スナックを開拓すれば旅行先が「プチふるさと」になる
小林 最後に、一般の方に向けたスナックのオススメの使い方をお聞きしてもいいでしょうか?
谷口 住んでいる街のスナックに通うのもいいですが、あえて地方のスナックに行くのもいいと思います。観光に行っても、知らない土地の人と会話することってないじゃないですか。でもスナックなら地元の人とじっくり話ができる。特に出張が多い方は、ひとつのスナックに何度も行けば知り合いができるようになりますよ。そうなると「ああ、あの県にはあの⼈がいたな」と、会いに行く楽しみができる。
小林 ある意味、スナックが「帰る場所」になる…と。いわば「プチふるさと」のような存在になるわけですね。ちなみに、行くのは男同士だけでなく、カップルでもいいんですか?
谷口 もちろん。「よく来てくれた!」って大歓迎してくれますよ。料金が高くないので、行きやすいのもいい。だいたいどこも3000円程度で、安い地域なら1500円ということも。旅行先で飲食店に飲みに行くことは多いと思うので、ぜひその一軒にスナックを入れてもらいたいですね。
小林 なるほど。まずは小料理屋や居酒屋でご当地つまみと地酒を楽しみ、二次会ではスナックで焼酎の水割りと地元の人との会話を楽しむ…と。地方を様々な角度から楽しめるわけですね。最高じゃないですか!
「第二都市」と「対人口比の数が上位の県」がオススメ
谷口 いまは東京をはじめ、札幌、仙台、名古屋、大阪、京都、福岡といった大都市は年々ホテルが高くなっていますから、第二都市を狙っていくのがいいですよ。たとえば、北海道だったら小樽だったり、愛知だったら岡崎市だったり。静岡でいえば静岡市のようなところは安く泊まれますから。
このほか、前回話しましたが、対人口比でスナックの数が日本一の宮崎をはじめ、2位の⻘森、3位以下の沖縄、⻑崎、高知などはどの市町村でもイチオシです。で、宿泊費で浮いたぶんをおいしいご当地料理とスナックに使う。そして、地元民から聞くディープな歴史や文化にふれることで、日本の再発見を楽しむことができるんです!
――次回はいよいよ「実践編」。大学からスナックに舞台を移し、スナックの選び⽅や⼊店後の流れ、マナーとしてやってはいけないこと…などを谷口教授に聞いていきます。お楽しみに!
撮影/中田 悟
「酒噺」(さかばなし)とのコラボ記事です!!