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2016/3/2 16:30

ARとVRと4KとGCが融合――ミライの美術館を五反田で無料体験できる!【体感する地球儀・天球儀展】

デジタルデータを多用したハイテクな展覧会

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昨年、累計70万人超えを動員した「モネ展」やそれに次ぐ「ルーヴル美術館展」など、規模にもよりますが美術展はひとつのトレンドになっているといえるでしょう。そんななか、ややマニアックではありつつも「GetNavi」的には注目の展覧会が開催されているので紹介したいと思います。

 

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それが、五反田のDNPで開催されている「Globes in Motion フランス国立図書館 体感する地球儀・天球儀展」。注目点はズバリ! 3Dデジタルデータがふんだんに使用された、〝ハイテク“な展覧会ということです。作品のメインは地球儀と天球儀なのですが、国宝級の価値があるものだけに、軽々しく360度動かしながら眺めることは不可能。これまでは直接手で触れられず、固定の視点でしか鑑賞できませんでしたが、その悩みを解決したのが、DNP(大日本印刷株式会社)の持つ高度な3Dデジタルデータ化の技術です。

 

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展示されているのは「フランス国立図書館」に収蔵されている地・天球儀10点(前、後期合わせて10点)。有名画家・フェルメールの絵画「天文学者」と絵画「地理学者」に描かれた地球儀・天球儀の現物を実際に見られたり、3Dデジタルデータ化したコンテンツを見られたりと、両方で詳細な閲覧が可能です。開館は金、土、日で要予約ですが、無料で楽しめるというのも大きな魅力。メディア向けの見学ツアーに参加したので、その内容を一部お届けしましょう!

 

実物の作品を見ながらタッチパネルで詳細情報を読み取れる

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DNPのビル一階が会場になっており、メインは大きくふたつ。実物を閲覧できる展示室と、技術と修復など作品の背景を紹介しているホワイエです。まずは前者の展示室から紹介しましょう。

 

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↑フェルメールの「地理学者」と「天文学者」に描かれている、それぞれの地球儀(左)と天球儀(右)。製作者はどちらも、17世紀オランダを代表する地球儀製作者・ホンディウスです。フェルメールのファンの人にもぜひ閲覧していただきたい!

 

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↑デジタルデータは、3840×2160サイズの4Kタブレットに映し出されます。指で拡大・縮小ができるのはもちろん様々な情報が詰め込まれており、各地の逸話なども解説から読み取ることが可能

 

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↑1743年、フランスのバラデルによって製作された地球儀。当時日本は鎖国していた時代であり、地理情報が乏しかったことから事実と相違している部分もあります

 

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↑1573年、サウジアラビアで製作された天球儀。銅製で、直径12cmと比較的小型です

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ARにVRなど体験型展示ばかりで面白い!

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次は展示室の向かいにあるホワイエのなかに設えられた、技術と修復など作品の背景を紹介しているスペースへ。地・天球儀の実物こそないものの、パネルとデジタルデータを用いた大型のディスプレイなどで様々な学習や体験ができます。

 

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↑ここにもハイレベルな技術が! 日本語・英語・フランス語と3種用意されたパンフレットから選び、ARを駆使した専用デスクで読み取らせると、該当の言語によるデジタル解説がはじまるという驚きのコンテンツです。地・天球儀の部分(写真左)にはプロジェクションマッピングが採用されており、立体的な表現も可能に!

 

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↑さらに進むと大型ディスプレイが。「フランス国立図書館」には、今回の展示で紹介される10の地・天球儀を含む計55点が収蔵されており、そのすべてをこのデジタルデータでチェックできるようになっています

 

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↑これらも、回転や拡大・縮小などを自由に行うことが可能。また、時代や地域、技法などの特徴的なテーマから歴史的価値を理解できます

 

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↑ヘッドマウントディスプレイで、バラデルの天球儀のなかに入った気分になれるコーナー。装着すると足元から天上まで360度の世界が広がり、作品の意味を体感しながら楽しく理解することができます

 

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↑独自のセンサーにより、ディスプレイに触れることなく身体動作(ジェスチャーコントロール/GC)で360度自由に動かせるコーナー。手を握ったり放したりといった行為で拡大・縮小などもできます

 

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↑「ジパング」と呼ばれていた時代の日本にクローズアップ。これはお子さんでも楽しめるインターフェイスではないでしょうか!

 

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↑ホワイエから出たところにある撮影コーナー。こちらはアナログ技術によるものですが、フェルメールの「天文学者」の世界に入り込んだかのような写真を撮ることができます。もちろん無料なので、記念にいかがでしょうか

 

じっくり回れば1時間ほどで見て学べる本展示。最寄りは山手線などが通った五反田駅とアクセスもよく、今年の秋まで長く開催されているので、ゆっくり計画を立てるのもよし。春休み、ゴールデンウィーク、夏休みといった機会に家族で行くのもオススメです。なんといっても無料なので、お気軽にご利用ください!

 

(EVENT DATA)
「Globes in Motion フランス国立図書館 体感する地球儀・天球儀展」
JRほか「五反田駅」西口徒歩6分
東京都品川区西五反田3-5-20 DNP五反田ビル1F
開館時間:金曜18:00~21:00、土・日曜10:00~18:00
※観覧には予約が必要です(観覧は無料)。
電話番号:03-5435-0880
休館日:月曜~木曜(金曜が祝日の場合は休館)
http://www.museumlab.jp/bnf/