文房具
2020/7/17 19:00

フリマアプリで売れた後の面倒な梱包に“手で圧着するだけ”のスコッチ「梱包ロール」

“モノ系のライター”という仕事をしていると、メーカーや出版社等メディアと、日常的にいろいろと小物をやりとりすることがある。ちょっと前なら「あ、じゃあ明日そっちの方へ行く用事があるので、ついでに持っていきますね」というような気軽さで持参したりもしていたのだが、昨今ではそれがなかなか難しくなってしまった。そのため、いちいち小物を梱包して発送して……という作業が、日常的にかなり増えている。

 

クッション材入りの封筒に入るようなら、手間はそんなにかからないのだが、ちょっと厚みのあるやつだとそれも難しい。そうなると、適度なサイズの空きダンボールや宅配用のマチ付き袋を探して、梱包用のプチプチを切って巻いて、テープで封をして……という作業が発生。うーんコレ、正直かなり面倒くさい。

 

また、コロナ禍の昨今、自宅にいると不要品が目につく→フリマアプリやネットオークションに出品、という流れによって、取引件数はかなり増えているらしい。出品して売れてしまえば、そこでもやっぱり面倒な梱包しての発送作業はすることになるわけで。

 

そこで今回は、そういった面倒がかなり減らせる最新の梱包材を紹介したい。なんと、これ一つで梱包用のパッケージと緩衝材と封かんを兼ねて、サイズも自由自在、パッキングもラクラク、という超優れモノ! マジでこれいいわー、という代物だ。

 

包んで圧着、即発送! やたらと手軽な梱包シート「スコッチ フレックス&シール 梱包ロール」

ということで使ってみたのが、3Mから発売されたばかりの「スコッチ フレックス&シール 梱包ロール」だ。通販大国にしてフリマアプリの利用も盛んなアメリカで、昨年発売され、すでにかなりの人気となっている商品である。

3M
スコッチ フレックス&シール 梱包ロール(380mm×3m)
オープン価格(実勢価格:税別1680円)

 

なんとなくキャンプ用のシートやヨガマットのようなルックスだが、先にも述べた通り、これひとつあればダンボールもプチプチも梱包テープも不要! というオールインワンの梱包材なのだ。

 

手で圧着するだけ! 梱包の仕方を見てみよう

使い方は簡単で、まずシートを引き出して、送りたいモノを裏面(灰色面)に置く。このとき、シートの長さはモノの幅の2倍ちょっと出しておくといい。

 

あとは適当なスペースをとってカットして、シートを折り返すようにして包んで、余ったフチ全周をギュッと手で押さえつける。

↑裏側の灰色面に送りたいモノを置いて……

 

↑包んだ端を手で圧着させたら、梱包完了

 

ハイ、これだけで梱包作業は完了! あとは送り状を貼るなり、宛先をシート表面に直接書き込むなりして発送すればOKだ。

 

今までの梱包作業におけるあれやこれやと比較したら、ほぼ一瞬であり、実質ノータイムと感じるほどの簡単さ。

↑複数の小物もまとめて包んで……

 

↑隙間を潰すように圧着梱包。これなら輸送中に中身がぶつかり合う心配もなさそうだ

 

驚きのスピードは、シートの構造にあった!

実はこのシート、①表側の青い面 ②中面の気泡層 ③裏側の灰色面、の3層構造になっている。

 

まずポイントとなるのは、③のモノを置いた灰色の面。この全体が接着面になっているのだが、くっつくのは「灰色面同士が、ギュッと圧着された場合」のみ。中身には貼り付かず、ベタベタもしない。しかも、一度圧着したらまず剥がれることはないため、輸送中に中身が飛び出すなんて心配もほぼないだろう。

 

とはいえ、接着強度を担保するにはある程度の面積が必要なので、あまりシートギリギリになるサイズのモノを送るのには向いていないかもしれない。

↑押し付けるだけで圧着されて、簡単には剥がれない。なかなか不思議な素材だ

 

↑3層構造を横から見た図。気泡層は厚くないが、頑丈なシートでサンドされているため、それなりの耐久性はありそうだ

 

さらに②の中面の気泡層によって、輸送中の衝撃から中身をガード。これによってプチプチ不要というわけだ。

 

ただし、気泡層はさほど厚みがあるわけではないので、割れ物や精密部品を包むだけで送るのはNG。基本的には、ゲームソフトやDVDを何本かまとめて包むとか、書籍、布製品といった用途がマッチするだろう。厚すぎてクッション封筒には入れづらいパッケージ箱入りの小物なんかにも便利だ。

↑クッション封筒には入れづらい角柱型の箱も、簡単に包むことができる

 

表面(青い面)は、手で破るのはほぼ不可能なぐらい頑丈で、さらに耐水性もある。多少の雨濡れなんかはまったく問題にならない。さらに、筆記具での書き込みもできるので、送り状のない定形外郵便なんかも、送り先を表面に直書きで大丈夫。この場合、視認性を考えて油性マーカーなどを使うと良さそうだ。

↑宛名は表面に直接書き込める。これくらいのサイズなら、定形外郵便で発送可能だ

 

ということで、筆者もすでにあれこれ送るのに使っており、早くも2ロール目を使っている最中だ。梱包作業がラクなのに加えて、発送コストを減らすのにも役立っているように思う。

 

なにしろ、梱包がほぼ現物サイズぴったりで済むのだから、無駄がない。本来なら宅配便の60サイズ(縦横高さの合計が60cm以内)で済むところが、たまたま大きめのダンボールしかなくて80サイズになっちゃった、なんてトラブルが起きえないのだから当然だろう。

 

単純なコストで考えれば、100均のクッション封筒と比較すれば割高かもしれない。だが、封筒に入らないサイズのモノも包んで送れる安心感、梱包作業の時間短縮、ダンボールやプチプチのロールをストックしておくスペースの経費などを含めて考えれば、使って損なし、と判断したい。

 

もちろん破損などの危険性も考えて使い分ける必要はあるだろうが、今後は、送れるモノは全部フレックス&シールで送っちゃおう、と目論んでいる次第である。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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