勝どき、月島、佃、晴海、豊洲、東雲、有明といった東京の湾岸エリア。十数年前までは工場や倉庫が多く、一般庶民にとっては無縁とも言えた地域でしたが、近年、都市開発により街が大きく様変わりし、ファミリータイプで7000万円以上のタワーマンションが続々に建設されています。そんな湾岸エリアは実際にはどんな場所なのでしょうか?
「カウル」ツアーに参加した様子を伝える後編では、豊洲、勝どき、月島、佃エリアのタワーマンションについてお伝えします。
今さら聞けない「湾岸エリア」入門。進化する街と「タワマン」を巡る旅(晴海・有明・東雲編)
どんどん発展する豊洲
バスは湾岸エリアをグルっと回り、最初に通り過ぎた豊洲に戻ってきました。築地市場が移転したことでも大きく取り上げられた豊洲ですが、正直に言うと現状ではまだ少し淋しい印象でした。しかし、バスで通り過ぎるだけでも複数のマンションを見ることができたうえ、建設中のマンションもありました。新しい道路が開通したことによって、豊洲には大きな期待が寄せられているようです。
「間違いなく、これからさらに利便性が高まるのが豊洲ですね。ただし、タワーマンションというより、500戸規模の中高層マンションが数多くあるのがこのエリアの特徴。イニシア豊洲コンフォート、プライヴブルー東京、東京フロントコートなど、非常に人気のある中高層マンションが建ち並んでいます」と渕ノ上さんは言います。
「また、有楽町線の豊洲駅に直結する豊洲シエルタワーというマンション、そしてららぽーと豊洲とも連結するアーバンドッグ・パークシティ豊洲というマンションは非常に人気が高いです。
豊洲そのものの進化も著しく、ららぽーと豊洲には映画館やレストランもあります。さらに近隣にはホームセンターのスーパービバホームもあります。これから先もどんどん発展すると思います」
タワマンラッシュで街の表情が一変した勝どき・月島・佃
湾岸エリアのなかでも、最も都心部に近い勝どき、月島、佃。その利便性のよさから、いずれも比較的古くから人が行き来していましたが、倉庫や工場が多かった地域でもあります。しかし、近年は街のあちこちで新しいコミュニティが形成されており、マルシェや美術展などが開催されるなど、街の表情が変わりつつあります。
このような変化に合わせて、ここ数年ではマンションの建築も盛んになっており、「実に人気が高いエリアだ」と渕ノ上さんは言います。
「勝どきにはザ・東京タワーズという有名なマンションがあります。都心に出やすいタワーマンションですが、やはり人気が高く、なかなか値下がりしないですね。便利なうえ、景色もよいですから。
また、月島、佃といったエリアはこれまでは倉庫街だったり、下町感を強く感じるエリアでしたが、湾岸エリア全体におけるタワーマンションの建設ラッシュや再開発により、従来とは異なる表情を見せるようになりました。マンションの広場で開催されるマルシェ、改装した倉庫で行われるギャラリー、飲食店など、新しいコミュニティーが次々に登場しています。街の新陳代謝が活発になっていますね」