「大人になったいまからでもサッカーをうまくなりたい!」と思っているなあなたに読んでほしい「いまさら聞けないサッカーのコツ」。第2回のテーマは「ドリブル」。ドリブルには明確なやり方があるということをご存知だろうか? 決してセンスだけじゃない、誰でもうまくなれるドリブルのやり方と練習方法があるのだ。そこで、元Jリーガー・長谷川太郎さんにその練習方法を聞いた。
元Jリーガーの長谷川太郎さん(中央)。現在はストライカー育成のためのスクールを中心にチームのコーチや各種イベントを主催するなど精力的に活動中。左は甲府時代のチームメイト宇留野純さん、右は浦和ユース出身の山田伸昭さん。
ドリブルをするうえで大切なのは、「軸足の位置」と「ボールの触る場所」と長谷川さんは語る。軸足とは、ボールに触らないほうの足のことだ。「ドリブルは、軸足をもう一方のボールを触るほうの足、つまり利き足からこぶし3つ分ぐらいの場所において、ボールを触る足の“ヒザ下”で、ぐうっと持ち出すイメージで行います」とのことだ。
「このとき、軸足が(ボールに)近すぎてしまうと、もう一方の足がうまくボールに入らなくなってしまうので、(軸足の)位置には気を付けてください」と長谷川さん。この位置関係とボールの触り方がわかったら、最初は5メートルぐらいの直線コースを設定し、軸足を意識しつつドリブルをまっすぐできるようにやってみよう。
ボールを前に押し出しながら進む感覚を、わかっていただけただろうか。足からボールをあまり離さないようにして、リズム良くボールタッチすると、スムーズに進めるはずだ(わかりやすくするために、動画は速度を半分に落としている。)。
長谷川さんは、ドリブルのコツを次のように語る。
「なるべくかかとを地面に付けないで、進むようにしてください。そのために、ボールタッチは足の前3分の1の部分を使います。足の真ん中じゃなくてちょっと前の部分、親指の付け根か小指の付け根でボールの下をタッチしつつ進んでみてください」(長谷川さん)
直線のドリブルで感覚をつかんだら、次はジグザグドリブルをやってみよう。今度は7から8メートルぐらいのコースの間にコーンを3つぐらいおく。ただし、いきなりジグザグを始めるのではなく、次の動画のように「動かして、止める。動かして、止める。動かして、止める……」からやってみよう。
ポイントは、ずばり「リズム」。軸足の位置に気を付けながら「動かして、止める。動かして、止める……」といった感じのリズムだ。慣れてきたらこのリズムを徐々に早めていけばいい。
「動かして、止める」ができたら、いよいよジグザグへ! 以下の写真のように、短い距離に3つぐらいのコーン(目印)を置いて始めてみよう。
「軸足を置いて、タッチするまでを素早く行います。『トントン、トントン』というリズムでできると、テンポよくドリブルできます」と長谷川さん。やはりここでもポイントはリズムよく。
自分がやりやすいリズムを見つけることができれば、しめたもの。そのリズムを早くしたり遅くしたりすることで、相手を翻ろうするドリブルができるかも!
実演協力のZFCの選手も、ちょっと手こずり気味? リズムが崩れるとドリブルも崩れてしまう印象だ。でもこの練習をうまくこなせるようになれば、ドリブルも自由自在のはず。さあ、練習してみよう!
次回はパス&ゴーのコツと練習方法を伝授します!
実演協力:ZFC松戸の皆さん
撮影協力:ゼットフットサルスポルト松戸流山