしひかり」「あきたこまち」「つや姫」「ゆめぴりか」「ひとめぼれ」「ヒノヒカリ」は直接選べますが、その他の銘柄は、前述の6つのコースから選びます(例えば、ササニシキは「こしひかり」モードを選択)。つまり、6つのコースに32品種を割り当てているわけで、32品種それぞれのコースが用意されているわけではないということですね。

 

かたさを設定したら、内釜をセットして計量ボタンを押し、洗う前の米を入れます。米の重量が表示されたら、もう一度計量ボタンを押すと、「●●●cc」と必要な水の量を表示。米を研いだら水をよく切り、OKが表示されるまで水を入れます。5cc刻みで計量できるので、ほとんど誤差なく水を入れることができますね。もちろん、内釜の目盛り線を見ながら、水加減を調整することもできます。

↑最初にお米の分量を計量します
↑必要な水の量を表示してくれます

 

↑水を入れると。「OK」と表示されたらストップ
↑水を入れていくと、表示された水の量が減っていくしくみ。「OK」と表示されたらストップ

 

実際に「ひとめぼれ」を使って炊いてみたところ、65分で炊き上がりました。10万円クラスの炊飯器と比較すると、さすがにみずみずしさがいまひとつ。しかし、粒感ともっちり感があり、3万円を切る炊飯器としては十分なおいしさでした。ちなみに、「早炊き」でも炊いてみたところ、 48分と短い時間で炊けました。ただし、ご飯の弾力が少なく、味はイマイチ。標準がオススメです!

↑標準で炊いたご飯。もっちりしていて一つ一つの粒はしっかり
↑標準で炊いたご飯。もっちりしていて一つ一つの粒はしっかり

 

鉄スキを買っておけば早い&うまい&後片付けがラク!

ご飯が炊きあがったら、持ち上げてそのままおひつに。なお、上部と下部は非接触給電と赤外線によって連動するため、電源コードが接続されるのは下部のIHヒーターだけ。そのため、外したらすぐに上部への給電がストップされ、ただのおひつとなります。といっても、すぐに冷めるわけではないので、しばらくはアツアツのまま食べられます。

↑ご飯が炊き上がったら、上部分をはずせばおひつになります
↑上部を外すとおひつになります

 

残ったIHヒーターでおかずが作れるのが便利。IHヒーターの火力は5段階で、約80W相当~約1000W。揚げ物調理も5段階となっており、油温は約160~約200℃とパワーも十分です。使える鍋やフライパンのサイズは12~18cmのIH対応鍋で、揚げ物調理の場合は直径18cmのみに限られます。

 

焼いてタレをかけるだけのステーキを作ってみました。半額だった和牛ステーキと、副菜として、コンビニで冷凍フライドポテトやカット野菜を準備。ここでオススメしたいのが鉄スキレット(以下、鉄スキ)。熱伝導性にも優れているのでさくっと調理でき、お皿に移し替える必要もありません。

 

あとは鉄スキをしっかり加熱してから、肉と副菜を一緒に焼いてしまえばOKです。焼くだけなので調理は15分もかかりませんでした。また、これだと焼きたててをそのまま食べられるので極めて美味。すでに炊いてあるご飯に、アツアツを乗せて食べるのも最高です!

↑IHヒーターの部分を使って調理を開始します。カット野菜などを準備しておくと、手間がありません
↑半額とはいえ奮発して買った和牛ステーキがいい色に! 油が飛び散るので新聞紙やチラシを敷いておきましょう

 

しょうが焼きも挑戦してみましたが、こちらもしょうが焼きの肉としょうが焼きのタレを準備するだけで、最高においしいしょうが焼きができました。鉄スキだとお皿は必要ないので、洗い物が減るのも便利。本機と鉄スキとの組み合わせは、一人暮らしの強い味方になりそうです。

↑しょうが焼きも簡単
↑しょうが焼きも簡単にできました!

 

野菜たっぷり一人鍋も簡単にできちゃう!

また、野菜不足を痛感しているのでしたら、一人鍋で野菜を摂るのがオススメ。野菜をザクザク切って鍋に入れ、流行中の一人用の鍋ポーションを使えば、簡単に栄養たっぷりの鍋ができます。最後は、残ったお出汁に本機で炊いたご飯を投入して雑炊に。大満足の食事となりました! 特に冷え込みが厳しくなるこれからの季節、温めながら食べられる鍋はうれしいですね。

↑どっさりと野菜や肉を入れても原価は300円ほど
↑どっさりと野菜や肉を入れた鍋。これでも原価は300円ほど

 

一人~二人の少人数世帯にはもってこいのアイテム!

課題としては、ご飯を炊いている間はIHヒーターは使用できない点。しかし、この問題は、帰宅に合わせて炊飯のタイマーをセットしておけば解決できます。IHヒーターはパワフルですが、鍋・フライパンの対応サイズが18cmまでなので、1人~2人分の簡単な料理を作るのに向いていると感じました。例えば、小鍋でインスタントラーメンなどを作るのには最適ですね。以上を踏まえると、一人、または二人世帯で炊飯器だけ、IHヒーターだけをわざわざ購入したくない人、炊飯器もIHヒーターも両方欲しいけれど、収納スペースが気になる人、これからイチから一人暮らしを始める人、これらの人にはもってこいといえます。実売価格は約2万5000円とお手ごろですし、本機を手に入れて、この冬は栄養たっぷりの食事を楽しんでみてはいかがですか?

 

【SPEC】●炊飯容量:0.5合~3合●炊飯時消費電力:800W●IHヒーター:1000W●ヒーター火力調節:加熱調理:5段階(火力)約80W相当~約1000W、揚げ物調理:5段階(油温) 約160~約200℃●付属品:しゃもじ、計量カップ白米用、計量カップ無洗米用、蒸しプレート●サイズ/質量:W225×D280×H212mm/4.2kg