今、世界のスーパーカーは新時代を迎えようとしています。新参メーカーに加え、古参のメーカーもまた新たな方向性を示すモデルを発表。日常での使用を考えたマクラーレン、4人乗りのクーペモデルのフェラーリと、これまでのイメージを覆すモデルが続々登場しました。ブガッティ・シロン、ケーニグセグ・アゲーラに続き、自動車評論家の清水草一さんが解説します。
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F1譲りの走行性能に加えられた快適性
マクラーレン 570GT
¥23,927,000
【SPEC】
パワーユニット:3.8ℓ V型8気筒ツインターボエンジン
最高出力:570PS
最高速度:328km/h
0-100km/h加速:3.4秒
これまでマクラーレンが発売してきたスーパーカーといえば、実用性が高くないレースカーのようなモデルばかりでした。しかしこの570GTは実用性を重視したジェントルな仕上がりで、シートの後部に横開き式のガラスハッチとラゲッジルームを備えています。カーボン製シャーシや3.8ℓ V8ツインターボエンジン、デュアルクラッチ式の7速MTなどを搭載するのは、ベースになっているのは570Sと同様。日常使用できるスーパーカーとなりました。
【「清水草一が語る」スーパーカーたるゆえん】
実用性を備えつつも十分速い
「車名の数字が馬力を表すマクラーレン。570ということはつまり570馬力、つまり控え目なんだけど十分すぎるほど速い。大きめのトランクを確保するなど実用的だがスーパーカー」(清水さん)
室内もきちんとスポーツカー
スポーティな雰囲気を感じさせるインテリアデザイン。ドアの開き方はベースモデルの570Sと同様、上方への跳ね上げタイプとなります。
美しいルーフラインを獲得
荷室によってクーペ風のスタイルが実現しました。同ブランドではエントリーモデルですが、抑揚のあるワイド&ローのスタイリングは迫力があります。
唯一無二のフェラーリ製4座クーペモデル
フェラーリ GTC4ルッソ
¥34,700,000
【SPEC】
全長×全幅×全高:4922×1980×1383mm
パワーユニット:6.3ℓ V12気筒ターボ
最高出力:690PS
最高速度:335km/h
0-100km/h:3.4秒
フェラーリとしては初の4WDモデルとして2011年にデビューしたFF(フェラーリ・フォー)の後継車。セダンやSUVは作らないと明言している同ブランドにとっては貴重な、4人乗りのラグジュアリーなクーペモデルです。ボンネットの下にはパワーアップされたV12エンジンが搭載され、FFより走行性能も向上しました。その一方で、新機能の4輪操舵システムが加えられたことで、よりコントローラブルになり、走行安定性も高まっています。
【「清水草一が語る」スーパーカーたるゆえん】
らしくない形状が最大の特徴!
「ミッドシップのフェラーリなら庶民も欲しがるが、これを買うのは超お金持ちだけ! だって4人乗りのシューティングブレークボディという、超フェラーリらしくない形だから!」(清水さん)
スポーティになったリアスタイル
4灯式ライトを備えたことで、その印象を大きく変えたリアまわりのデザイン。クーペといいつつも、ハッチバックのような雰囲気もあります。
スポーティな4つのシート
高級革素材を使用した4座の独立式シートを搭載。スポーティな形状でホールド性が高く、スポーツ走行時も乗員が安心して座っていられます。
【URL】
マクラーレン http://www.tokyo.mclaren.com/
570GT http://www.tokyo.mclaren.com/cars/mclaren-570gt
フェラーリ http://www.ferrari.com/ja_jp/
GTC4ルッソ http://gtc4lusso.ferrari.com/ja/