スポーツ
2017/7/21 19:30

「eスポーツ」の高額賞金大会がついに日本でも! 破格の賞金総額500万円を実現できたワケ

ゲーミングPCのGALLERIA(ガレリア)シリーズを販売するサードウェーブデジノスは、日本のeスポーツの裾野の拡大を目指し「GALLERIA GAMEMASTER CUP」の開催を発表しました。その賞金総額は、国内のeスポーツ大会としては破格の500万円! 8月6日までエントリー受付中で、8月にオンライン予選、そしてそれを勝ち抜いたチームによって、9月16日より都内で決勝大会が行われる予定です。

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拡大を続けるeスポーツ市場

世界でのeスポーツ市場は拡大の一途を辿っており、東京オリンピックが開催される2020年には1682億円の規模まで成長すると予想。さらにeスポーツの観客数もうなぎのぼりで、同じく2020年には約6億人に達する見込みです。

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↑急成長するeスポーツ市場

 

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↑プレイ人口だけでなく、観客数も大幅な増加が見込まれています

 

さらに、2022年のアジア競技大会では、eスポーツが正式なメダル種目に採用されることが決定。日本でも認知拡大に向けて追い風が吹いています。

 

2部門・3種目の賞金総額は500万円

大会はチャレンジ部門とエントリー部門の2部門に分かれており、チャレンジ部門は、アジア最大級のeスポーツイベント「eXTREMESLAND ZOWIE Asia CS:GO 2017」の日本予選として開催されます。競技タイトルは、世界的に人気の高いFPS(ファーストパーソン・シューティング)の「Counter-Strike:Global Offensive」。優勝したチームは上海で行われるアジア本戦への出場資格を得ることができます。

 

エントリー部門は、「GALLERIA GAMEMASTER CUP」オリジナルのイベントとなっており、Wargaming.netの「World of Tanks」とスクウェア・エニックスの「フィギュアヘッズ」の2タイトルで行われます。

 

この2部門・3種目の賞金総額は500万円と、国内のeスポーツ大会としては、破格の金額が用意されています。内訳としては、チャレンジ部門が優勝賞金150万円、準優勝30万円、3位(2チーム)各15万円、MVP賞10万円の220万円。エントリー部門はWorld of Tanksとフィギュアヘッズどちらも同じ金額で、優勝賞金が100万円、準優勝が30万円、MVP賞が10万円の合計280万円となっています。

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↑大会の日程です。まずはオンライン予選により決勝戦への出場権をかけます

 

日本で高額賞金大会の開催が難しいのはナゼ?

日本では高額賞金がかかったeスポーツ大会は、景品表示法により難しいといわれていました。ただし、それはゲームメーカーが自社のゲームを扱った大会を開き、自社が賞金を出すことに限った話。今回のように、PCメーカーであるサードウェーブデジノスが大会運営をし、賞金を出すケースでは、景品表示法に抵触しないそうです。

 

さらによくよく考えてみたら、通常のスポーツイベントでは、運営以外がスポンサードするのが一般的で、運営自体が賞金を出すこと自体がある意味稀なケース。その点について、サードウェーブデジノス コミュニケーション開発本部 コミュニケーション開発部部長の大浦豊弘氏によると、今回はeスポーツの発展を目的としているので賞金を出してはいるが、今後はスポンサー企業を募っていくとのことでした。また、今回の競技タイトルに選ばれた「フィギュアヘッズ」は基本無料で、大会ではすべての人が横並びとなる状態でプレイすることになり、景品表示法にはそもそも当たらないとの見解もありました。

 

また、チャレンジ部門の優勝チームが参加する「eXTREMESLAND ZOWIE Asia CS:GO 2017」の本戦は、賞金総額10万ドル(約1130万円)が用意され、優勝チームには4万ドル(約450万円)が与えられます。こちらも、先ほどと同様の理屈で、大会自体の運営はBenQ、競技ゲームはValve Corporationの「Counter-Strike:Global Offensive」となっているので、日本チームが優勝しても問題なく賞金を持ち帰ることができるとのこと。

 

本稿では高額賞金の話が中心となりましたが、こうした大会をきっかけに多くの人がeスポーツの魅力に気づき、認知が広まれば、オリンピックやワールドカップのように日本代表チームを日本全体が一体となって応援する未来もそう遠くないかもしれませんね。