文房具
2017/4/17 20:05

テープのりの最大の欠点を解消! “グラグラなヘッド”が思いがけずに素晴らしいトンボの「ピットエッグ」

先月の本連載で、プラスの新テープのり「ノリノプロ」が非常に良くできているのでみんなも使うといいぜ! 的なお話をさせてもらった。ノリノプロは個人的にもかなりお気に入りで、自宅や仕事場、筆箱にあるテープのりは全部これに切り替えてやろう……。

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と思っていた矢先に、新発売の対抗馬から「ちょっと待った」の声がかかったのだ。なにやら「トンボの『ピットエッグ』も実はかなりいいぜ?」とかなんだとか。マジで? じゃあ、試させてもらおうじゃないかーー。

 

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トンボ ピットエッグ 194円(左から「パワー」「リトライ」「タック」)

トンボ「ピットエッグ」は、コンパクトな使い切りタイプのテープのりだ。ラインナップは、強力接着の「ピットパワーエッグ」(青)、1分間は張り直しが可能な「ピットリトライエッグ」(赤)、貼ってはがせる「ピットタックエッグ」(緑)の3種類。

 

コンパクトテープのりを購入する際に気になるのは、やはりサイズ感だろう。基本的に筆箱に入れて持ち歩くものだけに、有限のスペースを圧迫しない“小ささ”は、選ぶ基準として重要なのだ。……ところが、このラインの製品で並べて比較してみると、残念ながらピットエッグはそんなに小さくない。じゃあ、どこがオススメなの? という話だ。

↑左から3つが他社の使い切りコンパクトタイプ。ピットエッグは一回り大きい
↑左から3つが他社の使い切りコンパクトタイプ。ピットエッグは一回り大きい

 

実はピットエッグ、わざわざサイズを犠牲にしてまで、誰でもきれいにテープが貼れる特殊なギミックを搭載している。よく見るとヘッド周りで明らかに場所をとっているのが、噂の新機構「フィットヘッド」。指でつまんでみると「これポロッと取れるんちゃうんか」と不安になるほどにグラグラなのだが、これがテープのりを使うのが苦手な人に意外なほど効くのである。

↑ロール軸で左右に5度前後ぐらいねじれる、フィットヘッド機構
↑ロール軸で左右に5度前後ぐらいねじれる、フィットヘッド機構を搭載

 

テープのりに不慣れな人がやりがちなのが、テープのヘッド部分を紙面に傾けた状態で押し当ててしまうミス。ヘッドが片輪走行のような状態になるので、のりがきれいに着かなかったり、場合によってはテープがヨレて動作不良を引き起こしてしまう。

 

ところが、このフィットヘッドは自らがグラグラと動くことで、押し当てたときのヘッドの傾きや手ぶれを吸収するサスペンションのような働きをしてくれる。つまり、名前通り紙面にフィットすることでヘッドの片輪走行を防ぎ、のりを偏りなく全面転写してくれるのだ。

↑手元がねじれても、ヘッドは紙面に密着したまま
↑手元がねじれても、ヘッドは紙面に密着したまま

 

また「テープがどうしてもまっすぐ直線に貼れない。なぜかちょっと曲がる」という人にもグラグラヘッド……、じゃなくてフィットヘッドが効果を発揮する。

 

テープのりを引く動作というのは、右利きの人なら右手に持って、左→右に動かすのが普通だ。このとき、意識しておかないと人間の体の構造上どうしても手前側(自分の方)に引っ張られるような動きになってしまう。しかし、その無意識な体の動きもヘッドが自らねじれて吸収してキャンセルしてくれるため、思ったようにまっすぐ貼れるようになるのだ。

↑曲がる不安が少ないので、封筒タブのぎりぎりまで攻められる
↑曲がる不安が少ないので、封筒タブのぎりぎりまで攻められる

 

わかりやすいのは、角2など大きめの封筒の封かん作業。いままでだと曲がるのが怖くてゆーっくりテープを引いていたところ、それなりに適当にビーッと引いてもイメージした通りの直線貼りができる。これはなかなかに快適である。

 

このヘッド、実は同社の詰め替えテープのり「ピット-C」シリーズから搭載されている便利機能だが、このCシリーズはキャップが別体なため、使うときはわざわざキャップを外してボディ後方につけ直して……という手間があり、個人的にも使う気になれなかった。だが、ピットエッグはキャップがボディから分離しない開閉式なので、筆者のようにわずかな手間を惜しむ不精者でも安心して使ってもらえるだろう。

↑フタはボディから分離しない開閉式で、ヘッドが密閉される。筆箱に放り込んでも汚れる心配がない
↑フタはボディから分離しない開閉式で、ヘッドが密閉される。筆箱に放り込んでも汚れる心配がない

 

あと、最近のテープのりを紹介するとよく聞かれるのが、「強力とか貼り直しとかいろいろとタイプがあるけど、どれ使えばいいの?」というもの。これに関しては「自分の用途にあったものを選べや」としか答えようがないのだが、それではあまりに愛想がないのでヒントだけでも。

 

もともと、トンボのテープのりは粘着力の強さに定評がある(実際に「強いテープのり教えて?」という問いにはノータイムでトンボのパワータイプをおすすめしている)。が、強い分だけテープからきれいに転写しにくかったり、粘着くず(貼り損ねたのりの塊)が出たりするため、テープのりの扱いに慣れた上級者向けともいえた。

 

で、ピットエッグだが、強力接着のパワーエッグが既存のトンボ強力ラインよりわざと粘着力を少し落としているっぽい。そのおかげで、転写不良や粘着くずが出にくく、かなり扱いやすくなっている印象だ。また、既存の強力のりがコピー用紙などに使うと透けて見えるぐらい着色されているのに対して、パワーエッグはほぼ透明で使いやすい。

↑真ん中のリトライエッグだけ、ドット式。しかも、他より内蔵テープが1m長い
↑真ん中のリトライエッグだけ、ドット式。しかも、他より内蔵テープが1m長い

 

ただ、1分間だけ貼り直しができるリトライエッグも、いちど粘着力を発揮するようになればそこそこ強い。しかも、シリーズ中「リトライ」だけがのり切れの良いドットのりである。

 

ということで、テープのりが苦手だという人は、まずリトライエッグをオススメ。貼り直しができるというのも、テープのりが苦手なほどの不器用さんにはうれしいポイントだろう。で、リトライを使ってみて快適に感じるようなら、トンボの真骨頂であるパワーにも手を伸ばしてみる、って感じでどうだろうか。

 

あと、これはトンボだけじゃなくテープのりを出してるメーカーすべてに言いたい話なんだけど、そろそろメーカーの枠を越えて「のりタイプの色分け」を統一してもらえないだろうか。メーカーによって、強力接着が青だったり赤だったり、貼りはがしが緑だったり黄だったり。あれ、良くないぞ。

 

いつも買うときに混乱するので、どの部分なりと見て判別できるところを統一してくれると助かります。ほんと、頼む。

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