キャッシュレスで決済した金額の25%、一人あたり上限5000円ぶんのポイントがもらえる「マイナポイント事業」は、昨年末、令和2年度3次補正予算(案)及び令和3年度当初予算(案)の閣議決定において申請期間の延長が発表された。「まだマイナンバーカードすら作っていないし…」と諦めていた人も大丈夫。今回は、マイナポイント事業について改めて要点を紹介していこう。
※本記事は「GetNavi」 2021年2月号に掲載された記事を再編集したものです
第3回 マイナポイントの申し込み方法
第4回 おトクな決済サービス9選
事業の期間延長が決定! おトクと利便性をWで享受
政府は、2021年3月末だった対象期間を同年9月末までに延長。さらに、2021年3月末までにマイナンバーカードを申請した人への付与を決定した。また、マイナンバーカード未取得の人に「QRコード付き交付申請書」の送付を始めるなど、多くの人に利用してもらうための取り組みを進めている。
●QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です
マイナポイント付与のための予算は2500億円で、先着5000万人が獲得できる計算だ。1月14日現在の申請者数は約1163万人、消化された予算はまだ5分の1ほどだが、今後利用者が急増する可能性もあるので早めの申請がオススメだ。
マイナポイントを獲得する方法は簡単。前提となるのは、マイナンバーカードを取得すること。そして、キャッシュレス決済サービス(以下、決済サービス)を選び、マイナポイントアプリや街なかにあるマイナポイント手続スポットからから申し込みをすれば良い。あとは、申し込んだ決済サービスで買い物またはチャージをすることにより、その金額の25%、一人あたり上限5000円ぶんのポイントを獲得できる。
なかには独自のサービスとしてポイントを上乗せする事業者もあるので、よりおトクを享受したい人は検討しよう。
マイナポイント事業の3つの目的
マイナンバーカードを取得して申し込むと、一人あたり上限5000円ぶんのポイントが付与される「マイナポイント事業」。利用者が実利的なおトクを得られる一方で、本事業の背景には3つの目的がある。
【その1】マイナンバーカードの普及率を現状の約2割からほぼ全員に
総務省は、2021年1月現在の交付率が24.6%のマイナンバーカードを、2022年度末にはほぼ全国民に普及することを目指している。詳細は次回解説するが、マイナンバーカードがあればコンビニのマルチコピー機での各種証明書類の取得や、国・地方公共団体への一部申請手続きなどが可能。
さらに、今後は健康保険証や運転免許証としての機能を持たせるなど、使い道が広がっていく予定。マイナポイントを受け取れるいまのうちに取得するのが賢明だ。
【その2】キャッシュレス決済の普及を促進する
マイナポイント事業では、「マイナポイント」というポイントではなく、申し込んだ決済サービスのポイントとして付与される。本事業を通じて、生産性の向上や消費者の利便性の向上、およびニューノーマル時代の接触削減策としてキャッシュレス決済を促す。
【その3】ポイントの獲得と消費による購買活動の活性化
上限5000円ぶんのポイントを獲得するには、2万円の買い物またはチャージをする必要がある。また、付与されたポイントを使うことを目的に消費も発生し、購買活動が活発になる。
マイナンバーカードがあれば、生活の様々なシーンで活躍する。さらに、マイナポイントを受け取るための買い物やチャージ、そのポイントを利用するための消費で、経済に貢献することもできる。そんな“いいこと尽くめ”のマイナポイント事業を活用しない手はない! 次回は、マイナンバーカードの使い道と取得方法を紹介していく。
文/星 政明 イラスト/勝間田しげる