先日、虚血性心不全のため84歳で亡くなった野村克也氏。ヤクルト、阪神、楽天で指揮をとった名将の突然の訃報に、日本中の野球ファンが絶句した。選手としても偉大すぎる成績を残した野村氏。捕手としてはもちろん、打撃でも通算657本塁打を記録するなど球史に残る活躍をみせながらも、王貞治や長嶋茂雄らのスーパースターと比較して「日の当たらない存在」として自身を「月見草」と称していた。
突然の訃報に言葉が出ません。
野村監督には、ピッチングとは何か、そして野球とは何かを一から教えていただきました。
プロ入り一年目で野村監督と出会い、ご指導いただいたことは、僕の野球人生における最大の幸運のひとつです。
どんなに感謝してもしきれません。
心よりご冥福をお祈りいたします。— 田中将大/MASAHIRO TANAKA (@t_masahiro18) February 11, 2020
監督として3球団を渡り歩いた野村氏。各球団での指導を受けた愛弟子たちも、突然の訃報にショックを隠しきれないようだ。ニューヨーク・ヤンキースに所属する田中将大は、「プロ入り一年目で野村監督と出会い、ご指導いただいたことは、僕の野球人生における最大の幸運のひとつです。」と、楽天時代の恩師にむけた哀悼の意をSNS上で捧げた。
そして、阪神時代に「宇宙人」と命名するなど最も愛された教え子、新庄剛志もSNSを更新。「お前は悔しいくらい可愛いな」と言われたエピソードなどを記しながら、追悼の意を表した。この投稿には「読んでて泣けた」「素敵なエピソードをありがとうございます」といったコメントが殺到。
さらに新庄は、動画を投稿。キャッチャーのテクニックを教えるというこの動画では、パーカーの胸のあたりに19番のマークが見える。この番号は、野村氏が現役時代につけていた背番号。これも、彼なりの愛の表現だったのだろう。19番の意図に気づいたファンからは「泣いた」「ノムさんに伝わっています」といった、新庄と野村氏の素敵な師弟関係に感動する声で溢れた。
昨年末に現役復帰を目指す宣言をした新庄。野村氏からは「代表的なアホや」とボヤかれたが、それも愛情の裏返しだったのだろう。