【越後線の秘密⑥】バラエティに富む115系電車の色は何種類?
ややネガティブな話が続いたが、ここでは鉄道ファンに人気の115系の現状を見ることにしよう。
115系は国鉄が開発した近距離用電車111系をベースに、出力増強を図った車両だ。製造されたのは1963年〜1983年のことで、合計1900両以上が長年にわたり直流電化区間を走り続けた。東日本では中央本線、上越線などの主に勾配区間がある近距離路線の“エース”として活躍した。
そんな115系も衰えが目立つようになり、東日本では中央本線、群馬県内の路線からは徐々に消えていった。現在、東日本では、しなの鉄道にJRからの譲渡車両が多く残ってはいるものの、JR東日本で走るのは新潟地区のみとなってしまった。
新潟地区を走る115系はバラエティに富む。
115系は現在の流麗な車両デザインに比べて、国鉄時代の車両デザインに見られる武骨さが感じられ、いい味を醸し出している。そんな姿が今も見られるのが新潟地区、とくに越後線は、最後の聖地となりつつある。
残るのは3両×7編成の計21両。車両カラーもいろいろだ。鉄道ファンからは7本6色体制とも言われるように、6色が揃う。塗装色の名前と、それぞれに塗られる編成番号を上げておこう。
一次新潟色 | N37編成 |
二次新潟色 | N33編成、N35編成 |
三次新潟色 | N34編成 |
弥彦色 | N36編成 |
湘南色 | N38編成 |
懐かしの新潟色 | N40編成 |
以上だ。115系に出会う機会が多いのが、柏崎駅〜吉田駅間。この区間は、極端に列車本数が減るのがちょっと残念なところだ。
【越後線の秘密⑦】新潟駅〜内野駅間は大都市近郊路線の趣が
越後線に関して余談が過ぎた。ここからは沿線の様子をレポートしよう。なかなか沿線模様も興味深いのが越後線だ。
今回は、路線の終点にあたる新潟駅側から列車に乗車する。現在、新潟駅は改良工事中。上越新幹線との乗り換えがラクになるようにと、在来線の高架化工事が進む。
訪れた時の、越後線の列車の発車は3・4番線の高架ホームからだった。列車は内野駅行き、もしくは吉田駅行きの2通りの路線を走る列車が多い。越後線の場合には、新潟発は“上り”列車となる。人口が多い街のターミナル駅発の列車が上りというのがちょっと不思議なところだ。
新潟駅から内野駅までは近郊区間の様相。約20〜30分間隔で走っている。
さて高架ホームを出発した吉田行きの列車。高架をおりしばらくは複線区間を走る。右にカーブして信濃川橋梁を前にして複線区間は終了。橋梁からはひたすら単線区間となる。
乗客は多くほぼ満席といった状況。次の白山駅へ到着する。ここで多くの乗客が下車していく。学生の姿が目立つことから駅近くに学校が複数あるのだろう。
白山駅で、早くも空いた状態になる。しばらくは左右に新潟市の住宅街が続く。関屋駅を過ぎると、間もなく前述した信濃川の関屋分水の流れを越える。