【ジムニーノマド】2025上半期メガヒットSUV!の爆売れの理由を専門家が徹底解説

ink_pen 2025/8/26
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【ジムニーノマド】2025上半期メガヒットSUV!の爆売れの理由を専門家が徹底解説
GetNavi編集部
げっとなびへんしゅうぶ
GetNavi編集部

1999年創刊。「新しくていいモノ」を吟味して取り上げる月刊の新製品情報誌。生活家電とIT・デジタルガジェットを中心に、モビリティ・雑貨日用品・グルメ・お酒まで、モノ好きの「欲しい!」に結論を出す、がコンセプト。

かねてから期待されていたスズキ・ジムニーの5ドアモデル「ジムニー ノマド」。2025年4月に発売することが発表されると、待ちわびていた人たちから注文が殺到。注文開始からわずか4日ほどで一時受注停止となる事態になった。その人気の背景を、モータージャーナリスト・岡本幸一郎さんが探る。

【私が解説します!】
モータージャーナリスト・岡本幸一郎さん
1968年生まれ。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。これまで26台の愛車を乗り継いできたがSUVは未所有で、ノマドには興味津々。

待望の5ドア登場で人気沸騰!!増産体制を敷き受注再開を目指す

スズキ
ジムニー ノマド
265万1000円~275万円

2018年に登場した4代目となる現行ジムニーの派生モデル。コンセプトは「本格的な悪路走破性を持つ5ドア コンパクトクロカン4×4」で、「ノマド」は遊牧民の意味。小型車版のシエラ比で車両価格は60万円弱の上昇となる。

SPEC【4WD・4AT】●全長×全幅×全高:3890×1645×1725mm●車両重量:1190kg●パワーユニット:1460cc直列4気筒●最高出力:75kW/6000rpm●最大トルク:13.3kg-m/4000rpm●WLTCモード燃費:13.6km/l

求める声に応えて5ドア追加。さらにバックオーダーが激増

2018年に発売された現行ジムニーは、あまりの人気で納車の遅れがたびたび話題となってきた。

人気の秘密はまずデザインだ。スクエアで無骨ながらカジュアルでかわいらしい姿は、オフロードを走ることがまったくないユーザーからも絶大な支持を得ている。

↑シエラをベースにホイールベースと全長を340mm延長するとともにリアドアを追加。
全高は5mmマイナスで、最低地上高は210mmを確保。車両重量は100kg増えている。

さらに、これまでになく快適性や安全性に配慮されていることも大きい。本格派でありながら、とっつきやすいクルマになったことで、より多くのユーザーが目を向けた。かくして納車に年単位の時間を要する状況が続いたわけだが、さらにスゴイことが起きた。かねてから求める声が多かった5ドアが、ついに現実のものとなった。既存の小型車規格(軽自動車規格ではない)の「ジムニー シエラ」をベースに、ホイールベースと全長を340mm延長してリアドアを追加した5ドアは、「ジムニー ノマド」と名付けられた。

↑340mmの拡大により利便性と後席の居住性が大幅に向上した。
後席の着座点は50mm後方に、20mm上方に移動し、
左右席間距離は90mm拡大。クッション厚も増して快適性が高まった。

後席の居住性や荷室の使い勝手がシエラとは別物となったのは言うまでもない。ただし、ユーザーの使用状況や利便性を総合的に検討のうえ、4人乗りとしている。

↑シエラ比で4名乗車時の荷室長が350mmも伸びて590mmとなり、2名乗車時には1240mmまで拡大できる。
荷室幅は1210mm、荷室高は960mmを確保する。

そして、そのノマドが今年1月30日に発表されると直後から注文が殺到し、あっという間に5万台に達して、わずか4日半で受注停止となってしまったのだ。ジムニーの5ドアが欲しい人がこれほど大勢いたとは驚くばかりだ。

↑ジムニーシリーズの特徴であるラダーフレームをノマド用に新製し、優れた悪路走破性を継承。
シエラに対しホイールベース拡大にともなう剛性確保のため
センタークロスメンバーとサイドフレームリーンフォースを追加している。

ノマドは日本国内ではなくインドの工場で生産されるのだが、大量のバックオーダーを受けて、この7月から当初の月販目標の約2.8倍となる月間約3300台に増産することも報じられた。

スズキ広報部によると、「増産体制を敷いて、1日も早い注文再開を目指しています」とのことなので、注文して納車を心待ちにしている人はもちろん、欲しいにもかかわらず注文できなかった人も期待してよさそうだ。

※「GetNavi」2025月8月号に掲載された記事を再編集したものです。

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