日本時間4月13日、サンフランシスコのオラクル・パークで行われたサンフランシスコ・ジャイアンツとサンディエゴ・パドレスとの試合。3回裏、ジャイアンツの一塁コーチが退場処分を受け、急きょコーチスボックスにアシスタントコーチのアリサ・ナッケンが入った。
よくあるコーチの交代だが、ボックスに入ったのは女性。MLB史上初めて女性コーチが公式戦のグラウンドに立った歴史的瞬間となった。
.@SFGiants' Alyssa Nakken becomes the first woman to coach on the field in an MLB game, taking over as first-base coach tonight. https://t.co/BSeKcJk3bQ pic.twitter.com/UkG33bbDqk
— MLB (@MLB) April 13, 2022
パドレスのダルビッシュ有が、今季2試合目の先発登板で9失点、自己最短の1回2/3で降板した。そして、ダルビッシュ降板後の3回にナッケンが出場すると、歴史的な瞬間に対しスタンドからは温かい拍手が送られた。
メジャーリーグ(MLB)公式ツイッターが動画を投稿しただけでなく、ジャイアンツもツイッターで画像を投稿し大きな反響を呼んだ。
Taking over as tonight’s first base coach:
Alyssa Nakken ?? pic.twitter.com/YN7vpYnu7q
— SFGiants (@SFGiants) April 13, 2022
ナッケンに対し、パドレスの一塁手、エリック・ホズマーは祝福の握手を求め、ベンチに戻るとジャイアンツの捕手、カート・カサリからはハグで迎えられた。
大学ではソフトボール選手として活躍したナッケンは、2014年からジャイアンツのインターンとして働き、2020年にMLB史上初のフルタイムのアシスタントコーチに指名された。その年、エキシビションゲームでは一塁コーチを務めたが、公式戦は今回が初出場となった。
ホズマーは「彼女にとって特別な瞬間であり、彼女が誇りに思うべきだ」と祝福のコメント。ナッケン自身は中継局のインタビューで「この瞬間のためにやってきた。いつでも出られるように準備していた」と答えている。