「UNI」の名を冠したシャープ芯
実はもうひとつ、三菱鉛筆からシャープペンシル関連の新製品が登場している。それが、13年ぶりの新芯ブランド「UNI」である。
三菱鉛筆
シャープ芯 uni
0.5mm(40本入り)、0.3mm(25本入り)
各200円(税別)
硬度にはHB、B、2Bがある。
三菱鉛筆のシャープ芯としてこれまでお馴染みだったのが、「ユニ ナノダイヤ」シリーズ。内部に超微粒のダイヤを練り込むことで芯強度を高めた、折れにくい芯だ。ちなみに発売はクルトガと同年の2008年。
以降、これまでずっと三菱の芯といえばナノダイヤ、だったわけだ。そこへ13年ぶりとなる芯の新ブランド登場。しかも三菱鉛筆のブランドネームである「uni」をそのまま名乗るのだから、これは三菱側もかなり本気だな? と感じさせる。
その最大の特徴は、汚れにくさだ。今まで、シャープペンシルで書いたあとのノートが、うっすらと汚れているように感じたことはなかっただろうか? あれは紙に付着しきれなかった芯の微細な粉が、手に触れるなどして散り、紙面を汚していたのである。
対してuni芯は、芯に特殊な成分を配合することにより、芯の粉がしっかりと紙面に密着して飛び散りを防ぐ、とのこと。なるほど、試してみると確かに擦れたときの芯粉の広がりがまったく違う。手で触ってもスレが少なく、あきらかに汚れにくいのが見て取れるだろう。
芯ケースももちろん、これまでとは一新されている。ナノダイヤは、横スライド式のキャップを採用していたのに対し、UNI芯はケース自体をタテに大きくスライドさせて開ける方式になった。
横スライドキャップは、ケース自体をトントンと軽く振って少量の芯を出す構造だったが、うっかりドバッと大量の芯がこぼれ落ちる、なんてトラブルもたまにあったのだ。
タテスライドは開口が大きいため、そもそも振って芯を出すことがない。そのまま指で芯1本だけつまみ出せばいいので、芯ドバトラブルが起きにくいのである(寒さで指がかじかんでいると、逆に芯が取り出しにくい場合もありそうだが)。
芯ケースのキャップギミックは、メーカーやブランドごとに様々な方式があるので、こういう新しい構造を見るのもなかなかに面白い。
「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/