〜〜「ローカル線特別応援企画」おすすめ東日本16路線〜〜
のどかな景色の中をローカル線の列車がゆっくり走っていく。ゆったりと座れる車内の空き具合、車窓に広がる田畑、美しい海や山に心が自然と癒されていく。ローカル線に乗車する魅力は、日ごろ味わえない極上の時間が気軽に楽しめることであろう。
いま魅力満点のローカル線が新型感染症の影響を受けて、路線存続の危機に立たされている。そこで本サイトでは応援企画として、騒動が終息したら乗りに行きたいローカル線をピックアップ。まずは東日本のおすすめ路線を紹介する。
*ご注意:掲載した観光列車は運休することがあります。事前にご確認ください。乗車および撮影は新型感染症の流行が終息した後に楽しみましょう。
【北海道のおすすめローカル線】
JR北海道 富良野線(旭川駅〜富良野駅54.8km)
これからがラベンダーのベストシーズンに
富良野線は北海道第2の都市・旭川と観光の町・富良野を結ぶローカル線。路線は北海道の中央部を南北に走る。旭川駅〜富良野駅間は所要1時間20分弱ほど。6月中旬には観光列車「富良野・美瑛ノロッコ号」も運転される予定だ。
車窓からは雄大な十勝岳連峰が東側に望め、北海道らしい広々した耕作地が連なる。それぞれの駅周辺には人気スポットも多い。例えば美瑛(びえい)ならば「パッチワークの路」や「青い池」などが。富良野ならば、テレビドラマ「北の国から」の舞台となった麓郷(ろくごう)、またラベンダーが楽しめる観光農園などが点在する。ちなみに人気の「富田ファーム」の近くには、臨時駅「ラベンダー畑駅」が夏期のみ開業する(列車は富良野・美瑛ノロッコ号のみ停車)。
JR北海道 釧網本線(網走駅〜東釧路駅166.2km)
ぜひ車窓から眺めたい釧路湿原とオホーツク海の美景
釧網本線(せんもうほんせん)は「本線」を名乗るものの、特急列車が走らないローカル線。全線を通して走る列車は1日に5往復で、路線の距離が長いこともあり所要3時間30分近くかかる。とは言っても沿線風景は変化に富み、飽きさせない。ちなみに6月末までは釧路駅〜塘路駅(とうろえき)間を観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」が運転される。
同路線の魅力はやはり沿線の風景であろう。網走駅から知床斜里駅までは北側に連なるオホーツク海の風景が素晴らしい。釧路市近郊では釧路湿原の中を走る。湿原には北海道らしい原生林と手付かずの湿原が広がり、その中をエゾシカが駆ける。訪れる人が増える夏期にはオホーツク海沿い、小清水町内に原生花
道南いさりび鉄道(五稜郭駅〜木古内駅37.8km)
函館湾を眺めて走る元江差線。車両カラーも楽しみに
函館湾に沿って五稜郭駅と木古内駅(きこないえき)の間を走る道南いさりび鉄道。2016年3月26日の北海道新幹線の開業に伴い江差線(津軽海峡線)が、道内唯一の第三セクター経営となる同会社に引き継がれた。
すでに4年たち、新たな鉄道線という印象が強まっている。特に印象的なのが車両カラー。車両は元JR北海道のキハ40系気動車が引き継がれたが、赤(濃赤車)、緑(濃緑色車)、黄色(山吹色車)など華やかに色に塗り替えられた。さらに朱色一色の「旧国鉄首都圏色車」、クリームと朱色の色分け「旧国鉄急行色車」といった鉄道ファンに人気の車両カラーも登場している。
すべての列車は函館駅から発車。終点の木古内駅までは約1時間で、途中、函館湾越しに望む函館山の姿が楽しめる。2016年まで同線では「北斗星」などの寝台列車や、特急スーパー白鳥などが走り、撮影することができた。そのころに訪れた鉄道ファンが多いのではないだろうか。今は色とりどりのキハ40系と、貨物列車やJR東日本のクルーズトレインなどが走る。久々に変わりつつある路線を訪ねてみてはいかがだろう。