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2020/1/3 19:00

「正念場の年」だった2019年を超え、あらためてeスポーツに期待したいこと

2年前くらいでは、eスポーツと言う言葉を聞いても「何それ?」と言う感じでしたが、現在は、言葉は聞いたことがあるとか、ゲームの何かでしょ、程度には浸透してきたのではないでしょうか。

 

 

「EVO Japan」など大規模大会で起きた「まるでマンガ」なドラマ的展開

2018年はeスポーツ元年でしたが、2019年は飛躍の年になった感じです。「鉄拳7」のパキスタン人の躍進の話なども、ゲームをあまり遊んだことがない人でも「まるでマンガの世界」と言う印象で、ドラマとして注目されています。

 

「鉄拳7」のパキスタン人の躍進とは、2019年2月に開催された対戦格闘ゲームイベント「EVO Japan」において、それまで無名だったパキスタン人プレイヤー・Arslan Ash選手が圧倒的な強さを持って優勝したことに始まります。

 

表彰インタビューで「パキスタンには自分より強い選手が7人いる」という、まさに少年マンガ的な発言で話題になりました。実際、鉄拳ワールドツアーの日本開催の大会「Tokyo Tekken Masters」では、Ash選手以外のパキスタン人選手が出場し、ワンツーフィニッシュを決める快挙を成し遂げました。

 

しかし、世界一を決める「Tekken World Tour Finals 2019」で勝利したのは日本のチクリン選手でした。チクリン選手はパキスタンまで武者修行をしており、数々の強敵を倒し優勝をしています。同じく「鉄拳7」強豪国の韓国もパキスタン遠征を行い、パキスタン勢を倒しています。これもマンガ的な展開でかなり胸熱です。

 

↑Tokyo Tekken Mastersの様子。チクリン選手(写真左)とAtif Butt選手

 

学生大会や地方大会の開催で、より世間での認知度を高める

他にも高校生向けのeスポーツ大会、「全国高校生eスポーツ選手権」と「STAGE:0」が開催され、高校生ゲーマーの甲子園的という位置付けで盛り上がっていました。特に部活をしにくい通信制高校において、オンラインで参加できるeスポーツは相性が良く、通信制高校からの参加の多さが目立っていました。

 

↑舞浜アンフィシアターで開催された高校生向けeスポーツイベントSTAGE:0

 

茨城県で開催した国体の文化プログラムとして、eスポーツが導入されたのも、eスポーツが世に浸透する要因のひとつだったのではないでしょうか。国体自体がそれほど注目度の高いイベントではないですが、それでも国体出場するとなると、周りの見る目は変わってきます。プロとして活躍しても、なかなか理解されなかったのに対して、国体に出場するというだけで認められた感があるわけです。

 

↑イキイキ茨城ゆめ国体の文化プログラムとして開催された、全国都道府県対抗eスポーツ選手権大会

 

また、文化プログラムで扱われたタイトルのひとつである「ぷよぷよ」は、全国各県の代表者を決める県予選をAEONと提携し、ショッピングモールで行われていました。このノウハウが活き、今ではショッピングモールでは「ぷよぷよ」のイベントを開催するようになっています。身近なところでeスポーツを体験できるようになることは、さらなる普及に繋がるので、思わぬ副産物だと言えるでしょう。今後はもっとeスポーツが身近になって、eスポーツに興味がある人以外にも触れられる機会が増えるのではないでしょうか。

 

メディアやヒトにとっての「eスポーツ」の可能性

メディアとしても、eスポーツの視聴はウェブ動画配信がメインでしたが、今後はテレビでも放送する機会が増えていくと思います。すでにSTAGE:0はプライムタイムで大会の様子を放送していましたし、eスポーツを題材にしたテレビ番組も増えています。ほとんどがバラエティ色の強いものですが、次第に大会をそのまま中継する、いわゆるスポーツ中継的なものも出てくるのではないでしょうか。

 

すでに中高生が将来なりたい職業ではプロeスポーツ選手が2位に入っており、若年層には浸透している感があります。テレビタレントも今や多くがYouTubeを始めています。今後はタレントやスポーツ選手がeスポーツ選手への転向を考えたりもするかもしれません。

 

スケールで言えば、2020年の夏には、インテルが主催する「Intel World Open」も開催されますし、世界規模の大会が日本でも多く開催されてきます。さらに、銀座にはコナミがeスポーツの複合施設「esports 銀座 studio」を、大阪ではeスポーツ専用施設「REDEE WORLD」がオープン。

 

常設のeスポーツ施設ができることで、eスポーツに触れる機会が増え、地元密着の展開も期待できるでしょう。各地方に飛び火すれば、地方を拠点とするグループアイドルのように、地方を拠点とするプロゲーマーやeスポーツチームが出てくるといった展開が期待できるのです。

 

2019年はeスポーツにとって正念場の年になるとみていました。その懸念を払拭し拡大しつつある現状をみると、2020年はまだ余談を許さないと思いますが期待せずにはいられません。

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