ライフスタイル
2019/10/18 17:30

脱・使い捨てプラに「森のタンブラー」が効く! アサヒ×パナのコラボで生まれた「画期的新素材」を詳しく解説

 

繊維の凹凸がきめ細やかな泡を生む

パナソニックの開発者にも話を聞きました。対応してくれたのは、先行成形技術開発部の峯 英生さん。

 

↑峯 英生さん

 

「弊社では家電を中心に『高濃度セルロースファイバー成形材料』のさらなる広がりも考えていますが、タンブラーとしての開発には興味深い発見もありました。それがビールの泡立ちです。内側は一見ツルツルなのですが、電子顕微鏡レベルで見るとファイバーなので凹凸になっているんですね。アサヒビールさんによると、これがきめ細やかな泡を作るそうで。ビールのプロも納得する、素晴らしいタンブラーができてうれしいです」(峯さん)

 

↑ふわふわの泡ができるこのタンブラーは、特許出願中

 

↑注いでもらうと、確かに泡が超クリーミー! ビールももちろん激ウマです

 

アサヒビールは初期開発時以降何度も改良を重ね、よりビールをおいしく飲める形状を追求したとか。そのひとつがグラスのサイズ。490mlになっているのですが、これは利用者が自宅に持ち帰って飲んだときのことを想定したから。缶ビールを注いだ時に7:3になるように設計されているそうです。

 

↑会場では、タンブラー単体では200円。イベントオリジナルビール付き300円で販売されていました

 

リユースカップは10年以上前からあり、ライブハウスやイベントなどで採用されてきましたが、よりエコな素材というのは画期的。しかもビールメーカーが開発したタンブラーということで、性能もお墨付き。ビール好きにとってはうれしい限りです。

 

↑ブースでタンブラーの洗浄をしてもらえるので、おかわりもスムーズでした。この店舗は東京・三鷹初のクラフトビールのブルーパブ「OGA BREWING COMPANY」

 

使い捨てカップはこれまで無償が当たり前で、タダだからこそ捨てられてきた背景も。「森のタンブラー」のような取り組みが広がっていけば、エコバッグがそうであるように、イベントなどにマイグラスを持参することが普通になっていくのでは、と思いました。今後の拡大が非常に楽しみです。

 

【ギャラリー】

  1. 1
  2. 2