手をかけて育てたい人に向いている観葉植物
続いて、毎日こまめにお手入れして育てたい方に向いている植物をご紹介します。
1. 葉の模様がさまざま!数百種もある「カラテア属」
「カラテア属」
・クズウコン科カラテア属
・原産地 熱帯アメリカ
葉の形や模様、枝ぶりがさまざまあるカラテア属は、その美しさから観賞用やテラリウム用の植物としても人気があります。
「右はカラテア・ランキフォリアという種類で、葉の面の模様と葉裏のワイン色が美しく、左側のカラテア・サンデリアーナは、コントラストの強い葉脈の模様がきれいな種類です。いずれも湿度と暑さに強く、乾かしすぎてしまうと葉が丸まってしまうので、高温多湿で育てるイメージで用土が乾きすぎないかチェックし、霧吹きなどで空中の湿度を保つことが求められます」
2. ゴツゴツとした幹がおもしろい「アリノスダマ」
「アリノスダマ」
・アカネ科ヒドノフィツム属
・原産地 東南アジア
アボカドのような形の緑色をした塊茎が独特なアリノスダマは、この膨らんだ茎がアリの住処になる植物です。
「日本のアリは塊茎内で育つ習性がないので、アリが住みついてしまうことはありませんが、育っていくと塊茎の中にアリが入れるような小さな穴が空いてきます。現地のアリノスダマは、アリに住処を提供する代わりにアリの食べ残したものや死骸などを養分にして、アリとともに生きています。
高い湿度を好みますから、毎日状態を確認し乾燥しすぎない状態を維持しましょう。また、自生地では木の幹などに根を張る着生種なので、水苔やヤシガラチップなどの保水性と通気性を備えた植え込み材で育てます」
3. 実はしっかりした水やりが必要!「エアープランツ」
「エアープランツ」
・アナナス科(パイナップル科)ティランジア属
・原産地 北アメリカ南部~南アメリカ
土いらずで育てられるエアープランツは、その名前から“水やりがいらない”と勘違いしている人も多いでしょう。
「ティランジアは、朝晩に濃い霧がよく発生する場所で自生しています。降水量は少ない地域でも、この霧によって朝方は全体が湿った状態になりますので、栽培する際はしっかりとした水やりが必要です。霧吹きやシャワーで流してやり、葉の付け根に水がたまらないよう、しっかり水切りをして干すように吊るしてあげてください。
また、コルクや木の皮に巻きつけて根を張らせることで、丈夫に育てることができます。花が咲くと、その株は時間をかけて枯れていきますが、株元からいくつか子株を増やしてさらに大きく育てられます」