おもしろローカル線の旅27 〜〜JR八高線(東京都・埼玉県・群馬県)〜〜
東京の八王子駅と、群馬県の高崎駅を結ぶ八高線(はちこうせん)。関東平野の西の端をふち取るように走る。路線のほとんどが単線で、のんびりした運行スタイル。首都圏の路線では数少ない非電化区間がありディーゼルカーも走る。
車窓は変化に富む。山間部から関東平野へ流れ込む河川を多く渡り、丘陵を上り下り。広々した田畑を見つつ列車が進む。在日米軍基地内を走り、日本人が渡れない踏切も突っ切る。今回は八高線で異色かつ、長閑な旅を満喫したい。
【八高線の路線】名称は八高線だが、実際の区間は倉賀野駅まで
路線の概略をまず見ておこう。
路線区間と距離 | 八王子駅(起点)〜倉賀野駅(終点)、92.0km |
軌間・電化 | 1067mm、1500V直流電化(八王子駅〜高麗川駅間と北藤岡駅〜倉賀野駅間)、ほか非電化(高麗川駅〜北藤岡駅間) |
路線開業 | 1931(昭和6)年12月10日に八王子駅〜東飯能駅間が開業、1934(昭和9)年10月6日に小川町駅〜寄居駅間が延伸開業、八王子駅〜倉賀野駅間の全線が開業した |
八高線という路線の名称は、その名からも分かるように、八王子の「八」と高崎の「高」を元にしている。路線の終点は群馬県の倉賀野駅だが、すべての列車がそのまま高崎線を走り、倉賀野駅のひとつ先の高崎駅が発着駅となっている。
高麗川駅〜北藤岡駅間は非電化区間でディーゼルカーが走っている。ちなみに八高線は埼玉県内で唯一の非電化路線であり、その北、群馬県内でも非電化路線は八高線以外にわたらせ渓谷鐵道のみしか残されていない。
東京からも近い貴重な非電化路線。上空に架線がないということで開放感いっぱい、爽快さが改めて感じられる路線でもある。