【上毛電鉄のお宝⑥】大胡駅すぐそばには名物の車両基地がある
中央前橋駅から17分ほどで大胡駅(おおごえき)に到着する。この駅の近くに上毛電鉄の車両基地、大胡電車庫がある。
大胡駅は古風な木造の駅舎だ。駅からほんの数分歩くと電車庫に着く。通常、電車庫は外から眺めるのみだが、年に3回(次回は10月27日)、「上毛電鉄感謝フェア」が開かれ、電車庫も一般に開放される。ちなみに大胡駅の駅舎、大胡電車庫内の建物、さらに大胡変電所(鉄塔も含む)は、国の登録有形文化財に認定されている。
大胡電車庫は駅のホームからも見ることができるが、フェア開催時以外に訪れた時には、駅を下車して電車庫まで行き、身近に停まる電車などを見ておきたい。車庫が駅から至近というのはお宝そのものだ。
【上毛電鉄のお宝⑦】桐生球場前駅近くの桜並木が美しい
大胡駅からさらに先へ。今回は立ち寄れなかったが、新屋駅(あらやえき)から徒歩10分ほどの女渕(おなぶち)城趾は歴史好きならば、ぜひ立ち寄りたいところ。後北条家と長尾景虎(後の上杉謙信)の戦い、さらに真田昌幸、沼田平八郎らの攻防の舞台となった城趾だ。
中央前橋駅から乗車して38分。赤城駅へ着いた。この赤城駅は上毛電鉄の路線で唯一、他線との接続がある駅だ。東京の浅草駅へ直通する特急「りょうもう」の始発駅でもある。
赤城駅と上毛電鉄の次の駅、桐生球場前駅までの間は、東武桐生線が平行して線路が敷かれている。桐生球場前駅は上毛電鉄の駅のみ。東武桐生線には駅が設けられず、赤城駅の次の駅は相老駅(あいおいえき)となっている。
桜の季節は終わってしまったのがちょっと残念だが、桐生球場前駅付近の桜並木は見事だ。上毛電鉄の一つのお宝と言っていいだろう。
【上毛電鉄のお宝⑧】えっ! 群馬県にも富士山があった
桐生球場前駅の2つ先に、その名もずばり富士山下(ふじやました)という駅がある。
えっ! 群馬県なのに富士山? 実はこの駅前にも富士山があるのです。さて、その富士山にチャレンジした。登山口(?)からほんの5分。もう山頂に着いてしまった。標高170mの小さな山だから当然なのだが。
この富士山。各地に残る富士信仰に関連した富士山の一つとされる。山頂に浅間神社もあった。しかし、標高が低いからと侮るべからず。山頂から桐生の街並みが一望できる。さらに登山道からは上毛電鉄の渡良瀬川橋りょうを眺めることもできて、登ってとてもトクした気持ちになった。
富士山下駅の次が丸山下駅。この駅も同じように丸山という下にあるため丸山下駅と名付けられている。