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2019/7/26 17:00

「スナックって何?」と聞かれてどう答える? 大学教授に聞く「夜の社交場」スナックの成り立ちの噺

人口あたりの軒数がもっとも多いのは宮崎県

小林 ちなみに、スナックが多い都道府県ってどこですか?

 

谷口 都道府県別の単純な総軒数では1位が東京都、2位が北海道、3位以下は福岡県、大阪府、神奈川県。見ての通り、大都市が多いという結果になっていますね。ただ、人口あたりの軒数となると、1位が宮崎県、2位が青森県、3位以下が沖縄、長崎、高知と続きます。

 

小林 おお、人口あたりの軒数で言えば、大都市から離れた地方が強い! 特に暖かい地方に……。

 

谷口 顕著に「西高東低」の傾向があることがわかります。九州や高知に多いのは、お酒が好きという県民性が影響しているのかもしれません。また、人口あたりの下位は45位が千葉、46位が埼玉、47位が奈良。これらは完全に大都市のベッドタウンですね。働き手が仕事終わりに職場がある都市部で飲み、地元では飲まないからだと考えられます。

 

小林 なるほど、確かに……非常に興味深いです!

 

市区町村の人口あたりで見ると、離島や農村・漁村に多い

谷口 なお、さらに掘り下げて市区町村別の人口あたりでみると、離島やその周縁部に多いという傾向もあります。たとえば高知県の奈半利町(なはりちょう)という、人口3000人ほどの小さな港町が全国5位に。また、沖縄県最東端の島にある人口600人ほどの北大東村(きただいとうそん)が8位。これは離島や農村・漁村にはスナックが多いという、ある種の相関性を物語っています。また、全国的に自衛隊の大きな基地や、大規模な工業都市の周辺にはスナックが多くなる傾向にあります。これは、スナックがその地域における大切な娯楽であることを意味しているといえるでしょう。

 

スナックをみればその地の情勢や経済が見えてくる。谷口教授のスナック講には、地域社会を知る観点からも興味深い点がたくさんありました。次回は、スナックと景気との関わりや業界が抱える問題点、今後のスナックの展望についてもお聞きしていきます。お楽しみに!

撮影/中田 悟

本稿は、もっとお酒が楽しくなる情報サイト
「酒噺」(さかばなし)とのコラボ記事です!!
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