コースデビューすることになったら、ゴルフシューズの購入&メンテナンスは必須。ゴルフ場は傾斜のある芝生の上を歩いたりするので、想像以上に滑ります。ですので、靴底に滑り止めの付いた専用シューズを履かなければなりません。
しかし、ゴルフシューズは1足1万円以下のものから、3万円以上のシューズまで多種多様。何が違うのか、どれが良いのかさっぱりですよね。そこでおすすめしたいのが、1万円台のゴルフシューズ。機能性とデザインを両立して長く使えるものもたくさんある価格帯です。
この記事では、2022年おすすめの最新モデルを紹介。そしてメンテナンス方法まで識者がレクチャー。良いシューズと出合えればスコアも上がる!ということで徹底的に解説していきます。
<識者紹介>
保井友秀さん出版社勤務、ゴルフ週刊誌勤務を経て独立し、フリーライターとしてゴルフ雑誌やウェブメディアに記事を寄稿。ゴルフ歴22年。週1回ペースでレッスンに通い、月2回ペースでラウンドを楽しんでいるエンジョイゴルファー。
押さえておきたいゴルフシューズを選ぶ際のポイント
ゴルフシューズを選ぶ際は、「ソフトスパイク」か「スパイクレス」の2択と、「ひも靴タイプ」か「ダイヤル式」の2択の組み合わせのなかから好みのタイプを選ぶのが基本。これに、ソールの固さやアッパーの素材など、いくつかの選ぶポイントが加わってきます。足の形は人によって違いますから、誰にどんなタイプのゴルフシューズが合うかは人それぞれ。次に挙げるポイントに沿って選んでいくことは、買って後悔することを防ぐことができます。
【ポイント1】サイズの選び方
ゴルフシューズのサイズは、基本的に普段履いているスニーカーや革靴を基準に選んでOK。ただし、普段履きのシューズでも日本のメーカーと海外メーカーでサイズが異なるケースがあるように、ゴルフシューズも日本のメーカーと海外メーカーでサイズが微妙に異なるケースがあります。そのため、試着してサイズが合っているか確認したほうが安全です。
【ポイント2】ソフトスパイク、スパイクレスについて
ゴルフシューズの靴底のタイプは、大別すると「ソフトスパイク」と「スパイクレス」の2種類です。
グリップ力が高いのはソフトスパイクで、ほとんどのプロゴルファーはソフトスパイクを着用しています。ただし、ソフトスパイクは練習場で着用するのは好ましくないと言われています。その理由はスパイク部分が地面にめり込むように設計されているため、練習場のマットの上だと少し浮き上がったような状態になるからです。また、ソフトスパイクは鋲が摩耗するため、ある程度消耗したら鋲を取り換える必要があり、ランニングコストがかかる点も考慮しなければなりません。
スパイクレスはソフトスパイクに比べてグリップ力はやや下がりますが、ゴルフ場でも練習場でも着用できるので人気が高まっています。各メーカーもそのようなトレンドを認識しており、スパイクレスでもソフトスパイクに匹敵するグリップ力を備え、プロゴルファーが試合で着用できるモデルを次々と開発しています。
【ポイント3】ソールの硬さがラウンド中に与える影響について
ソールの硬さは一般的に、柔らかいと衝撃吸収力が高いので疲れにくく、硬いと疲れやすいと言われています。ただし、これは好みの問題でソールが硬いほうが疲れにくいという人もいます。ゴルフショップで試着して店内を歩き回り、感触の良いモデルを選ぶのがおすすめです。
【ポイント4】アッパーの素材に関して
ゴルフシューズのアッパーの素材は、水ぬれに強いものを選んだほうがベター。ゴルフは自然の中でプレーするスポーツですから、雨が急に降ってくることもあります。また、芝生は生き物ですから、ゴルフ場は芝生の育成のために散水します。早朝に散水を行うことが多いですから、朝のゴルフ場は芝生がぬれていることがあります。水をしっかりはじいてくれる素材のゴルフシューズを選んだほうが長持ちします。
【ポイント5】ひも靴タイプ、ダイヤル式について
ゴルフシューズは「ひも靴タイプ」と「ダイヤル式」の2種類があります。
ダイヤル式のメリットは着脱のしやすさ。ダイヤルをカチッと外すだけで簡単に脱ぐことができ、ダイヤルを回すことで締め具合を調整できるので、アマチュアゴルファーの7~8割がダイヤル式を着用しています。
一方で、プロゴルファーはひも靴タイプを愛用している選手が多いです。その理由は足のコンディションに合わせて締め具合を微調整できるから。プロゴルファーは1試合で4日間72ホール、練習ラウンドも含めると1週間で90~108ホール歩きますから、微調整しながら自分の状態に合わせます。アマチュアゴルファーは月1~2回のラウンドペースの人が大半なので、細かな調整はそこまで必要ありません。着脱のしやすさを優先する人が多いです。
【ポイント6】ゴルフ場のドレスコードについて
ゴルフ場によっては、入場退場時のドレスコードとしてスニーカーOKとNGのコースがあります。こちらに関してもゴルフ場のホームページを見れば、ドレスコードの記載があるので確認したほうが良いでしょう。ホームページを見ても、入場退場時のドレスコードが分からない場合は、できればスニーカーは避けて革靴にしておいたほうが安全です。
お値段以上の満足感ある1万円台ゴルフシューズメンズ3選、レディース2選
ここから実際に1万円台で購入できるおすすめのゴルフシューズを紹介していきましょう。ピックアップしたのは、マンシングウェア、ルコックスポルティフ ゴルフのゴルフシューズ。
マンシングウェアは、アメリカ生まれの歴史あるゴルフウェアブランド。ペンギンをシンボルマークにあしらい、快適なゴルフライフを求める大人のためのゴルフウェアを提案しています。最近ではベーシックを突き詰めた「スタンダードコレクション」が登場。1〜2万円台のゴルフシューズをそろえています。
ルコックスポルティフ ゴルフは、フランス生まれのブランド。機能性とファッション性あふれるスタイリングを提案しています。機能的でおしゃれなデザインが、プロからアマチュアまで幅広いゴルファーに人気。1万円台のゴルフシューズをラインナップしています。
【メンズその1】マンシングウェア/ゴルフシューズスパイクレスクラシック
1万6500円(税込)
クラシックスニーカータイプのシンプルでカジュアルなスパイクレスシューズ。ひも靴タイプでフィット感の微調整が可能です。アッパーは防水仕様で多少の雨でも安心。アウトソールは柔軟性があり、グリップ力も優れています。ホワイト、ブラックの2色展開。
【メンズその2】ルコックスポルティフ ゴルフ/ゴルフシューズスパイクレスLCSGモデル
1万4300円(税込)
ルコックスポルティフを代表するスニーカーとして進化を遂げているランニングシューズ「LCS R」。その機能性をゴルフシューズに応用しているひも靴タイプのスパイクレスシューズです。足をアーチ形状に保ち足指をしっかり使えるようサポートすることで、バランスを取るための踏ん張りと地面を捉える感覚があります。ホワイト、ホワイト×ブラックの2色展開。
【メンズその3】ルコックスポルティフ ゴルフ/ダイヤル式ゴルフシューズスパイクタイプ
1万81500円(税込)
かかと部に付いたダイヤルによるワイヤーロックシステムにより、スムーズな着脱と抜群のホールド感を実現したソフトスパイク。日本人の足型を元に設計した3Eアナトミカルラストを採用し、フィット性を高めています。アッパーは防水仕様。ホワイト×グレー、ホワイト×ネイビー、ブラックの3色展開。
【レディースその1】マンシングウェア/ゴルフシューズダイヤル式スパイクグラデーションレディス
1万8700円(税込)
ワイヤーロック式のアジャストシステムを採用した、着脱しやすいスパイクレスシューズ。軽量で通気性の高い合成繊維素材を使用していながら防水性能も優れています。グリップ性の高いラバーソールと、軽量かつクッション性の高いミッドソールを搭載。ライトグレーの1色展開。
【レデュースその2】ルコックスポルティフ ゴルフ/ダイヤル式ゴルフシューズスパイクタイプ(レディース)
1万7050円(税込)
上で紹介している「ダイヤル式ゴルフシューズスパイクタイプ」のレディース用。ヒール部のワイヤーロックシステムにより抜群のホールド性を実現します。シルバー、ホワイト×グレーの2色展開。
予算追加で買える! 2万円以上のゴルフシューズ
【その1】マンシングウェア/ゴルフシューズダイヤル式スパイク
2万900円(税込)
サイドに配置されたダイヤルによるワイヤーロック式のアジャストシステムによって、スムーズな着脱を実現したソフトスパイク。履き口にストレッチ素材を配置し、履きやすさと足首のホールド感を両立しています。ホワイト×ネイビー、ホワイト×レッドの2色展開。
【その2】デサントゴルフ/ゴルフシューズコウノエベルト
2万5300円(税込)
「コウノエベルト」とはベルトを締めることで指先が開き、指全体で地面を捉え、アドレス時に左右のブレを軽減し、効果的に力を伝える構造のこと。新たなコンセプトで開発されたひも靴タイプのソフトスパイクです。ホワイト、ブラックの2色展開。
ゴルフシューズのお手入れ方法
ゴルフシューズを履いて18ホールをラウンドすると、シューズ内には汗がしみ込んでいます。そのまま放置するとカビや悪臭の原因に。最も簡単なお手入れ方法は、ゴルフ場のロッカールームや浴室にある新聞紙の束を利用すること。新聞紙を丸めてシューズの中に詰め込むと、シューズ内の水分を吸い取ってくれます。帰宅したら水分を吸い込んだ新聞紙を取り出し、ベランダなどの風通しの良い場所で乾燥させると次回のラウンドでも快適に着用することができます。
ゴルフシューズの外側の汚れは、気の利いたゴルフ場であればシューズクリーナー(靴底に付いた芝草をエアーガンで吹き飛ばす場所)の横にぬれタオルが置いてあります。それを使って汚れを拭き落とします。ただし、シューズの外側の汚れは、芝生を踏んだときに芝が千切れて飛び散る汁、土、砂によって付着しますから、ぬれタオルで拭いたからといって汚れが完全に落ちるわけではありません。ラウンドを重ねるごとに汚れが増えるのは仕方がないことです。
シューズの汚れが気になるタイプの人は、汚れが目立たない色のシューズを購入することをおすすめします。黒いシューズは汚れが比較的目立ちません。白いシューズは最初のうちはきれいですが、汚れが目立ちやすいことは承知しておいたほうが良いでしょう。
ソフトスパイクについてはラウンドごとに鋲を外し、中の汚れやゴミを取り除いてください。特に土埃などは固まってしまい、鋲を交換する際に動かなくなることもあります。こまめなお手入れをおすすめします。
おすすめのゴルフシューズケース
ゴルフシューズはむき出しで持ち歩くわけにはいきませんから、シューズケースに入れて持ち歩きます。最初のうちは安価な巾着袋タイプのシューズケースでも構いませんが、シューズに付いた細かい砂が開口部からこぼれ落ちるのでストレスになります。ファスナーですき間なく収納できるシューズケースのほうが、長い目で見たら使い勝手が良いでしょう。
【その1】デサントゴルフ/サイドエアメッシュシューズケース
8690円(税込)
サイドがエアメッシュ素材の通気性の良いシューズケース。正面にはボディ同色でデサントロゴが入っており、そんなにブランドを主張しないさりげないデザインです。マットな質感もポイント。ブラック、ホワイトの2色展開。サイズ:W21×H34.5×D10cm。
【その2】ルコックスポルティフ ゴルフ/【ECO】RENUシューズケース(ミニポケット付)
4290円(税込)
開口部が広めの設計でシューズの出し入れがしやすいシューズケース。外装にはファスナー付きのミニポケットが装着され小物入れとしても便利です。再生ポリエステルのRENU(レニュー)を素材に採用したサステナブルな商品です。ブラック、レッド、イエローの3色展開。サイズ:W22.5×H32×D13.5cm。
【その3】マンシングウェア/『Goods』RENUベーシックロゴデザイン巾着シューズケース
5390円(税込)
両サイドで絞り込むコンパクトな巾着型で、再生ポリエステルのRENUを使用したサステナブルなシューズケース。ハンドル付きで持ちやすく、内装にはファスナーポケットが装着されており収納に便利です。ブラック、ネイビー、レッドの3色展開。サイズ:W22×H37×D11cm。
撮影/松川 忍、文/保井友秀
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