ライフスタイル
2019/5/24 21:00

「高層ビル」と「史跡」の融合ーー海外の人が見た「日本の城」、ココに惹かれる。

日本の歴史的建造物で、代表的なものといえばお城でしょう。全国各地に名城があり、最近はインバウンドによる観光客の姿も増えています。では、彼らはどんなお城が好きなのでしょうか? 日本に住む外国人のなかから、それぞれ出身国の異なる3名に聞いてみました。

 

【今回お話を伺った日本在住外国人のみなさん】

↑インド出身で主婦のポリー(Polly)さん(左)。メキシコ出身のディエゴ・アラマダ(Diego Alamada)さん(中央)と、スウェーデン出身のディサ・ハグストロム(Disa Hagström)さん(右)は学生。全員20代です

 

定番中の定番がラインナップ

[その1]江戸城

ポリーさんのお気に入りは江戸城。いまは天守こそないものの、周辺の至るところにかつての片鱗を見ることができ、また現在は皇居になっているというストーリーも奥深いと言います。

「日本のシンボルよね。半蔵門とか二重橋前とか、駅をはじめ江戸城にちなんだ地名がいまでも東京の各街に残っているのもステキ。お城自体がすごく大きかったっていうこともわかるし」と言うポリーさん。

 

「東京の中心街は現代的な建物ばかり。高層ビルも多いし。でも一番核となるエリアは城跡で、自然に恵まれているのよね。これだけ大きな史跡があるっていうのも素晴らしい。観光するなら、絶対に外しちゃいけない場所だと思うわ」

 

[その2]大阪城

ディエゴさんのイチオシは、豊臣秀吉の城として名高い大阪城。こちらは城のシンボルといえる天守閣があり、内部が一般開放されているだけでなく、様々な資料を展示していることも特徴です。

「学校で大坂の陣について勉強する機会があって、そこから僕は大阪が好きになったんだ。まず、やっぱり日本の城っていうなら天守閣のあの形でしょ。緑系のキレイな色をしてるから、お城をバックに写真を撮る際にも映えるんだよ。しかも、天守閣に入れるってのはワクワクするよね。展示は内容が難しい部分もあったけど、いい思い出になると思う」と語るディエゴさん。

 

「大阪って、東京に次ぐ日本の第2の都市なんでしょ? でも東と西で分かれているだけあって、街や人の雰囲気とかがけっこう違って面白かった。隣の京都や東京ほど有名な観光地ではないかもしれないけど、大阪城は絶対行くべきだと思う。それぐらい僕のなかではインパクトが大きかったんだ」

 

[その3]二条城

ディサさんが日本の観光地で好きなのは京都。ここには様々な寺社仏閣がありますが、二条城も欠かせないスポットだと言います。徳川家の栄枯盛衰をはじめ、日本の歴史の移り変わりを見守ってきたこの城。「古都京都の文化財」として点在する17か所の建物のひとつに数えられ、世界遺産に登録されています。

「城の門や屋根に施されている装飾とか、内装のデザインがとってもキレイなんです。壁や天井にすごく細かな絵が描かれていたり、とにかく芸術的。世界遺産に認定されるのも納得ですね」と言うディサさん。

 

「ヨーロッパのキャッスルもキレイでスゴいけど、日本の城はまた違った美しさと迫力がありますよね。そのなかでも、二条城はほかのお城と違う存在感があると思います。京都は観光地として有名ですけど、やっぱりここは絶対外せないですよ」

 

関西は、本稿で挙がった大阪城や二条城のほかにも名城が多数。兵庫の姫路城は二条城と並ぶ世界遺産の城郭であり、竹田城(兵庫県)は“日本のラピュタ”とも称され、運よく雲海のタイミングと重なれば神秘的な姿を見られます。なお、今回紹介した3つのお城は、大都市圏内にあってアクセス至便。気軽に行きやすいお城としても覚えておくといいでしょう。

 

協力:LIFE PEPPER https://lifepepper.co.jp/