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世界では子どもの約30%がトイレや水道のない学校に通っていると言われています。このような学校の衛生環境を改善するためには、どうすればよいのしょうか? 近年、発展途上国では企業が現地の政府と組んで、学校のトイレや水道の整備に乗り出す動きが広がりつつあります。この取り組みは社会的なインパクトが大きいだけでなく、新たなビジネスチャンスとしても注目されています。

11月19日は「世界トイレの日」。2013年に国連が世界各国の衛生状況を改善するために設けました。タイでは19世紀のコレラの蔓延を契機にトイレの普及に力を入れ始め、1980年代の経済発展を経て、今日ではほぼ全世帯にトイレが設置されました。タイ政府は2036年の先進国入りを国家目標とし、公衆衛生の向上に力を入れています。タイのトイレ事情について、その歴史から現在の動向までを説明しましょう。

世界最大の慈善基金団体であるビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(以下、ゲイツ財団)は、途上国の衛生問題に取り組むために「Reinvent the Toilet Challenge」と呼ばれるプログラムを2011年に立ち上げました。その使命は、排泄物を媒介とした病原体から人々を守ること。このプログラムではトイレの再発明に取り組んでおり、先日、その試作品が誕生しました。